同居する義父のパソコンから脱衣所の盗撮動画を発見。『身の毛がよだつゾッとした話』著者が語る恐怖とは

#趣味   
義父のパソコンを開くと…


人気イラストレーターのしばたまさんがSNSで集めたフォロワーの恐怖体験談を漫画化した『身の毛がよだつゾッとした話』。心霊現象から人間トラブルまで、自分の身にも起こりうるかもしれないリアルなエピソードが「本当に怖い!」と話題を呼んでいます。
今回は、作者のしばたまさん自らがピックアップしたエピソードを、インタビューを交えてご紹介します。

ごく近しい身内のありえない犯罪に背筋が凍る『義父の秘密』


 『身の毛がよだつゾッとした話』より

<あらすじ>
結婚して間もない頃、夫方の両親と2世帯4人で暮らしていたまゆみさん。義理の両親はとても優しくしてくれて、なんの問題もない楽しい新婚生活を送っていました。
そんな中、まゆみさんの職場で在宅ワークが推奨されるようになり、義両親と相談の上、自宅で仕事をすることに。

ある日、パソコンが壊れて仕事で必要な動画が送れなくなり、焦っていたまゆみさん。出社中の夫にスマホで相談すると「親父のパソコン使っていいよ!」との返信が。
メールを1通送るだけだしいいかなと思ったまゆみさんは、義父のパソコンを開き、動画フォルダを確認します。すると、何やら日付と名前が書いてある動画がずらっと並んでいたのです。そしてそこには自分の名前も…。

気になって再生してみると、なんとその動画には、まゆみさんが脱衣所で着替えをしている姿がはっきりと映っていたのです! しかも盗撮されていたのはまゆみさんだけではありません。義母やまゆみさんの友達、親戚、小学生の甥っ子などの姿もありました。
そう。義父はまゆみさんが結婚してこの家にやってくる何年も前から、脱衣所やトイレ、お風呂場などでずっと盗撮を続けていたのです。

その晩、緊急で家族会議が開かれることになり…。

在宅ワーク中にパソコンが壊れて

義父のパソコンを借りることに

動画フォルダを開くと

自分の名前が書いてある動画が…

…何これ

脱衣所で着替えをしている動画が!


かわいい絵柄がリアルタッチに一変する演出にゾッ…


――印象に残るエピソードとして『義父の秘密』を選んだ理由を教えてください。

しばたまさん:書籍に収録されたエピソードはどれもゾッとするのですが、『義父の秘密』は色々と考えさせられました。
義父が長年にわたって家族を盗撮していたエピソードで、あまりにも身近で避けられない怖さがあり、義母のことを考えると本当にいたたまれません。義母に伝えた方がいいのか、それとも黙っていた方がいいのか、どちらの言い分も分かるので、難しい問題ですよね。

――本書には、心霊現象的な怖さ、生きている人間の怖さ、さまざまな「ゾッとする」話が収録されていますが、しばたまさんの考える恐怖とは?

しばたまさん:んー難しいですね。「日常とのギャップ」で恐怖が生まれるのではないかと思います。なので思いも寄らないこと、「なぜこんなことに!?」みたいな、想像とのギャップやコントラストがより恐怖を助長させるのではないでしょうか。

――確かに、普段は義父が優しい人だった分、裏の顔を持っていたことをより恐ろしく感じますね。人間の本性が明かされる際に、可愛らしいタッチの絵柄がリアルタッチに一変する演出には本当にゾッとさせられます…。

顔面蒼白になった義父


しばたまさん:最初、本性が明かされるシーンもいつもの絵柄で描いていたのですが、自分で読んでみたら全然怖さが伝わらなかったんです。せっかく怖い体験談を送ってもらったのだからもっとちゃんと恐怖の感情を伝えたいと思って、描き直していたら今のような感じになりました(笑)。特に色の表現には結構気をつけていて、雰囲気が出るような色使いを心がけています。

***

恐怖とは「日常とのギャップ」から生まれると語ってくれたしばたまさん。私たちが何気なく過ごしている平和な日々の中にも、一皮めくれば全てが崩されてしまうような「ゾッとする」真実が隠されているかもしれません…。

取材・文=宇都宮薫

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