積み立て投資の成功のコツは、下落しても「やめないこと」/新NISAでほったらかし投資よりお金を増やしたいです(5)

自分の感情には、決して従ってはいけません

【新NISA】少額スタート&ほったらかし。初心者におすすめの「積み立て投資」
『知識も時間もないですが、新NISAでほったらかし投資よりお金を増やしたいです』5話【全7話】


新NISAで話題の「積み立て投資」の魅力とは?

2024年から制度が変わり、資産形成しやすくなったと話題の新NISA。誰もが投資を始めやすいように改定されたこの制度で、重視されているのが「積み立て投資」です。毎月一定額で決まった金融商品をコツコツと買い続ける投資方法なのですが、なぜ初心者におすすめなのでしょう。積み立て投資の魅力や、失敗しないコツは? YouTubeで人気の投資塾ゆうさんの解説をご紹介します!

※本記事は投資塾ゆう著の書籍『知識も時間もないですが、新NISAでほったらかし投資よりお金を増やしたいです』から一部抜粋・編集しました。


積み立て投資の成功に最も重要なのは「やめないこと」

積み立て投資は一括投資に比べてリスクが低い、利益を出しやすいなどと言われますが、損をしないわけではありません。むしろ、含み損になる期間は必ずある、運が悪ければ投資した金額の半分にまで評価額が減ってしまう時期もあると覚悟する必要があります。それでもくじけることなく継続することで、利益に転じる局面が訪れるのです。

含み損の期間は、投資をする人ならだれもが不安な気持ちでいっぱいになっています。心配のあまり頻繁に証券口座にログインし、含み損が膨らんでいるのを確認してしまいがちです。

よほど強靭なメンタルをしている人でない限り、「このまま投資を継続していたら、さらに株価は下落して資産が減っていくのではないか」という恐怖にかられてしまうでしょう。

積み立て投資の本質を理解していない人の中には、せっかく積み立てた資産を含み損の状態で換金してしまう人も少なくありません。そこまでではなくても、「回復の兆しが見えるまで積み立てはストップしておこう」と積み立てを停止したり、金額を減らしたりしてしまう人は多いのです。

これはとても残念なことです。積み立て投資でどれだけ成果を出せるかは、こうした相場の低迷期にどれだけ投資ができるかで決まります。むしろ積立額を増額してもいい局面なのに、ここで積み立てをやめたり減額したりすれば、あとから得られる利益は格段に小さくなってしまいます。

積み立て投資で守るべきたったひとつのルールは、スタートした時に決めた期間、金額、投資先は決して変えず、継続することです。

積み立て投資を始めたら、決められた投資期間が終わるまでは増額以外の操作をするのは厳禁です。長い投資期間の間には、元本割れするような相場の低迷期に直面することもあるでしょうが、そんな時にわざわざ証券口座にアクセスするのはやめておきましょう。

必要もないのに含み損の額を確認し、自らのメンタルにダメージを与えてもメリットはありません。永遠に下がり続ける相場はあり得ないので、待っていればいずれ戻ると考えて、積み立て投資をしていることを忘れるぐらいの気持ちで放置しておけばいいのです。

積み立て投資を成功させるために重要なのは、「積み立て投資をやめない」ことです。暴落局面ではやめてしまいたくなるものですが、売りたい、買いたい、怖い、逃げ出したいといった自分の感情には、決して従ってはいけません。

あなたも私も、投資の天才ではなく、凡人です。感情に基づく判断よりも、投資のルールのほうがはるかに優れていると肝に銘じて、歯を食いしばって投資を続けなけならないのです。

◇ ◇ ◇

著者:投資塾ゆう
証券会社の営業として7年働いた後、独立して現在は投資アドバイザー。組織のノルマから解放され、お客様のサポートに集中できるようになったことで、「直接アドバイスができない人たちにも正しい投資知識を身に付けてもらいたい」と思い、YouTubeチャンネルを開設。多くの視聴者から信頼を集める。登録者数は15.8万人。

・本書の内容の多くは、2023年12月時点の情報に基づいています。
・本記事掲載後に法律や制度、各社サービスの内容が変更される可能性があります。予めご了承ください。
・本書は著者個人の経験や分析であり、いかなる見解や意見も、読者に利益を保証するものではありません。読者に損害が生じても、著者および出版社はいかなる責任も負いません。取引銘柄の選択、売買価格等の判断はご自身の責任で行ってください。

著=投資塾ゆう/『知識も時間もないですが、新NISAでほったらかし投資よりお金を増やしたいです』

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