【2025年最新】「絶対見て!」人気韓流ナビゲーター絶賛!今見るべきおすすめ韓国映画3選
まずは…見終わった時の充実感120% 『ラブ・イン・ザ・ビッグシティ』(6/13から公開)

まずご紹介するのは昨年、韓国で公開され若者たちの絶大な共感を得た作品『ラブ・イン・ザ・ビッグシティ』です。
数々の賞を受賞し今年の百想芸術大賞では映画部門4部門にノミネートされました。
自由奔放でエネルギッシュに生きるジェヒと、ゲイであることを隠しながら孤独に生きる寡黙で繊細なフンス。大学で広まりつつあった噂話からジェヒがフンスを救ったことで始まる同居生活を通して、全く正反対な2人の「最強の関係」が描かれていきます。

原作は世界三大文学賞「国際ブッカー賞」候補にもなったパク・サンギョンのベストセラー小説『大都市の愛し方』の中に収められている「ジェヒ」という短編小説。
20代から30代にさしかかるまでの凝縮されたストーリーを女流監督イ・オニが行間まで丁寧に掬いあげ、今どきの感性がほとばしる最高の青春映画となりました。

とにかくテンポが良く、映像も音楽も言うことなし。また「あなたらしさが何で”弱み”なの?」というフレーズを筆頭に、心に響く名セリフもたくさん登場します。
普通であることに馴染めない2人が、お互いの足りない部分を補いながら自分らしく生きようとする姿を笑いも散りばめながら軽快に描きながらも、「自分らしくあること」というメッセージもしっかりと込められており、全てにおいてのバランスが絶妙です。

主人公を演じるキム・ゴウンとノ・サンヒョンの息のあった演技も最高で、百想芸術大賞では共に演技賞候補に名を連ね高く評価されました。

それにしてもキム・ゴウンという女優は本当に素晴らしい!
彼女の出演作を見続けて来た私が毎回思うのは、役柄を演じるというよりも役柄が彼女に溶け込んでしまうという感じで、どんなキャラクターも自分のものにしてしまうその才能の凄さ。
演技してます!という感じを出さずに、どこまでもナチュラルにさりげなく演じてしまうところが彼女の最大の魅力です。今回は衣装にとてもこだわったそうなのですが、ミスマッチのようでいて着たいものを着ているだけというジェヒの媚びない姿を表すのに一役買っていて、衣装までも自分のものにしてしまうキム・ゴウンに感服です。

そしてフンスを演じたノ・サンヒョンにいたってはこの作品で新たな魅力を発揮!
彼を知ったのはAppleTVで配信中の名作ドラマ『パチンコ』のイサク役で、それからずっと気になる存在でした。彫刻のような顔立ちに高貴な静かな佇まいが印象的な俳優だなと思っていたのですが、この作品では今まで見たことがないノ・サンヒョンを堪能しワクワクいたしました。

そんな2人のケミがこの映画の一番の見どころで、すっかり大人になった私には、夜通し遊んで酒を飲み、泣いて笑って恋して喧嘩してという2人の姿がなんだか愛おしく、また羨ましくもなりました。

その他、映画に出演してほしいというキム・ゴウンのお願いに快諾したリアルな親友イ・サンイや、クァク・ドンヨン、フンスの母親を演じるチャン・ヘジンなど、随所に登場するキャラとエピソードも光ります。若い世代だけでなくすっかり大人な人たちにもお勧めしたい、久々に登場した韓国の秀作青春映画です。
『ラブ・イン・ザ・ビッグシティ』(上映時間1時間58分)
2025年6月13日(金)より全国ロードショー
字幕翻訳:本田恵子
原作:小説『大都会の愛し方』 より「ジェヒ」(パク・サンヨン著、オ・ヨンア訳/亜紀書房)
監督:イ・オニ
出演:キム・ゴウン、ノ・サンヒョン
提供:KDDI
配給:日活/KDDI
(C)2024 PLUS M ENTERTAINMENT AND SHOWBOX CORP. ALL RIGHTS RESERVED.
エロティックな大人のためのサスペンス 『秘顔-ひがん-』(6/20から公開)
続いてご紹介するのは、R18作品でありながら韓国で動員数100万人越えとなったエロティック・サスペンス『秘顔-ひがん-』です。
ある日、指揮者ソンジンの婚約者でチェリストのスヨンが別れのビデオメッセージを残したまま忽然と姿を消してしまいます。
動揺を隠せないソンジンでしたが、公演を行うためにはチェリストの代理を選ばねばならず、やって来たのがミステリアスな雰囲気が漂う女性ミジュ。スヨンの後輩だという彼女を受け入れるつもりはなかったものの次第に惹かれていったソンジンは、婚約者を失った喪失感を埋めるべく許されない一線を超えてしまい…と、物語の入口はよくある話のようですが、ストーリーが進むにつれ3人それぞれの隠された「欲望」が浮かび上がり、想像の斜め上を行く展開と結末に釘付けになることは間違い無いでしょう。
「密室サスペンス」とも謳われていますが、なぜ「密室」なのかはできることなら前情報は何も入れずに自分の目で確かめていただきたいと切に思うところ。

主人公3人もこの映画にピッタリとあった配役で、ソンジンを演じるのは元祖韓流スターとして日本でもお馴染みのソン・スンホン。
以前に比べると最近は恋愛ドラマの出演が少なかった彼が、今作では久しぶりに大人の色気を爆発させています。冒頭からかなりエロティックなシーンが登場しますが、それもそのはず。
今回メガホンを取ったのは彼の主演作『情愛中毒』を手がけたキム・デウ監督。前作を見たことがある方なら、きっと今作のエロティックの度合いが測れるはずです。


そんな彼の婚約者スヨン役には映画『パラサイト-半地下の家族』で裕福な家の奥様を演じたチョ・ヨジョン。
彼女は『情愛中毒』でソン・スンホン演じる大佐の妻を演じており、今作は監督と主演2人による2度目のタッグということになりました。典型的なわがままお嬢様というスヨンをコケティッシュかつエレガントに、そして暴かれる真実を目の当たりにし逞しくサバイブする熱演を見せ、この役で百想芸術大賞映画部門の最優秀演技賞にノミネートされました。


そして、もう1人の主人公ミジュを演じたパク・ジヒョン。今回まさに体当たり演技を見せた彼女は、ソン・ジュンギ主演の大ヒットドラマ『財閥家の末息子~RebornRich~』でチン・ソンジュンの妻モ・ヒョンミン役を熱演し高く評価されたのが記憶に新しいところ。
今回は持ち前のクールビューティさを存分に発揮しつつ、隠された欲望を静かに燃えたぎらせる女性を魅力的に演じています。
シューベルトの美しい音楽、そして2人の女と1人の男が織りなす愛と秘密と欲望の行方はいかに。エロスとサスペンスの耽美な世界を堪能してください。
映画『秘顔-ひがん-』
6/20(金)より、新宿ピカデリーほか全国公開
監督:キム・デウ
出演:ソン・スンホン、チョ・ヨジョン、パク・ジヒョン
2024年/韓国/115分/1:2ユニビジョン/カラー/5.1ch/字幕翻訳:田村麻美/R18
原題または英題:Hidden Face
配給:シンカ、ショウゲート
劇場公開日:2025年6月20日
(C) 2024 [STUDIO&NEW, SOLAIRE PARTNERS LLC]. All Rights Reserved.
圧倒的な映像美と演技派俳優のアンサンブルで魅せる『ハルビン』(7/4から公開)

最後にご紹介するのは、今年の百想芸術大賞映画部門で2冠に輝いた作品『ハルビン』です。
日韓併合直前の1909年、祖国独立という使命を胸に、中国・ハルビンへ向かった大韓義軍アン・ジュングン(安重根)と同志たちの物語。『KCIA南山の部長たち』のウ・ミンホ監督が新しい視点で描いています。

特筆すべきなのはこのような作品には珍しく激情型ではないということ。アン・ジュングンという男の人間性に焦点を当てていて、今までのようなステレオタイプな描き方をしていないんですね。どんな境遇であろうとも常にフェアな人間であろうとする揺るぎない言動とは裏腹に、それを貫くことで生まれる痛みや悩みなど、人間臭い人物として描かれていきます。

その大役を『愛の不時着』でもお馴染みのヒョンビンが熱演。数々の作品で描かれ続けて来たアン・ジュングンの新しい姿を生み出しました。そんな彼の脇を固めるのはパク・ジョンミン、イ・ドンウク、ユ・ジェミョンという演技派俳優たち。

その中でも個人的に素晴らしいと思ったのは、キム・サンヒョン役のチョ・ウジンと、同志の中の紅一点、コン夫人を演じたチョン・ヨビン。ストーリー的にも鍵となる2人の人物の演技が素晴らしすぎました。

またこの映画で強烈な印象を残すのが伊藤博文を演じたリリー・フランキーでしょう。
日頃から尊敬している俳優だと語るウ・ミンホ監督が、今までとは違う伊藤博文を演じられるのは彼しかいないとダメ元で出演をお願いしたそうで、念願叶い目の前で演技を見た時は本当に驚きだった話しています。

そしてこの映画を語る上で外せないのが圧倒的な映像美です。
冒頭に登場する凍ついた川を彷徨うアン・ジュングンの姿や、同士たちが騎馬で縦断する砂漠の風景など、CGではない本物の自然が織りなす圧倒的なスケールと美しさはため息ものですし、カラヴァッジオの絵画を参考にしたというシーンの数々は絵画を思わせるようなものも多く、今までの韓国映画とは違う味わいをもたらします。この映像美を生み出したのが百想芸術大賞で映画部門の大賞に輝いた撮影監督ホン・ギョンピョ。
作品や監督、俳優ではない裏方のスタッフが受賞したのは史上初めてのことで大変話題になりましたが、映画を見れば納得です。


史実をベースとした作品でありながら、列車内で起こる敵との攻防や密偵探し、暗殺遂行など、ロンドン・シンフォニーが奏でる音楽と共に上質なサスペンスとしても楽しめる映画『ハルビン』。
映画の最後を飾るアン・ジュングンの言葉は韓国だけでなく、現代社会にも通じるものとして深く刻まれることでしょう。これぞまさに大きなスクリーンで見るべき「映画」です。
製作:HIVE MEDIA CORP
監督:ウ・ミンホ
脚本:キム・キョンチャン、ウ・ミンホ
撮影:ホン・ギョンピョ
出演:ヒョンビン、パク・ジョンミン、チョ・ウジン、チョン・ヨビン、パク・フン、ユ・ジェミョン、
イ・ドンウク、リリー・フランキー、チョン・ウソン(特別出演)
2024年/韓国/114分/カラー/シネマスコープ/5.1ch/映倫G/字幕翻訳:根本理恵
原題/하얼빈 HARBIN
韓国公開日 2024年12月24日
(C) 2024 CJ ENM Co., Ltd., HIVE MEDIA CORP ALL RIGHTS RESERVED
提供:KADOKAWA Kプラス MOVIE WALKER PRESS KOREA
配給:KADOKAWA、KADOKAWA Kプラス
今回ご紹介した作品はすべて今年の百想芸術大賞を受賞またはノミネートされていた作品たちです。
権威ある賞に名を連ねた作品が一気に日本公開されるというのもなかなかないことで、韓国映画好きにはたまらないラインアップ。
韓国の今を感じる作品たちを涼しく快適な劇場でぜひお楽しみください。
■みんしるさんプロフィール
韓流ナビゲーター。韓流イベントのMCやラジオパーソナリティーとしても活躍中。初めてハマった韓国ドラマはキム・レウォン主演の「屋根部屋のネコ」。Netflix、Prime Video、Disney+、U-NEXT、Leminoを駆使し毎日のように韓国ドラマを追う日々。最近の悩みは土曜日に『私たちの映画』、『未知のソウル』、『GOODBOY』が立て続けに配信されること。どれから見るか悩みまくりです。さらなる韓国エンタメ情報などはインスタ(@chungminsil/@minsil323)とTikTok(@minsil323)で!
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