「やってらんない!!」夫に怒りがわいたときに。後悔しないための「怒り」の収め方とは?

#くらし   
もう怒りで後悔したくない!

イライラして誰かに怒ったとき、「あのとき怒らなければよかった」…と後悔したことはありませんか?もう怒りで後悔しないよう、怒りの対処法を専門家に教わりました!

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▶教えてくれたのは
戸田久実さん
日本アンガーマネジメント協会理事、アドット・コミュニケーション代表取締役。官公庁や大手民間企業に対して研修・講演を行ない、コミュニケーション指導には定評がある。『アンガーマネジメント』『怒りの扱い方大全』(ともに日本経済新聞出版)など、著書多数。

怒りが湧いたときは6秒だけ意識をほかへ向けてみよう

怒りが湧いたときに有効な「6秒ルール」、知っていますか? 
これは、怒りを感じても6秒たてば理性が働くことから、その間さえやり過ごせれば衝動的な行動を起こさずにすむというものです。ポイントは「6秒我慢」ではなく「6秒意識をほかへ向ける」こと。繰り返しトレーニングすることで身につきます。方法はさまざまあるので、自分に最も合ったものを見つけて訓練してみましょう。

例1 その場からすかさず退散

これ以上やり取りを続けると、ますます不毛な争いになりそう……というときは、いったんその場を離れてクールダウンをしてみましょう。「トイレに行って戻ってくる」「飲み物を取ってくるので待っていて」など、戻るつもりがあると告知しておくことも大切です。

例2 自分が落ち着く魔法のことばを思い浮かべる

自分の気持ちが落ち着くことばを、思い浮かべるのもおすすめです。格言や名言のほかに、「大丈夫、大丈夫」「まぁいっか!」でもOK。わが子やペット、推しの名前でもかまいません。怒っていてもすぐ出てくるよう、あらかじめ用意しておきましょう。

自分が落ち着くことばを思い浮かべる


例3 今の怒りを数値化する

怒りは目に見えないもの。だからこそ振り回されるので、数値化してみるのも手です。10段階でいうと今の自分の怒りはどれくらいなのか?と数値化に意識を向けている間は衝動的な行動をせずにすみ、数値化することで怒りを客観的に捉えられるようになります。

今の怒りを数値化する


例4 「4ずつ引き算」をやってみる

九九や「5ずつの足し算」などは簡単すぎて無意識でできてしまうので、意識をそらすのには向いていませんが、試してみたいのが、これ。300から「296、292、288……」と、4ずつ引いていく引き算です。完全に意識が持っていかれて、怒りをやり過ごせるはず!

私たちの「マイ6秒ルール」
上記以外にも、みんな独自の方法を編み出しています。オリジナルの方法を考えてみましょう!

童謡を歌います。外出中はアヤシイ人になっちゃうけど、気にしている場合じゃない! マスク様様です。(ライターN)

●待ち受けにしている、幼少期の息子の写真を眺めます。息子にイラッとしたときにも実に有効!(編集部・三橋)

何はなくとも深呼吸!「副交感神経が優位になるので気持ちが落ち着く」と聞きました。(編集部・西條)

怒りを味方につけてもっとラク になる!


怒りは悪い感情じゃない

肝心なときはしっかり怒ろう

「怒り」とは、心身の安全が脅かされたときに自分を守るために働く防衛感情。人間にとって、なくすことのできない自然な感情です。決して悪いことではなく、必要なときには適切に怒ることが大事。重要なのは「あんな怒り方をしなければよかった」「あのとき怒っておけばよかった」と、怒りで後悔しないこと。暴力や暴言、物に当たるなどは、後悔につながります。そうならないようコントロールして、怒りと上手につきあいましょう。

「許せない」を減らすより

「 まぁ許せる」を増やそう

人には①許せるゾーン ②まぁ許せるゾーン ③許せないゾーンがあり、この範囲を把握しておくと怒りをうまくコントロールできるようになります。大事なのは、無理して③を狭めるのではなく、②を広げる努力をすること。②と③の境界線が気分でブレないよう、注意することも重要。またこの3つのゾーンを身近な人と共有し、「私の②はここまでなので、これはやめてね」など各ゾーンに沿ってリクエストすると、伝わりやすくなります。

「許せない」を減らすより「まあ許せる」を増やす


コロナ禍、SNS普及で急増

必要以上のイライラを撃退

コロナ禍以降、感染への不安や行動制限、環境の変化、コミュニケーションの激減など、人々がイライラする原因がまん延。このように、怒りの陰にはさまざまな感情が潜んでいます。根本の感情に向き合い、それを素直に表現することで、むだな怒りを抑えることは可能です。またSNSの普及で、情報過多によるストレスや他人の投稿にイライラする人も急増。必要以上の怒りを抱えないよう、時にはデジタルデトックスすることも大事です。

必要以上のイライラを撃退


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人間関係を円滑にするには怒りのコントロールは大切。とはいえ、怒りは決して悪いことではありません。ただイライラをぶつけるのではなく、怒りに隠れた気持ちを素直に伝えるようにしていきましょうね!

イラスト/たつみなつこ 編集協力/長田由香 
 
【レタスクラブ編集部】

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Information

出典:『はじめての「アンガーマネジメント」実践ブック』安藤俊介著(ディスカヴァー・トゥエンティワン)


▶教えてくれたのは
戸田久実さん
日本アンガーマネジメント協会理事、アドット・コミュニケーション代表取締役。官公庁や大手民間企業に対して研修・講演を行ない、コミュニケーション指導には定評がある。『アンガーマネジメント』『怒りの扱い方大全』(ともに日本経済新聞出版)など、著書多数。

<レタスクラブ23年4月号より>







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