もしも地球の自転が止まったら?地球を襲う恐ろしい事態/人類なら知っておきたい 地球の雑学(31)

地球の自転が突然止まったらどうなるのか

地球と太陽、誕生のひみつ。地球はいつ、どうやってできたのか?
『人類なら知っておきたい 地球の雑学』31話【全149話】


地球上で起きていること、どれだけ知っている?

この地球で当たり前に感じていることでも、うまく説明できないことがありますよね。例えば、「青い空が夕暮れに赤く染まるのはなぜ?」「台風が日本列島めがけてやってくる理由は?」

そんな地球に生きる私たちが知っておくべき「理系雑学」をご紹介します。太陽系を含む地球の歴史をはじめ、地球上で成立した大自然や気候、動植物、資源など、地球をめぐる大疑問にスッキリ回答!あらためて考えると、私たちはこの地球にまつわるさまざまなことを、じつはほとんど知らないのかもしれないかもしれません。

※本記事は雑学総研著の書籍『人類なら知っておきたい 地球の雑学』から一部抜粋・編集しました。


どうなる⁉ もしも地球の自転が止まったら


地球は1日に1回転の速さで自転しているが、その速度は赤道上で時速1670キロメートルと、とてつもないスピードで回り続けている。しかし、地球で暮らしている我々は、そのスピードを認識することはできない。地面だけでなく、その上に建つ建物、さらには大気まで、地球上にあるすべてのモノが等しく同じ速度で動いていることから、それに気づくことはないからだ。

では、地球の自転が突然止まったらどうなるのか。それは地球を電車に、我々をその乗客に置き換えるとわかりやすい。加速も減速もなく一定の速度で走る電車の中では、乗客は平気で立つことも、歩くこともできる。ところが、突然急ブレーキをかけられたら、どうなってしまうかは想像にかたくない。

乗客は進行方向に倒れそうになるが、このときにはたらく力は「G」という単位で表される。1Gを通常の状態とすると、2Gなら自分の体重の2倍の圧力がかかる計算になる。仮に地球の自転が1秒で停止した場合、赤道上にいる人やモノには約47.2Gの力がのしかかることになる。

さらに、この力は大気にもはたらくことから、世界の総人口の約85パーセントが暮らす北緯42度から南緯42度の地域に、恐ろしい強風を発生させる。その風速は赤道上がもっとも強く、秒速465メートルと、激しい風が吹き荒れる。

また、自転が止まってしまうと、地球は太陽の方角を向いた灼熱の世界と、反対側の極寒の世界に二分される。これに加えて、宇宙空間から降り注ぐ、人体に有害な太陽風を防いでくれていた地磁気も発生しなくなる。その結果、地表には高濃度の放射線が直接降り注ぎ、あらゆる生命は死滅してしまうだろう。

著=雑学総研/『人類なら知っておきたい 地球の雑学』

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