「そうはならんやろ」粘土なのに透明感!?完成した作品に驚きの声「どう作ってるの?」「理解が追いつかない」

Xで投稿された、ハンドメイド作品のビフォーアフター写真が大きな反響を呼んでいます。「#私のヤバい初手と完成」というハッシュタグとともに投稿された1枚の写真に、「そうはならんやろ」「何がどうなってこうなった」と驚きの声が寄せられました。
話題になったのは、Xユーザー ひねこ(@MarchenCat)さんの投稿です。
「#私のヤバい初手と完成
初手→粘土こねる
完成→芍薬」

写真の左側には、指先でつまんだ小さな樹脂粘土の塊。特別な道具が写っているわけでもなく、ただの粘土にしか見えません。そして右側には……

薄いピンク色の芍薬の花を持つ指先が写っています。花びらは本物のように薄く、光を透かすような繊細な透明感。みずみずしさすら感じるその姿は、どこからどう見ても本物の花にしか見えません。
この投稿に対し、コメント欄には「どう見たって本物の花」「すごすぎて理解が追いつかない」「枯れない芍薬、最高」など、驚きと称賛の声が続々と寄せられていました。
作者さんに聞きました!
投稿主のひねこさんに、作品についてお話を伺いました。
反響については、家族や周りの方にたくさんのいいねをもらえたよと報告したら、良かったねと言ってもらえたとのこと。
印象に残ったコメントを聞くと、「『透けるほど薄くてふわっふわに!完成形だけ見て問題出されたら、左の粘土で作られたって分からないと思う』というコメントが、とくに嬉しかったです」と教えてくれました。
実はこの芍薬、樹脂粘土で花を作った最初の作品だったそう。何日かかけて試行錯誤を重ねながら制作したため、トータルで8〜10時間ほどかかったとのことです。
こだわりは"花びらの透け感"と"自分らしさ"
この芍薬のこだわりポイントについて聞くと、花びらの透け感と、自分の作品らしい花の形だと教えてくれました。
ひねこさん「言葉にするのは少し難しいのですが、本物の花の美しさを大切にしながらも、ほんの少しだけ"自分らしさ"を加えたいと考えながら制作しています」
制作の際は、まず本物の花を分解して構造を学ぶところから始めるのだそう。そのうえで、本物に近づけつつ、ほんの少し自分らしい形を表現するといいます。あの透明感のある花びらの裏には、本物を知り尽くしたうえでの繊細なこだわりがありました。

また、かんざしや耳飾りに仕立てる際には、制作時間がかかりすぎて価格が上がらないよう工程を工夫したり、手に取った人に長く楽しんでもらえるよう耐久性の研究を重ねたりもしているのだとか。さまざまな粘土や絵の具、接着剤を試しながら制作しているそうで、美しさだけでなく、届けた先のことまで考えたものづくりをされています。
ハンドメイドを始めたきっかけは、祖母の介護
ひねこさんがハンドメイドで作品を作り始めたきっかけについても伺いました。
ひねこさん「大好きな祖母の認知症の介護を手伝うためでした。夜中のケアも必要な生活の中で、外でフルタイムで働くことが難しく、自宅でできる仕事を探したことがきっかけです」
もともとデザインの仕事に携わっていたものの、立体的な作品づくりは初めてで、最初は思うようにいかず大変だったのだとか。それでも少しずつ形にしていく中で、今の制作スタイルにつながっているのだそうです。
ひねこさんにとって作品づくりとは何かを聞くと、「生きがいです。自分の手で生み出したものを通して、誰かに喜んでいただけることに、何よりの幸せを感じています」と語ってくれました。
薔薇、桜、胡蝶蘭……どれも本物にしか見えない
ひねこさんのXアカウントには、芍薬以外にもさまざまなお花の作品が投稿されています。
青い薔薇の作品では、花びらのグラデーションが息をのむほど美しく、光の加減で表情が変わりそうな繊細さがあります。

桜の作品は、咲いていた枝をそのまま自宅に持ち帰ったかのようなリアルさで、樹脂粘土であることを忘れてしまいそうです。

白いスイートピーの作品は、花びらのひらひら、ふわふわとした質感が見事に表現されています。

そして、胡蝶蘭もありました。白とピンクの花びらが美しく、樹脂粘土でできているとは到底思えないほどの本物感。まだ試作段階とのことですが、完成版がどうなるのか楽しみです。

花だけじゃない!金魚のかんざしに、翼の作品も
ひねこさんの作品は、お花だけにとどまりません。
ひねこさんが特に思い入れがあるのは、一番最初に作ったかんざしの「金魚のかんざし」と「波のかんざし」。この2つは、多くの人に見てもらえるきっかけになった特別な作品なのだそうです。

金魚の作品も目を引きます。胴体は樹脂で形を作り、ヒレは針金で形を作った上に樹脂の膜を張る「ディップアート」という技法で仕上げているのだとか。鱗は一つひとつ手描きされており、透明感のあるヒレと合わさって、まるで水の中を泳いでいるかのような美しさです。

ひねこさん「これまでさまざまな技法を独学で身につけて制作してきたので、それぞれの良さを組み合わせて表現できることに、喜びを感じています」
独自の制作方法を試行錯誤しながら形にした「翼」の作品も印象的で、その過程も含めて特に思い入れがあるのだそう。

どの作品にも共通しているのは、本物の美しさを大切にしながら、ほんの少し"自分らしさ"を加えるというひねこさんのこだわりです。粘土の塊から生まれる、本物を超えるような美しさがあります。作品は、ひねこ(@MarchenCat)さんのXアカウントでチェックできます。気になる方は、覗いてみてくださいね!
文=武川彩香
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