子どもたちの未来のために!協力しませんか?「こどもまんなかアクション」

子育て中のみなさん、「こども家庭庁」って聞いたことがありますか? 昨年発足したばかりの新しい行政機関で、これまであちこちの省庁にまたがっていた子どもにまつわる行政の担当を一本化し、社会全体で子どもを育てることを目指して作られたものです。私たちにも大きな関わりがあるこども家庭庁ですが、今、力を入れているのが「こどもまんなかアクション」。今回は、このアクションと、それを広げる「こどもまんなか応援サポーター」の活動についてご紹介します!
日本は出産や子育てにやさしい社会じゃない?
内閣府の「令和 2 年度少子化社会に関する国際意識調査報告書」によると、日本、フランス、ドイツ、スウェーデンの4ヵ国の20 ~49歳の男女に「自国はこどもを生み育てやすい国ですか」と質問した結果、日本では「とてもそう思う(4.4 %)」と「どちらかといえばそう思う(33.8 %)」を合計した「そう思う(計)」が38.3%で少数派であることがわかりました 。
これに対して、フランス、ドイツ、スウェーデンでは「そう思う(計)」は75%以上で、かなりの多数派です。 さらに、「とてもそう思う」と答えた人はフランス、ドイツで25%以上、スウェーデンでは 80%以上に上りました 。

また、日本についての過去の調査結果を見ると、2010年に「そう思う(計)」と答えた人は52.6 %で過半数を占めていましたが、その後の10年間で大きく減少。一方、「そう思わない(計)」と答えた人が15ポイント以上も増加し、 日本が子どもを生み育てやすい国ではないと思う人が増えていることがうかがえます。

*上記の表2点 出典/内閣府 子ども・子育て本部:令和 2 年度「少子化社会に関する国際意識調査」報告書(概要版)
さらに、こども家庭庁が2023年に実施した「こども・子育てにやさしい社会づくりのためのニーズ調査」の「子どもと一緒にいるときに不便を感じたり、理解や配慮が欲しかった場面は」という質問には、「働いているとき(21.9%)」、「公共交通機関を使ったとき(21.5%)」がともに20%を超え、 「スーパーやショッピングモール、お店に行ったとき(12.2%)」、「市役所や銀行、病院などに行ったとき(8.9%)」が続きました 。

*出典/こども家庭庁:こども・子育てにやさしい社会づくりのためのニーズ調査 2023
「周りから欲しかった理解や配慮の内容」という質問への回答を見ると、「子どもや子ども連れ、ベビーカーでも移動しやすく使いやすい施設や設備」と「子どもや子ども連れに対する周りの方の寛容な姿勢やちょっとしたサポート」がそれぞれ20%を超える結果となりました。ただし、「その他」も30%以上に上り、子育て中に周りからほしい理解や配慮の内容は、さまざまであることがわかります 。
子どもや子育てを応援する「こどもまんなかアクション」とは?
昨年以来、こども家庭庁が取り組んでいる「こどもまんなかアクション」は、すべての人が子どもや子育て中の方々を応援する、といった社会全体の意識改革を目的としています 。
「こどもまんなかアクション」を進めるのは、「こどもまんなか」の趣旨(下記参照)に賛同してくれる「こどもまんなか応援サポーター」です。サポーターは、それぞれ個別にアクションに取組み、その情報をSNSなどで発信します。こども家庭庁も、その内容を公式LINEなどを通じて発信します 。さらには、こども家庭庁と応援サポーターが、活動を連携したり、意見交換したり、「授乳室、おむつ替えスペース、こどもファスト・トラックなどの設置」、「ベビーカーが通りやすい通路の確保」など、公共の場での子どもや子育て当事者への配慮がなされるような取組を一緒に進めたりもしているんです。こどもまんなか応援サポーターの数は増加を続け、今では36道府県282の市区町村、1452 の団体・企業・個人が参加しています[2024年7月8日現在]。
【こどもまんなかの趣旨】

こどもまんなかアクションはこんな活動です
では、こどもまんなか応援サポーターによる、「こどもまんなかアクション」の例をいくつかご紹介しましょう。
子どもが運営する子ども食堂【テラノダイドコ】 /山口県
中学生が中心となって運営する子ども食堂。年上の子が年下の子に教えながら料理をし、作った料理をみんなで食べます。目標は、子どもたちが自分で料理を作れるようになることです。食事のあとは、大学生ボランティアや大人に参加してもらい、ワークショップをしたり、音楽を楽しんだりする「お楽しみ会」も。世代を問わず参加できる「居場所づくり」としても力を入れています。 本物体験、成功体験によって自己肯定感を高めていく活動にしたいので、大人は「見守り」に徹することを心がけ、子どもたちの自主自立をサポートすることを目指しています。

子ども連れ通勤も安心【小田急電鉄株式会社 子育て応援車】/東京都 ・ 神奈川県
2022年から、ベビーカーなどを抱え、電車の乗り降りにも苦労している方や、赤ちゃんが突然泣き出したりした際にも、気兼ねなく安心して小田急線を利用してほしいとの思いから「小田急の子育て応援車」の運用を開始 。 小田急が保有する通勤車両( 一部を除く)の3号車に24 枚のステッカーを掲出しています。この「小田急の子育て応援車 」はだれでも利用可能で、乗客の理解と協力を得ながら、子どもたちを育む温かい空間を目指しているそう 。2023年からは、電車内での子育てにまつわるほっこりエピソードを3パターン、漫画仕立てのポスターとして紹介しています 。

社会とつながる【赤ちゃん先生プロジェクト NPO 法人ママの働き方応援隊 】/全国
女性が出産後も「働く」を通じて社会と繋がっていける「場」を創り続けるために活動するNPO法人「ママの働き方応援隊」。「赤ちゃん先生プロジェクト」は、0~3 歳の乳幼児とその母親がペアになり 、学校や高齢者施設を訪問して、赤ちゃんとのふれあいを通して「命の大切さ」や「癒し」を感じてもらう活動です。その場にいる人を笑顔にして、赤ちゃんからたくさんのことを感じとってもらうこのプログラムは、全国で累計8000回近くも開催 。少子化、孤育、いじめ、自殺、自己肯定感の低下、望まない妊娠、孤独死、高齢者の孤立など、各世代の問題を解決する大きなきっかけになるのでは、と期待されています。

ほかにも、積極的に障がいのある子を預かるインクルーシブ保育事業、小さく産まれた赤ちゃんと家族の交流サークル、銀行が各店舗で実施しているフードドライブ、美術作品を題材に子どもと福笑いをする美術館の出前授業など、個性的で楽しいさまざまな「こどもまんなかアクション」があります。
あなたもなれる!こどもまんなか応援サポーター
こどもまんなか応援サポーターに興味が出てきた、というあなた。じつは、こどもまんなか応援サポーターに参加するには 、申請や届出などの手続きは一切必要ありません !先ほど挙げた「こどもまんなかの趣旨」に賛同し、今日からできる身近な「こどもまんなか」なアクションを実行して、SNS で「#こどもまんなかやってみた」をつけて発信するだけ。それだけで、あなたも立派な、こどもまんなか応援サポーターになります!
「こどもまんなか応援サポーター」参加の流れ
①「こどもまんなか」の趣旨に賛同する
②サポーター自身が考える「こどもまんなか」なアクションを実行する
子ども・ 若者に意見を聴き、尊重したうえで、何ができるのか 。その答えはさまざまで、正解なんてありません。それぞれにできる、こどもまんなかに向けたアクションをぜひ実行してみましょう 。
③自分や団体のアクションを発信したり、地域社会に広く参加を呼びかけたりする
SNS(X、Instagramなど)やYouTube 上で、それぞれのアクションを「#こどもまんなかやってみた」 をつけて発信します。事前にこども家庭庁に登録すれば、下記のかわいい「こどもまんなかマーク」も使用できます。もちろん、ハッシュタグつき投稿を「いいね」するだけでもOKですよ。

夏休みには、大臣室開放や霞ヶ関見学デーなどのイベントも開催するこども家庭庁は、決して「敷居の高いお役所」ではありません。子どものこと、育児のことを相談できる窓口の情報や、子育て中の方向けの情報なども満載なので、ぜひ一度HPをのぞいてみてくださいね!
文=高梨奈々
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