絶世の美女ならではの歌!? 花と同様に「時を経て私の美しさも色あせた」と嘆く小野小町【百人一首を覚えよう】/のびーる国語 百人一首(4)

長雨ね

作者は農民じゃないの? 「粗末な小屋で夜露にぬれる」と詠んだ意外な人物【百人一首を覚えよう】/のびーる国語 百人一首(1)
『のびーる国語 百人一首』4話【全12話】


『百人一首』は、飛鳥時代から鎌倉時代の間に作られた和歌の中から、藤原定家がよりすぐりの百首を選んでまとめたもの。古典に馴染みがない人も、小野小町や在原業平(ありわらのなりひら)、菅原道真、紫式部といった歌人の名前なら、一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。

今から約800年前の歌ではありますが、恋や人生観、美しい風景を見たときの気持ちなど、歌に込められた思いは、実は現代とそう変わらないものも。また、歌人のプロフィールや時代背景なども知れば、和歌の世界がぐんと身近に感じられるはずです。当時の人の心や考えに思いを馳せながら、気軽に百人一首の世界に触れてみませんか? 

※本記事は監修/吉海直人、カバー・表紙/ブラックインクチームの書籍『のびーる国語 百人一首』から一部抜粋・編集しました。


花の色は 移りにけりな いたづらに わが身世にふる ながめせし間に

和歌が作られた時代/平安時代初期
和歌が収められた歌集名/古今和歌集

作者 小野小町(おののこまち)/生没年未詳

六歌仙(ろっかせん)の一人。女官として宮廷に仕え、たいへんな美人だったといわれるが、なぞが多い。

語句を深ぼり!

=桜の花。
ながめ=「長雨」と「眺め」の掛詞。

歌にかくされたもう一つの思い

私の美しさも同じように色あせたわ


これも覚えておこう!

女官(にょかん)=宮中に仕える女性の官人。官女、宮女ともいう。小野小町(おののこまち)は、9世紀ごろ仁明(にんみょう)天皇や文徳(もんとく)天皇の時代に活躍していたといわれている。
宮廷=天皇やその一族が住んでいる場所。
小町伝説=年老いてから不幸になった、在原業平(ありわらのなりひら)が小町のどくろを見つけたなど、さまざまな伝説がある。

絶世の美女ならではの歌!?

美女が老いていく悲しみ

プラスα
小野小町は、晩年は不幸な生活を送り、 最期は道端で行き倒れて白骨化したという話もあるんだよ。 小町の伝説として有名なんだ。

著=吉海直人、ブラックインクチーム/『のびーる国語 百人一首』

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