どうして利益が出るの?お金が増える仕組み
投資での増え方は2通り
株は株価が安い時に買って、高い時に売れば儲かります。その利益を「キャピタルゲイン」といいます。
でも、今の株価が高いのか安いのかは誰にもわかりません。安いと思って買っても、その後それ以上に安くなれば、そこで売ったら損することに。だから「キャピタルゲイン」を狙う投資法は損をする可能性も大きく、とても難しいのです。
一方、株を持つと「株主」となり、配当金がもらえます(出さない会社もある)。それが「インカムゲイン」。インカムゲインの利益率は低いですが、損する可能性は低くなります。
難しいキャピタルゲインだけより、キャピタルゲインとインカムゲインをバランスよく使うのが賢い方法です。
投資にも「単利」と「複利」がある
利息の計算方法に「単利」と「複利」の2種類があるのを知っていますか。
単利の場合、元本に対して1年分の利息がつき、その利息を元本には入れません。つまり、元本部分はずっと同じ金額です。
一方、複利とは、1年分の利息がついたら、その利息を元本に組み入れること。次の1年は「最初の元本+1年目の利息」に対して利息がつき、その次の年は「最初の元本+1年目の利息+2年目の利息」に利息がつくので、元本が増えていきます。
投資信託には、運用益などの一部を毎月分配金として現金で受け取る「(毎月)分配型」と、運用益を再投資する「再投資型」があります。
再投資型なら、運用で得た利益や分配金を再び投資することで、元本が徐々に増えていき、「投資の複利効果」が増していきます。「利益が出ないから」と投資をすぐやめてしまう人も多いのですが、複利の力を知れば、それがもったいないとわかるでしょう。
出典:三井住友DSアセットマネジメント 市川レポート(2022年10月12日)
損することがリスクではない
「投資にはリスクがある。“リスク=損”だから投資は怖い」と二の足を踏んでいる人が多いのですが、それは大きな勘違いです。
たしかに投資にはリスクがあるのですが、このリスクが意味するのは「損」ではなく、振り子の「振れ幅」です。つまり、「リスクが大きい=振れ幅が大きい」ということ。
投資の商品には、大きく値段が動く(揺れ幅が大きい)商品と、小さく動く(揺れ幅が小さい)商品があります。ですから自分の許容範囲に合わせて、自分に合う振れ幅の投資をすることができるのです。
また、分散や長期投資をすることで、その振れ幅をコントロールすることもできます。リスクをコントロールしながら、賢く稼いでいきましょう。
著者:ねこみち
大手メーカーで経理マンとして17年勤務。お金の知識はそこそこあるにもかかわらず株で大失敗。貯金が苦手という自身の経験をもとに、「楽しく、分かりやすく、お金が学べる」をテーマにした図鑑をTwitter(現X)で毎日発信。
・掲載内容は記載がない限り、2023年5月25日のデータをもとに編集しています。記載された情報に関しては万全を期しておりますが、内容を保証するものではありません。サービスなどの最新情報については、各企業のサイトなどでご確認ください。
・投資は元本を保証するものではありません。本記事は著者の経験や知見に基づいた情報を掲載していますが、あらゆる意思決定・最終判断はご自身の責任でしてくださるようお願いします。ご自身の資産運用で損害が発生した場合、著者および株式会社KADOKAWAは一切責任を負いかねることをご了承ください。また、本記事は特定の金融・投資商品を推奨するものではありません。
※本記事はねこみち著の書籍『2000万円貯めるための「攻め」と「守り」のお金の図鑑』から一部抜粋・編集しました。
著=ねこみち/『2000万円貯めるための「攻め」と「守り」のお金の図鑑』