もっと元気になりたい人におすすめのツボ「井穴」とは
「爪もみで刺激するのは、爪の生え際にある「井穴 (せいけつ)」というツボ。爪の横幅のいちばん広いところの両端からの延長線上に位置する爪の生え際にあります。自律神経のバランスを整えるツボで、末しょう神経や毛細血管が密集しています。臓器や器官の反応点も意識して爪もみを」(鳴海先生)


基本のもみ方
「ギュッと押し込みながら揺らしてつーんと響く反応があり、指を離したあと響く感じがあれば効いています。基本は10秒ずつで不調に対応した指か、もんで痛い指は20秒刺激して。寝る前に行なうと効果的です」(鳴海先生)
※しつこく押したり、力を入れ過ぎたりすると爪まわりが傷つくので注意してください。
【手の場合】

井穴に親指と人さし指を当て、痛気持ちいい強さでもみながら揺らす。親指から小指の順に10秒ずつもんで1セット×3セット左右とも行なう。
【足の場合】

足の井穴の場合も手と同じやり方でしっかりと刺激する。親指から小指の順に10秒ずつもんで1セット×3セット左右とも行なう。
ケアしたい不調に合わせた爪もみのツボ
ケアしたい症状が複数ある場合、一度にいくつも行なわず、いちばん緩和したい症状ひとつを優先して行ないます。日によって緩和する症状を変えると効果的なので、日がわりで第二候補の症状の反応点を刺激してみて。
むくみに

『頭熱足寒』の状態によって、手足が冷え、巡りが悪くなり、水分がたまって起こるむくみ。代謝アップを助ける手の小指と、循環をよくすることが期待できる足の親指と小指のツボをもんで対応を。
この指をチェック!

手の小指:代謝アップに◎
【手の指のもみ方】
循環器系を刺激して代謝アップが期待できる小指を20秒しっかりもみ揺する。ほかの4本の指は、10秒ずつもみながら、揺すって。

足の親指:水分の停滞解消をサポート
足の小指:泌尿器系の働きを助ける
【足の指のもみ方】
足の親指と小指は20秒もみ、特に小指はいちばん力を込めてもみながら揺する。人さし指、中指、薬指は10秒ずつ。
下痢に

下痢のときは胃と腸の機能をサポートする指を。また、過剰に「出る」状態での強い刺激は拍車をかけることになるので、もむときは痛くない程度で行なって。カイロなどでおなかを温めるのも◎。
この指をチェック!

手の人さし指:腸の働きをサポート
【手の指のもみ方】
循環器系を刺激して代謝アップが期待できる小指を20秒しっかりもみ揺する。ほかの4本の指は、10秒ずつもみながら、揺すって。

足の中指:胃の働きを助ける
【足の指のもみ方】
足は胃に対応した中指を長めに20秒もむ。親指、人さし指、薬指、小指は10秒ずつやさしくもんで。
今すぐ止めたい! お悩みレスキューのための爪もみテク
顔の汗
交感神経が優位な状態を解除すると顔汗を止める効果が期待できる。それに対応する親指、人さし指、小指をしっかりめにもんでみて!

親指、人さし指、小指で顔汗対策
【手の指のもみ方】
手の親指、人さし指、小指を20秒ずつ、痛気持ちいい強さでもみながら揺らす。
くしゃみ
鼻炎、アレルギーなどで止まらないくしゃみには、呼吸器系の親指と、くしゃみを抑える交感神経への刺激が期待できる薬指をもんで。

親指と薬指でくしゃみ対処
【手の指のもみ方】
親指と薬指を20秒ずつ、ギュッと強めの刺激を与えながらもむ。
しゃっくり
東洋医学では、しゃっくりは胃腸や肝臓の不調と考えます。手は人さし指、中指、小指を、足は親指、人さし指が◎。

手:人さし指、中指、小指を刺激して!

足:親指、人差し指を刺激して!
【もみ方】
手の人さし指、中指、小指、足の親指、人さし指を20秒ずつ、ギュッと強めの刺激を与えながらもむ。
何かの待ち時間やぼんやりしているときなど、ちょっと手が空いたときに隙あらばできちゃう「爪もみ」。ぜひみなさんも気負わずお試しください!
イラスト/のいぷらこ 編集協力/白倉綾子
文=さいとうあずみ