野菜たっぷり!山梨県の郷土料理「ほうとう」はもともと「小豆で食べる」ものだった⁉
自然豊かな山梨県。郷土料理として有名なのは「ほうとう」ですが、その起源は古く、平安時代といわれているそうです。
次世代に伝えたい山梨県ならではの郷土料理「ほうとう」の起源を、農林水産省「うちの郷土料理」サイトよりご紹介します。
山梨県の郷土料理ほうとうの起源は「小豆ほうとう」
主な伝承地域
北杜市、市川三郷町、身延町、甲斐市、甲府市
歴史・由来・関連行事
「ほうとう」の起源である餺飥は、平安時代には小豆の汁で食べられていたことが貴族の日記などに記録されている。
山梨では江戸時代以降、味噌で煮る「ほうとう」が日常的に食べられていたが、「小豆ほうとう」は正月や盆、村の祭り、また田植えの時期など、地域行事や祝い事の時に食べられてきた。
北杜市須玉町若神子の三輪神社で毎年7月末に開催される祭りは、「小豆ほうとう」がふるまわれることから、「ほうとう祭り」とも呼ばれる。あずきの赤い色は邪気をはらい厄除けの力があると伝えられており、新あずきと小麦粉を神前に供え、ふるまわれた「小豆ほうとう」を食べて収穫に感謝したという。
本来はあずき汁に餅を入れるものだが、稲作に適していない地域が多い山梨県では、餅は大変貴重なもので、「ほうとう」のめんを太めに切り、餅に見立ててあずきの汁粉に入れ代用にしたという。
食習の機会や時季
正月や盆、村の祭り、田植えの時期などに地域行事の祝いの時に食べられている。あずきと小麦の収穫が7月下旬、一年で最も暑い時期の節目にハレの食として「小豆ほうとう」をふるまった。
飲食方法
小麦粉にぬるま湯を加え、手でこね、30分ほどねかし、さらにこねる。
打ち粉をしながら生地を薄くのばし、うどんよりも幅広に切る。
水洗いしたあずきはたっぷりの水に入れて強火にかけ、沸騰したらざるにあげて汁を捨てる。
再びたっぷりの水で煮て、煮立ったら弱火にし、柔らかくなるまで煮る。煮あがったらあずきをすりこぎなどでつぶして砂糖と塩で味付けする。
ほうとう麺はたっぷりの湯でゆで、さっと水洗いし、あずき汁に入れて、ひと煮立ちさせたら完成。好みで汁粉の砂糖の量、あずきのつぶし具合などは調整してもよい。
保存・継承の取組
山梨県が次世代への継承に取り組んでいく郷土食176品目「やまなしの食」のうち、さらに代表的な47品目としてしぼられた「特選やまなしの食」に選定されている。「ほうとう」専門店にて「小豆ほうとう」も食べることができる。
出典:農林水産省Webサイト「うちの郷土料理」
家で簡単につくれる「ほうとう」レシピ
家で作るならこちらがおすすめ。削りがつおで風味満点! 思い立ったら平日夜でも作れる「土鍋ほうとう」の簡単レシピです。
土鍋ほうとう
■材料・2人分 ( 1人分568kcal/塩分3.9ℊ)
冷凍うどん…2玉
とりもも肉(から揚げ用)…200g
冷凍かぼちゃ…200g
みそ
長ねぎ…1本分〈1cm幅の斜め切り〉
削りがつお…1袋(約4g)
■作り方
1.鍋に冷凍うどん、とり肉、冷凍かぼちゃ、ねぎと、水2 1/2カップを入れて中火にかける。
2.煮立ったら弱火にして約5分煮る。かぼちゃが軽く煮くずれたらみそ大さじ3〜4を溶き入れ、削りがつおを加える。
野菜がふんだんに食べられる「ほうとう」の起源が小豆で食べるものだったとは意外でしたね!
平安時代から食べられているという山梨県の「ほうとう」の歴史を感じながら食べるとまた一味違うかも⁉
【レタスクラブ編集部】
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