「猛暑で食が進まない」時に頼りたい梅パワー!しょうゆ代わりに使える和歌山の万能調味料「梅びしお」の作り方

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夏バテに頼れる「梅干し」パワー!

連日の猛暑で「体の疲れが抜けない…」「食欲がわかない…」という人も多いのでは?
そんな時に頼りたいのが「梅干し」。「1日1粒で医者いらず」といわれる梅干しは、クエン酸が豊富で、疲労回復の効能が期待できます。塩分の補給にもなるので、まさにこの夏に頼れる食材です。

そんな梅干しを使った万能調味料「梅びしお」をご存知ですか?
梅の一大産地・和歌山県の紀南地方に伝わる「梅びしお」は、梅干しを煮込み、ペースト状にして砂糖や醤油、みりんなどで味付けした伝統調味料。ネットでも購入できるのですが、今が旬の梅を使って手軽にお家で作れるんですよ。「梅びしお」は「しょうゆ」のように使える万能調味料なので、ぜひお家で作ってみてくださいね。

梅びしお

梅びしおは簡単に作れる

そのままご飯にのせて食べたり、おにぎりの具や、あえもの、お刺身や豆腐、炒め物にもピッタリ。

【材料】(作りやすい分量・約150g)
・梅干し(塩分12~15%のもの)大8個(約160g)
・削りがつお 小2袋(約5g)
・みりん
・しょうゆ

【作り方】
1.鍋に梅干し、みりん1/4カップを入れ、弱めの中火にかける。梅干しを木べらでほぐしながらひと煮立ちさせ、しょうゆ小さじ2を加えて約5分煮詰める。

2.火を止め、削りがつおを加えて混ぜ、梅干しの種を除く。
※保存容器に入れ、冷蔵室で約2週間保存可能。

梅といえば「和歌山」と言われる由縁とは?

梅の天日干し 和歌山県田辺市上三栖

梅といえば「和歌山県」が有名ですが、なぜ和歌山県が梅の一大産地となったのでしょうか?
農林水産省「うちの郷土料理」からその由縁を紐解いてみましょう。

※以下、農林水産省「うちの郷土料理」より抜粋
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江戸時代、稲作ができないやせ地は年貢が免除される免租地だった。
紀州藩田辺領はやせ地が多く、農民は重い年貢に苦しんでいた。そこで田辺領の城代家老、安藤直次が、農民の年貢の負担を軽減するために、やせ地に自生していた「やぶ梅」に注目し、栽培を推奨した。
これが本格的な梅栽培のはじまりとされている。

温暖な気候に加え、低い山に囲まれ日当たりの良い気候風土が梅栽培に適していたため、県南部地域を中心に栽培が広がっていったといわれる。その後、高品質な「梅干し」が生産され、江戸でも「田辺梅」として称賛されるようになった。

明治以降になると、日清・日露戦争や第二次世界大戦で軍用食として「梅干し」の需要が増加し、生産量が増えていった。また、明治10年代にはコレラや赤痢が流行したことで、「梅干し」需要が増えた。
大粒で肉厚な現在の「南高梅」は、昭和40年 (1965年)に、長年にわたる優良系統探索の末、選抜され品種登録されたものである。毎年1月末から2月末にかけて梅林に梅の花が咲き誇り、その景色は「一目百万、香り十里」といわれている。

和歌山の梅干し

戦後の食糧難によって、梅の木を伐採してさつまいもなどが栽培されるようになり、梅の栽培面積は減少していたが、戦後の復興とともに再び生産量が伸びていった。現在、和歌山県の梅生産量は、全国生産量の約6割を占める。中でも、みなべ町と田辺市は県全体の生産量の約8割を占めている。

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梅干しを使った調味料や、調理の際に梅干しを活用することでこの猛暑を夏バテすることなく乗り切りたいですね!


【レタスクラブ編集部Y】

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