「日本の裏側」は本当にブラジル? ちょっと違った意外な真実 眠れないほど面白い地球の雑学(25)【連載】

#趣味   
地球の雑学 その25


地球はどうやって生まれたのか。気になりませんか? 人間の身体の知られざる秘密など、思わずだれかに話したくなる理系のウンチクで、あなたの雑談を‟スケールアップ"!

『人類なら知っておきたい 地球の雑学』から、第25回目をお送りします。

◇◇◇

「日本の裏側」は本当にブラジルなのか


私たちが暮らす地球は、1周約4万キロメートルにも達する巨大な球体である。ならば、自分が立っている地点から穴を掘り、地中深くどこまでもまっすぐ掘り進んでいくと、最終的には地球の裏側に到達することになる。そして、真下に向かって穴を掘り始める地点を日本に設定した場合、「たどり着く先はブラジル」という話をよく耳にする。それは、果たして本当なのだろうか。

地球上の任意の位置を正確に指し示す場合、緯度と経度が用いられる。たとえば東京は北緯35度41分・東経139度45分に位置しているが、その裏側にあたる地点は南緯35度41分・西経40度15分。この場所を地図で確認すると、ウルグアイから東に約1000キロメートル離れた大西洋の上であることがわかる。つまり、東京の裏側はブラジルではないのだ。

実際のところ、日本列島の裏側は、ほとんどが南アメリカ沖の大西洋上に位置している。例外は奄美大島や沖縄県で、たとえば那覇市から真下に向かって穴を掘っていくと、ブラジル南西部にあるパト・ブランコという町にたどり着く。

しかし、実際に穴を掘るとなると、これは難しいといわざるを得ない。地球の直径は1万2800キロメートル。この距離のトンネルを掘るとなると、大変な作業になることはいうまでもない。

さらに地球の内部は、地殻・上部マントル・下部マントル・外核・内核に分かれており、中心に行くほど温度が上昇する。その温度は地球の中心部では、なんと6000~8000℃。この灼熱(しゃくねつ)地獄に耐えられる物質は、現在のところ地球上に存在しない。地球の裏側に達する穴を掘ることは、事実上不可能といえるだろう。

著=雑学総研/「人類なら知っておきたい 地球の雑学」(KADOKAWA)

この記事に共感したら

Information

人類なら知っておきたい 地球の雑学


人類なら知っておきたい 地球の雑学
思わず誰かに話したくなる「理系のウンチク」が満載! 職場で家庭で、日々の「雑談」に役立つ、動植物・天体(太陽系)・人体・天気・元素・科学史など、「理系ジャンルネタ」が存分に楽しめる必読の一冊です!

▼単行本情報はこちらから

著者:雑学総研
珍談奇談の類から、学術的に検証された知識まで、種々雑多な話題をわかりやすい形で世に発表する集団。江戸時代に編まれた『耳袋』のごとく、はたまた松浦静山の『甲子夜話』のごとく、あらゆるジャンルを網羅すべく、日々情報収集に取り組んでいる。

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています。

LINEお友だち追加バナー

おすすめ読みもの(PR)

プレゼント企画

プレゼント応募

\\ メルマガ登録で毎週プレゼント情報が届く //