誰でもできる「観天望気」で未来の空を予想しよう
空や雲を見て天気の変化を予想することを、観天望気といいます。信頼性が高く、観天望気のできる雲を紹介します。
まずは晴のサインとして、蜂の巣状雲があります。巻積雲や高積雲、層積雲が消えゆくときに出現。短くてすぐ消える飛行機雲も上空が乾燥しているので晴れが続きます。朝の霧や霜は晴天時の放射冷却で発生するので、晴れの目安になります。
また、天気が下り坂になるサインとしては、西から低気圧や前線が接近して上空から湿ってくるときに見られる雲があげられます。ハロを伴う巻層雲や空に広がる巻積雲、空に長く残る飛行機雲や高層雲、そして山越え気流に伴う笠雲やレンズ雲(吊るし雲)がこれにあたります。
天気の急変の観天望気には、雄大積雲の頭にできる頭巾雲、積乱雲が限界まで発達してできたかなとこ雲、雲の底にできる乳房雲に注目するのが有効です。
何気げなく見上げた空にも観天望気のできる雲があるかも。チェックしてみましょう。
晴れのサイン
蜂の巣状雲

短い飛行機雲

飛行機雲がないか、すぐ消えるようなら上空は乾燥している。
朝の霧

高層マンションなどからは雲海が見えることも。
朝の霜

足元でキラキラしていてきれい。
豆知識
「空に雲がないとつまらないのでは?」といわれることがあります。しかし、低い空は水蒸気の量やエアロゾルが多いため白っぽいですし、空全体の色合いで水蒸気が多いかも想像できるので、雲ひとつない青空も楽しいものです。
著=荒木健太郎/『空のひみつがぜんぶわかる! 最高にすごすぎる天気の図鑑』