「靴下の片方がない!」物だらけの汚家に住むとストレスがたまるワケ/なんにもない部屋の暮らしかた(4)

#くらし   
私のクローゼットのここが好きっ!

『なんにもない部屋の暮らしかた』4話【全6話】


人気ブロガーで漫画家のゆるりまいさんは、自他共に認める「スーパー捨て魔」。ゆるりさんの自宅のリビングやキッチンは、「ここで本当に生活できるの?」と驚きの声があがるほどガラーンとした“なんにもない”空間です。物がなければ空間を広々と使えますし、掃除もしやすそうですが、「不便さは感じないの?」「家族は平気なの?」という疑問も…。

この「なんにもない生活」に至るまでは、ゆるりさんならではの知恵と工夫、そして家族間の攻防がありました。「物を減らしたい」「自分が片付けても家族がモノを増やしてしまう」というお悩みを抱えている方のヒントが満載!『なんにもない部屋の暮らしかた』をお送りします。

※本記事はゆるりまい著の書籍『なんにもない部屋の暮らしかた』から一部抜粋・編集しました


【クローゼット】自分の物は自分のスペースに。当たり前のことがストレスから家族を救った

私のクローゼットは寝室の横にあり、ウォークインクローゼットになっています。入って右側が夫の、左側が私のスペース。そこに下着、洋服、アウター、バッグ、そして靴に至るまでが詰まっています。

靴は玄関の靴箱に置く方が多いと思いますが、私は全てクローゼットに入れています。そして外に出るたび、それこそ近所のコンビニに行く時でもわざわざクローゼットから靴の入った箱を玄関に持っていくのです。「いちいち? 面倒臭っ!」と言われる事が多々ありますが、はい、確かに面倒臭いし、なにしろシュールです。

じゃあなぜそんな面倒な事をしているかというと、持ち物全てを一度に見渡したい願望があるからだと思います。

汚家時代は、洗濯済みの服が家の色々なところに点在していました。家の何力所かに家族全員の服が集まった「服塚」が形成されており、そこから自分の服を探します。靴下なんかはもう大変。生き別れた悲しき右足靴下と左足靴下を、再度巡り合わせるのはひと苦労。最終的には、全部同じ柄の靴下にして、左右関係なく履くというズボラ術まで実行していたっけ。

魔の服塚


そんな環境に家族みんながストレスを抱えていたはずなのに、当時はそれが当たり前の光景でした。だからみんな、自分がどれくらい物を持っているのかがよく分からない。今何が洗濯中で今日は何を着れば良いのか、そんな単純な事がちゃんと分からない生活だったのです。

その上、自分の持ち物を把握できていないと、同じような物を何度も買ったりもして、無駄に物が増えて不経済…という悪循環に陥ったりもしていました。

その生活をどうしても変えたくて、クローゼットを、自分の持ち物が全部把握できるようにしたのです。そうして共有スペースから自分の物を引き上げるようにしたら、家族も自然と同じ行動をするようになって、我が家から服塚が消えました。なんにもないクローゼットは私の「持ち物全てを一度に見渡したい願望」を満たしただけでなく、ストレスから家族を救ったのです!

ただ、私は三度の飯よりバッグ、次いで靴が好きな女。「なんにもない」を目指しているくせにバッグと靴にはやたらと甘く、服との比率が明らかにおかしいくらい持っています。

ストイックを装いながら実は欲望に弱い私ですが、物を見渡せるようにしていると買いすぎ防止になることだけは確かです。在庫数が明確なので、物欲が湧いても「1回の外出に使うのは1つと1足だぞ」と気を引き締められます。ある意味戒めに近いのでしょうか。クローゼットを共有する夫も、そんな私を温かい目で見守ってくれている…と信じたいです。

私の持ち物「全部見渡したい」


著=ゆるりまい/『なんにもない部屋の暮らしかた』

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