【北風と太陽とねこ】勝利の女神は誰に微笑む? 勝敗の鍵はねこが握る!/ねこむかしばなし(12)
赤ずきんちゃん、シンデレラ、一休さん、浦島太郎。そんな数々の言わずと知れた有名な物語も、ねこが加わっただけでひと味違った方向に!?
みんなが知ってる古今東西の昔話に、ねこが登場したらどうなるの? 原作では悲劇でも、ねこが登場するだけでゆるくてキュートなお話に変貌してしまいます。登場人物たちがねこに絆される姿には、「ねこだから仕方がない」と思わず納得してしまうこと間違いなし!
作品の元となった神話や名作についても改めておさらいしながら、ねこが加わることにより新たな展開を繰り広げる物語をぜひお楽しみください。
※本記事はぱんだにあ著の書籍『ねこむかしばなし』から一部抜粋・編集しました。
◆北風と太陽とねこ
◆元となったむかしばなし
北風と太陽
北風と太陽はどちらの力が上かを競うため、旅人の上着を脱がす勝負をしました。
北風はビュウウ~と強風を起こします。ですが、旅人は上着を飛ばされないようにしっかり押さえてしまいました。
それに対し、太陽はポカポカと旅人を照らしました。すると、徐々に周りが暖かくなっていき、ついに旅人は上着を脱ぎはじめたのです。その様子を見ていた北風は負けを認め、勝負は太陽が勝ったのでした。
◆正直者とねこ
◆元となったむかしばなし
金の斧
ある日、働き者のきこりが仕事をしていたところ、近くの湖に斧を落としてしまいました。
すると湖の中から女神が現れ「あなたが落としたのは金の斧ですか? それとも銀の斧ですか?」と問いかけます。きこりが「どちらでもありません」と正直に答えると、女神は正直さに感心しその両方を渡しました。
そのことを聞いた別のきこりはわざと湖に斧を落とします。先ほどと同じように現れた女神にきこりは「落としたのは金の斧だ!」と答えます。すると女神は嘘をつかれたことに怒り、湖に姿を消していったのでした。
著=ぱんだにあ/『ねこむかしばなし』
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