ショック! 腸活にも悪影響!? 約9割が知らない「口の中の悪玉菌」のリスクとは? その防止法は?

#美容・健康   
もしかしたらその体調不良、口の中の悪玉菌の影響かも!?

連日猛暑が続く厳しい夏。「疲れがとれない」「よく眠れない」などの体調トラブルを抱えている人も多いようです。
だからこそ、ことしは例年以上に体調管理には気をつけたいもの。

運動、食事、睡眠など体調管理に欠かせないケアはいろいろありますが、便秘改善や美容などのため「腸活」に日々取り組んでいる女性も多いですよね。

ところが! その効果にも影響するような落とし穴が、意外なところに存在するというショッキングな情報がKenvueから発表され、注目を集めています。

せっかく頑張っているケアに落とし穴があるなんて! それは何? 防ぐ方法はあるの?などなど、気になる内容をご紹介します。

免疫力向上のために取り入れられている「腸活」

Kenvueが20代~60 代の男女3000人を対象に実施した「体調管理と口内環境に関する調査」によると、「腸活」を実践している人のうち、免疫力の向上を目的として行なっている人は 63.8%。6 割以上が免疫力を高めたいと考えて「腸活」を行なっていることが分かりました。

「腸活」の目的は、便秘解消や美肌を抑えて、免疫力の向上がトップ

また、「腸活」をしている人はその継続意欲も非常に高く、体調管理のために今行なっている「腸活」を今後も続けたいと考える人は96.3%、9 割以上が「腸活」を続けたいと思っていることも明らかになっています。
やっぱり「腸活」は、体調管理の手段としてスタンダードになっているんですね。

「腸活」実践者はほとんどが今後も行ないたいと継続意欲満々


では、なぜ「腸活」で免疫力の向上が期待できるのか、生活習慣病治療のエキスパートである医学博士・小川明子先生に伺ってみました。

「腸には、身体全体の約7割の免疫細胞が集まっているといわれています。そのため、悪玉菌が増えることによって腸内環境が乱れ、そのバランスが崩れてしまうと、免疫力は低下してしまうおそれがあります。
腸内環境のバランスが悪化することによっておこる免疫力の低下が関係しているといわれる病気は、アレルギー、うつ病、発達障害、非アルコール性脂肪性肝炎、糖尿病、発がん性物質が発生することによる乳がんや子宮がんなどかなり多くあり、身体にとって数えきれないほどの悪影響が出てしまう可能性があります。
このような関係性を考えても、腸活を行なう最大のメリットは、やはり『免疫力の向上』ではないかと私は考えています。
免疫力の向上は身体を根本から改善することができますので、腸内環境を良好に保つことは、病気の予防にとっても非常に大切だといえます」

体調管理にも影響する可能性のある意外な盲点とは?

免疫力アップに効果的な「腸活」。ところが! 実はその効果にも影響するような落とし穴が、意外なところに存在するのだとか。
それはどこかというと、なんと、口の中なのです。

「口内の悪玉菌が飲み込まれて、身体の中のバリアをすり抜けて腸内へと到達し腸内環境に影響を与えている可能性も十分にあると私は考えています。
腸内細菌の多様性を高めることは重要ですが、飲み込まれた悪玉菌によって、腸内環境のバランスが乱れてしまうことは免疫力の低下につながってしまいます」(小川先生)。

口の中の悪玉菌が腸に到達


2019年に行なわれた研究では、唾液と便から採取した菌の約3割がどちらからも採取されたと発表されました(※1) 。
この驚くべき事実を、歯科医師の福島一隆先生(グランプロデンタルクリニック銀座 院長)にもう少し詳しく説明してもらいましょう。

「腸内に善玉菌や悪玉菌がいるように、口の中にも悪玉菌がいます。口内の主な悪玉菌としては、虫歯の原因となるミュータンス菌や、歯周病の原因となるジンジバリス菌(P.g.菌)などが挙げられます。
中でも、口の中にいるP.g.菌は非常に強力な菌で、飲み込むと胃酸でも殺菌もすることができず、腸内に到達し腸内環境を乱してしまうと言われています。唾液と便から採取した菌の約 3 割が唾液と便のどちらからも採取されたということは、口から飲み込んだ悪玉菌が腸内に到達している可能性は考えられると思います。
免疫力を向上させ、食べ物の消化吸収を助けてくれると言われている腸内細菌のバランスが崩れてしまうと、全身の体調バランスも崩れてしまったり、せっかく取り組んでいる腸活も台無しになってしまうおそれがあります」

なんと「口の中の悪玉菌が飲み込まれ、腸まで届き定着していることが考えられ、口内の悪玉菌が腸内に到達し、腸内フローラに影響を与えている可能性がある」とはビックリです!

「腸活」実践者にそのことを知っていたかと聞くと、90. 6%の人が「知らない」と答え、体調管理のために「腸活」を実践している人でも80. 1%の人は知らないと回答しました。

口の中の悪玉菌が腸内環境に影響している可能性があることについては、多くの人が 「知らない」のが実態のようです。

口の中の悪玉菌が腸内環境にも影響している可能性を約9割は「知らない」という事実


※1: Elife. 2019 Feb 12;8: e42693.

口腔環境と全身疾患には関係性がある!

体調管理のために「腸活」を行なっているのに、知らない間に口の中の悪玉菌が腸内環境を乱してしまっている可能性があるとは! 

具体的にはどういう悪影響があるのでしょうか。小川先生に伺います。

「お口の中の歯周病菌は、歯茎の粘膜や血管内皮などから血管に入り込んで、血液の流れに乗って体内を巡ることで、全身にさまざまな悪影響を及ぼすことが分かっています。
口腔状態と全身疾患とはとても深く関係していて、歯周病の人は糖尿病、脳卒中、心臓病など、多くの疾患を引き起こしやすいことが、近年のさまざまな研究によって明らかにされています。
その中でも特に、歯周病と深く関係している病気が、糖尿病です。疫学調査により、糖尿病の人はそうでない人に比べて、歯周病にかかっている人が多いことが分かっています(※2) 。 またその逆に、歯周病になると糖尿病の症状が悪化するという報告もありますので、歯周病と糖尿病とは悪影響を及ぼし合う負の関係だといえます。
実際に、糖尿病の人に歯周病の治療を行なうと、HbA1c(糖尿病患者さんの血糖コントロール状態を評価する指標)が改善するという研究報告もあります」(※3) 。

口の中の悪玉菌が、これほど体調に悪影響を及ぼすなんて、ショック以外の何ものでもありませんよね。

口の中の悪玉菌のひとつ・歯周病菌だけで、これほど全身疾患に悪影響が!


※2:一般社団法人 日本糖尿病学会「糖尿病診療ガイドライン 2019 」
※3:公益社団法人 日本歯科医師会「健康長寿社会に寄与する歯科医療・口腔保健のエビデンス 2015 」

口からの悪玉菌摂取をケアして対策を!

なんとも悩ましい、口の中の悪玉菌という存在。実はこの悪玉菌は口の中の「バイオフィルム」の中に潜んでいると言われています。

バイオフィルムとは、歯垢やプラークとも言い、歯の表面や舌、咽頭部を含む口腔内の粘膜面に付着した菌の集合体のこと。その中には歯周病菌や虫歯菌などの悪玉菌がひしめいているのだとか!

しかも、菌が出す粘着性のある物質がヌルヌルの膜を形成していて、歯磨きだけでは簡単には洗い流すことができないのが特徴だそう。

では、どうすればいいかというと――

「私たちが身近にできることとしては、歯磨きやフロスといった基本となる口内環境のケアをしっかりと行ない、ベースを整えながら、マウスウォッシュなどをプラスして、歯磨きやフロスだけではカバーできない部分もケアし、口内悪玉菌である歯周病菌をお口でストップしていくことだと思います。
歯磨きやフロスでケアできるのはお口全体の約 25%ともいわれている(※4)ため、 マウスウォッシュの併用は有効だと思います」(小川先生)。

薬用マウスウォッシュの有効成分にはイオン性と非イオン性の2 種類があり、イオン性の有効成分は菌の増殖を抑える静菌作用が特徴ですが、バイオフィルムへの浸透は苦手としています。一方 、非イオン性の有効成分はバイオフィルムへ浸透するため、短時間で殺菌効果を発揮します。

非イオン性の有効成分であり、バイオフィルムに浸透して殺菌するために重要な役目を果たすのが「エッセンシャルオイル(※5)」です。

エッセンシャルオイル配合の薬用マウスウォッシュを適切に使用することで、悪玉菌をお口の段階で殺菌し、ケアすることができるとのこと。

エッセンシャルオイル配合の薬用マウスウォッシュは、バイオフィルムまで到達!


実際の臨床研究においても、歯磨き+フロスによるケアよりも、歯磨き+エッセンシャルオイル配合の薬用マウスウォッシュのほうが、口腔ケアとして有効であることが分かっているそうです。

歯磨き+エッセンシャルオイル配合の薬用マウスウォッシュの使用は口腔ケアとして有効


※4: J Dent Res. 1991 Dec; 70(12):1528-30
※5:1,8-シネオール、チモール、サリチル酸メチル、 ℓ-メントールな
どの天然由来の植物から発見された成分

マウスウォッシュの「体調管理」&「腸活」効果

その効果のほどは……というと、調査結果にも表われていました。

調査対象者に洗口液や液体歯磨きなどのマウスウォッシュの使用について聞くと、使用している人は1072人で、全体の35. 7%。およそ3人に1人が使用しています。

そこで、「マウスウォッシュは体調管理に効果があるか」と聞くと、「効果がある」と答えた人は、全体としては50. 4%、洗口液や液体歯磨きなどのマウスウォッシュ使用者全体では 50.3%とほぼ同数でしたが、液体歯磨きを使用している人に限ると57. 0%と高くなっています。

さらに、全身の体調管理目的でマウスウォッシュを使用している人の効果実感は73 .2%と、約4人に3人はその効果を実感していることが分かったのです!

全身の体調管理目的でマウスウォッシュを使っている人の7割以上が効果を実感


また、体調管理のために「腸活」を行なっている人の76. 1%が「腸活」の効果を実感していますが、エッセンシャルオイル成分配合のマウスウォッシュを使用している人では、90. 7% が「腸活」の効果を実感しています 。

エッセンシャルオイル成分配合のマウスウォッシュ使用者の9割以上が効果を実感!


この効果実感は見逃せません。
つまり、「腸活」をより効果的に行なうには、歯磨きやフロスに加えてエッセンシャルオイル成分配合のマウスウォッシュを取り入れるといいんですね!

虫歯や歯周病・口臭予防だけでなく、免疫力アップと全身疾患の予防にも効果があるなんて嬉しい限り。
まだまだ続きそうな猛暑も、この方法でしっかり体調管理し、秋を元気に迎えましょう。

「体調管理と口内環境に関する調査」調査概要
■調査実施:Kenvue
■実施時期:2023 年 6 月 8 日(木)~ 6 月 10 日(土)
■調査手法:インターネット調査
■調査対象:全国の 20 代 〜 60 代の男女 3,000 人( 10 歳刻みで男女各 300人ずつ)
■ 調査委託先:マクロミル
★ 構成比 は小数第 2 位以下を四捨五入しているため 、 合計が 100 にならない場合があります 。

文=岸田直子

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