1日30分の読書でストレス軽減!? メンタリストDaiGoが教えるメンタル強化術(1)【連載】 画像(1/2) ストレス軽減にはゆっくり本を読む「スローリーディング」がおすすめ

誰もが避けることができないストレス。ストレス耐性を強めるためにメンタルを強くする必要がありますが、それには時間がかかりますよね。ですが、とりあえず今抱えているストレスを軽くする方法はあります。

その1つが1日30分の読書。純文学をゆっくり読む「スローリーディング」によって、ストレスがどう軽減されるのでしょうか。人間の心理に詳しい『ストレスを操るメンタル強化術』の著者でもあるメンタリストDaiGoさんに解説してもらいました。──全4回のうち第1回目をお送りします。

なくすことができないストレスも軽くできる

現代はストレスの多い時代だ、と言われています。情報の流通量も、移動速度や日常生活、仕事の処理などすべてがスピードアップしていて、現代人の脳は人類史上で最も刺激にさらされていると言う人もいます。コミュニケーションツールが発達した分、四六時中他人とのやり取りが求められ、気を抜けません。変化が大きい時代だけに、先行きは不透明で、不安を抱えがちです。

確かに、ストレスが増えても仕方のない環境です。特に、「自分はメンタルが弱い」と感じている人にとっては、ストレスは脅威でしょう。ただでさえ打たれ弱かったり、消極的だったりするメンタルが、ストレスにさらされて痛めつけられることで、さらに弱くなってしまう。ますます逃げ腰のメンタルになってしまう気がする。ストレスを回避することに精いっぱいで、メンタル強化なんてとても無理だ……そんなふうに感じられてしまうのではないでしょうか。

「だからとりあえず、現在抱えているストレスを軽くしたい」。そう思っている方がほとんだと思います。ですからまず、余計なストレスを軽減する超シンプルな方法をお教えしましょう。

1日30分、ゆっくり本を読む

毎日の生活の中で生じるストレスを軽減する方法はいくつかありますが、いたってシンプルなものを紹介しましょう。それは、“1日30分、ゆっくり読書をする”ことです。

イギリスのサセックス大学の研究によると、読書をする人は、しない人に比べて、ストレスが68%も低下するという結果が出ました。アメリカのミネソタ大学の研究では、1日30分間、誰にも邪魔されない静かな場所で本を読む時間を確保することを推奨しています。

ただし速読ではなく、スローリーディング。ゆっくり本を読むほうが、ストレス軽減効果は高まるのです。厳密に言えば最低30分ですから、それより長く読んでもかまいません。40分でも1時間でも、読める人は長くてもいいのです。ただ、その間はスマホやパソコンなどに触らない。最低でも1日30分間、ゆっくり読書に集中する時間をつくりましょう。

どんな本を読めばいいのかというと、電子書籍でもいいですが、夜はディスプレイがまぶしいと睡眠に障るため、紙の本、それもフィクション系の本がおすすめです。登場人物に感情移入して読むことで共感能力が高まり、現実でも相手の気持ちや言っていることが、よくわかるようになります。つまり、コミュニケーション能力が高まるのです。ストレスのほとんどは人間関係に原因がある、と言っても過言ではありませんから、コミュニケーション能力の向上はストレスの軽減につながります。

ミネソタ大学の研究では、小説以外にも、ガーデニング、料理、旅行など自分の趣味や興味が持てるジャンルをすすめています。一方、ニュース記事を読むことはストレス軽減には逆効果になるそうです。

なぜ純文学がいいのか

特に純文学作品を読むと、相手の感情に対してより敏感になることがわかっています。ですから自信がある人は、ちょっと難しいとされている純文学作品を読んでみるのもおすすめです。

スローリーディングの話をすると必ず言われるのが、「30分、40分は長い!」「純文学なんて難しくない?」です。純文学は、皆さんが高校の現代文の授業で取り上げるような作品でいいでしょう。パッと一読するとよくわからないけれど、ゆっくり繰り返し読んでみると意味がわかって、「なるほど」と心にストンと落ちてくるような作品です。

登場人物の微妙な心情の変化などが描かれている作品を読むと、「この登場人物はなんでこういうことを考えたのかな」と、その気持ちを理解しようとします。登場人物が一瞬わけのわからない言動をすることもある純文学は、登場人物の気持ちを追いながら共感力を発揮して読まないと、何を言っているのかわからない作品が多いのです。つまり、読んでいるうちに感情移入することによって自然に共感能力が鍛えられるというわけです。

登場人物に共感しないと内容がよくわからない──共感力を発揮しながら読まないと何を言ってるのかわからないものが多いのが純文学です。つまり、読みながら共感をする練習をしていかないと、書いてあることが分からない。ですから、自然に共感能力が読んでいるあいだに鍛えられます。

感情移入することで共感力が鍛えられる

「こういうことじゃないかな」と、登場人物の感情に対する推測をし、読み進めていくうちにそれが答え合わせみたいにわかってくるという構造です。つまり、ある人物の感情を推測し、それが当たっていたのかどうかが確認されるという作業が行われるわけです。感情移入することによって、自然に共感能力も鍛えられるのが純文学といえるでしょう。

ちなみに、以前読んだ本をもう一度読み返しても効果があるでしょう。なぜなら、本は読むたびに印象や受け取り方がちょっと変わるからです。前に読んだときの自分に比べて今の自分は、人生体験も増えて感じ方も変わっていますから、同じ作品でも違った目で見ることができるのです。


ストレス解消法が見つからないという人は、今日から1日30分の読書、試してみてはいかが?