生の状態と同じように使える! おいしく保存できるほうれん草の冷凍方法/食材の冷凍、これが正解です!(1)
『ニチレイフーズの広報さんに教わる 食材の冷凍、これが正解です!』 3回【全10回】
長年冷凍食品を研究してきたニチレイフーズ直伝、冷凍をフル活用する神テク集!
誰もが当たり前のように取り入れている冷凍保存。ですが、自信を持って「うまく活用できています!」と言える人、そんなに多くはないかもしれません。そんな人たちのギモンや悩みを解消するため、冷凍食品では業界最大手のニチレイフーズが、冷凍保存のアドバイスやレシピを紹介してくれます。
毎日の料理に必ず役立つ神テク。ぜひ参考にしてください!
※本記事は株式会社ニチレイフーズ監修の書籍『ニチレイフーズの広報さんに教わる 食材の冷凍、これが正解です!』から一部抜粋・編集しました。
野菜の冷凍保存ルール
野菜を冷凍すると味や食感が変わりがち。でも少しのコツで風味は段違い!
「野菜の冷凍」4つの基本
1 食材を薄く平らにし、効率よく急速冷凍
薄く広げれば短時間で食材が凍り、氷結晶は小さいままなので細胞壁破壊が最小限に! 解凍も早くなり、使う分だけ手で折って使えるメリットも。
2 金属製のバットなどに食材を並べて冷凍
アルミなど熱伝導の良い金属製のバットにのせて冷凍すると、冷凍までの時間を短縮できる。ラップの上からアルミホイルで包んでも◎。
3 空気を遮断し、食材を乾燥から守る
冷凍庫内はとても乾燥している。ラップで包む、冷凍用保存袋に入れてなるべく真空状態にするなど、食材から水分が蒸発することを防いで。
4 粗熱をとり、水気を拭き取って霜を防止!
熱いまま冷凍すると結露で霜ができるうえに、他の冷凍食材の劣化にもつながる。余分な水分も霜の原因になるので、野菜の水気を拭いてから冷凍を。
トマト
ざく切り冷凍が一番使いやすい<保存2週間>
皮付きのままざく切りに
トマトは種とゼリー状の部分に酸味と旨みがあるので取り除かずに冷凍を。ただし、まな板に流れ出た水分は霜の原因になるので使用しない。トマトは熟しすぎていると切りにくく、水分が出やすいので、ほどほどの硬さのものがベター。ざく切りにしたトマトは重ならないように冷凍用保存袋に入れて冷凍すると使う際に必要な分だけバラして取り出しやすい。
解凍
生のままざく切りで冷凍したトマトは必ず加熱調理して使用。いつもの炒め物に凍ったまま加えてOK。トマトの旨みで全体の味がまとまりやすくなる。野菜炒めを作る際は、肉→その他の野菜(キャベツや玉ねぎなど)の順に炒めて具材に火が通った後に、冷凍トマトを入れる。トマトに火が入るまでさっと炒めたら完成。
丸ごと冷凍もOK
ヘタだけ取って袋にイン
ヘタに雑菌がつきやすいので、包丁の刃先でぐるりと切り込みを入れて取り除いてから冷凍用保存袋に。
流水に当てれば皮がツルン
湯むきの手間が不要
流水に当てると皮がむきやすくなる。半解凍状態にもなるので包丁の刃が入りやすくなり、好きな大きさ、形に切りやすくて便利。包丁が滑りやすいので気をつけて。必ず、刃が入る状態まで溶かすこと。
Idea ミニトマトもそのまま冷凍
ヘタだけ取って、冷凍用保存袋に重ならないように入れ、空気を抜いて冷凍する。使うときは必要な個数だけを取り出して。流水に当てて皮をむき、いつものスープに加えて煮るだけで、ちょっとしたご馳走感もプラスされ、見た目もかわいい!
トマトソースは冷凍でおいしさアップ
冷める間に旨みが溶け出る
氷水に当てて急速冷却
手作りのトマトソースは粗熱をとって冷凍するまでの間に、素材から旨みが溶け出し全体がなじんでおいしくなる。粗熱をとる際は細菌の増殖を防ぐため、金属製のバットに入れて氷水に当てる。たまに上下を返すように混ぜて素早く冷やす。
菜箸で十字に筋をつけて冷凍
少量ずつ割って使える
菜箸で十字に筋をつけて冷凍すると解凍時に少量ずつ割って解凍できて便利。
解凍
凍ったまま鍋やフライパンで加熱解凍。または耐熱容器に移し、ふんわりとラップをして約300gにつき電子レンジ(500W)で2分30秒加熱し、全体を混ぜ、さらに3分30秒加熱を。
著=株式会社ニチレイフーズ/『ニチレイフーズの広報さんに教わる 食材の冷凍、これが正解です!』