ライティング以外の力をつける
最近の生成AIは非常にレベルが高く、情報をまとめる記事であれば、AIが数秒でつくれるようになりました。AIが書く記事は間違っていることも多いので、人間によるチェックや校正は必要です。
ただ、記事を書くだけならAIにできてしまうことは見逃せません。淘汰されないために、ライターはライティング力以外の業務をできるようになる必要があります。
たとえば取材のスキル。誰かに質問をして話を引き出すのは、今のところ人間の仕事です。今後は、取材は人間がおこない、音源をAIに読み込ませて記事を書く、というスタイルが主流になると言われています。しかし、記事作りはすべてAIに任せないことが大切です。たとえば、文章の構成については、取材内容をもとにまずは自分で行ってみることをおすすめします。AIに丸投げしない精神が、ライター自身のスキルアップのためには欠かせません。
語れる情報を持つ
先ほども書きましたが、情報をまとめる記事の制作は、今後AIの仕事になります。そのような状況で人間に求められるのは、自分の経験を語ることや、人間らしさが感じられる記事を書くことだと思います。
たとえば、書き手の熱量がこもっている「推しを紹介する記事」は、共感できたり、くすっと笑ってしまったりするようなものもありますよね。
「自分がどう感じたのか」「その体験を通じて、感情がどう変わったのか」を盛り込む記事は、人間にしか書けない記事として読ま続けるのではないかと思います。

人とのつながりをつくる
今の時代に、Webライターが一人だけで仕事を獲得するのには限界があります。しかし、発注主やWebライターの仲間などと人間関係を深めると、紹介や口コミで依頼をもらえる可能性は上がります。ときには、思いもよらない仕事がくることもあるかもしれません。
たとえば、私は以前WebライターとしてSEO記事(Google検索で上位表示させる施策を意識して書く記事)を書いていましたが、今はほぼ書いていません。最近は、オンライン講師の仕事が増えて、Webライティングについて講義をする機会が増えています。これも、仕事関係者とのつながりが増えたことがきっかけです。
人とのつながりがあると、任せてもらえる仕事の種類が広がります。AI時代に活動を続けるためには、たくさんの人と縁を持つことも重要だと感じます。
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今回は、ライターのゆらりさんに、AIに負けないためにやるべきことを伺いました。AIに淘汰されないためには、文章を書くことに限らず、できることを増やしていく姿勢が大切なのですね。語れる情報を持つことや、人とのつながりをつくることの大切さも参考になりました。今回の話はライターという文脈でしたが、他の仕事にも通じる部分がありそうですね。
▶AI時代に、フリーランスのWebライターはどんな仕事をしている?
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プロフィール
ゆらり
1992年生まれ。大学卒業後にIT企業に入社し5年ほど勤務するも、HSP気質を持つことから心身のケアがうまくできず適応障害になる。会社員の働き方に限界を感じ、その後Webライターとして独立。現在は、出版社やWeb制作会社から業務委託という形で、Webコンテンツ制作、オンライン講師業などを請け負っている。2021年に出版した電子書籍『1年以内に月20 万円を達成する! マイペースにゆるく頑張りたい人向けの、Webライターとして稼ぐロードマップ』はAmazonのベストセラー入りを2年以上継続。未経験から独立した経験をもとに、ライターの仕事やフリーランスの働き方にまつわる発信活動もしている。
文=YY