「快眠」にいい就寝前の過ごし方って? 熟睡時間を大事にして、体の潤いを補う時間に/おうち養生 きほんの100(3)
仕事に家事に育児、毎日とても忙しい!
日々の疲れや不調を解消できずに引きずっている人、多いのではないでしょうか。
何をやるにしても、健やかな心と体が不可欠。体に蓄積してしまう不調の芽を早めに摘み、自分の体と心をいたわるためのヒントを、鍼灸師である田中友也さんが教えてくださいます。
放っておいてしまっていた「なんとなく不調」をなんとかするため、ぜひ参考にしてみてください!
※本記事は田中友也(著)、くぼあやこ(イラスト)の書籍『不調ごとのセルフケア大全 おうち養生 きほんの100』から一部抜粋・編集しました。
「睡眠の効能」
「若返りホルモン」とも呼ばれる「成長ホルモン」が最も分泌されるのが、睡眠中です。
睡眠によって分泌される成長ホルモンは、新陳代謝を促し、自然治癒力を高めてくれるもので、次のような効果があるとされています。
1 1日の活動で傷ついた体や頭の疲れをとる
2 内臓の機能を回復させる
3 皮膚や粘膜の修復を促す
4 免疫力を高める
5 ストレスやうつ症状の緩和
その他に、運動のパフォーマンスを上げ、肥満予防にも効果があり、生活習慣病の予防にもなるんだとか。
睡眠は、心身の健康を維持するための重要な要素の1つ。
実際、睡眠時間が減ると、成長ホルモンも十分に分泌されなくなり、免疫力、回復力は下がり、粘膜の修復もままならないことに。
少しでも健康に日々を過ごしたい人は、今日から5分でも早く寝ましょう!
不眠に加えて、睡眠時間が長くても、眠りが浅いときは疲れがとれません。
睡眠がうまくいかない状態が続くと、精神的にも辛く、いろんな不調を起こすきっかけにもなります。
忙しい人ほど「質の良い睡眠」を意識しましょう。
「快眠」にいい就寝前の過ごし方
適温で早めの入浴
体の筋肉をほぐし、適度に温めて眠りやすい状態にするために、入浴を就寝の1~2時間前までにすませよう。好きな香りのアロマなどを使うと、よりリラックス効果が上がる。
スマホやテレビから離れよう
夜のスマホやパソコン、テレビなどのブルーライトは、眠気を催すホルモンを抑制するので、睡眠の質を下げ、不眠の大きな要因にも。
なるべく就寝1時間前には電子機器の使用はやめよう。
NG
ベッド近くにスマホを持ち込まない。
近くにあると、ついSNSなどで睡眠時間を削ってしまいがちなので、控えよう。
就寝前にリラックスタイム
心地いい睡眠を誘うには、就寝前に神経をリラックスさせよう。
音楽を聴いたり、呼吸法や、眠りにいいツボマッサージなどで、自分を癒やす時間を持とう。
NG
寝る直前に犯罪シーンなどの悲惨なドラマやニュースを目に入れない。
寝入りばなに「今日の良いこと3つ」
お布団で目をつむって、「今日あった良かったこと、頑張ったこと」を3つ挙げてみよう。
「お茶がおいしかった」「夕焼けがきれいだった」など、良いことを探そう。それだけでストレスは減り、睡眠の質も良くなる。
NG
寝る前の「今日ダメだった」ことを思い返す反省会はやめよう。
熟睡時間を大事にして
夜は「静生陰」といって体を修復したり、ストレスから体を守ったり、体の潤いを補う時間。熟睡時間を作ろう。
注意事項
・不調の症状については、必ずその症状があらわれるとするものではありません。あくまで可能性の1つとしての症状と養生のヒントになります。
・養生の効果には個人差があります。すべての方に効果があるとは限りません。
・妊娠中の方、特定の疾患や何らかの治療を受けている方は、養生を行う前に医師や専門の医療機関へご相談ください。また、養生が体に合わない場合、心身に異常や不快を感じた場合は、ただちに中断してください。
・本書の情報は2020年8月時点のものです。それ以降に、新しい見地が発表される場合もあります。
著=田中 友也、イラスト=くぼ あやこ/『不調ごとのセルフケア大全 おうち養生 きほんの100』
Information
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