寒暖差が激しい季節はまだまだ油断禁物!「風邪&インフルエンザ」の予防法

#美容・健康   

今シーズンはワクチンが足りなくて、インフルエンザの予防接種が遅くなってしまった人も多いよう。もちろん、接種したからといって安心しきってはいられません。そこで、風邪のシーズンを元気に乗り切るための予防法を、分かりやすい解説でテレビでも人気のお医者さん、大谷義夫先生に教えてもらいました!

適度な湿気でウイルスの侵入を防ごう


空気の乾燥は禁物!


風邪やインフルエンザは、ウイルスが鼻やのどの粘膜に付着し、体内に侵入して発症します。しかし、粘膜のすぐ下にある線毛細胞にはウイルスなどの異物を外に排出する働きがあるので、うまく働いていれば発症を防ぐことができます。ところが、線毛細胞は乾燥に弱く、湿度が低くなる冬には働きが悪くなります。冬に風邪やインフルエンザにかかりやすいのはこのためです。また、風邪やインフルエンザウ イルスは、寒く乾燥した状態だと増殖しやすいので、部屋の湿度を50%ほどに保つように加湿器を使ったり、出かけるときはマスクをして口の中の乾燥を防ぐのもおすすめです。

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予防接種は効果ある?


予防接種を受けていても、インフルエンザにかかる人は多く、ワクチンの効果には個人差があります。予防接種をしていると、高齢者では発症を45%抑制して重症化を80%防ぎ、高齢者でなくても発症を50~70%抑制するという報告もあります。つまり、発症する確率を低下させ、重症化させないという意味があるのです。ところで、ワクチンを接種する時間に関する興味深い研究があります。英国バーミンガム大学での研究で、午前中接種した人は、午後接種した人よりも抗体の数値が上昇するという報告がされています。ただし、抗体の数値が上昇しても、発症を予防できたかは結論が出ていません。

実践篇 大谷先生の予防法


【マスクは1日に10回以上交換します】

装着するときは、ウイルスが侵入しないように鼻やあごにぴったり沿わせます。診療中にウイルスが付着する可能性があるので、頻繁に交換します。

顔にフィットさせることがポイント


【手を洗ったら使い捨ての紙で拭いています】

同じタオルで何回も拭いているとウイルスが付着する可能性があります。仕事柄、手を洗うことが多いので、拭くときはペーパータオルを活用します。

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【風邪気味かなと思ったら、泳ぎに行っちゃいます】

プチ運動は免疫力を上げる効果があります。少しだるいなと感じたら、軽く泳いで体調を整えるようにしています。

少しの不調は体を動かして解消!


ビタミンDで免疫力アップ


ビタミンDには免疫バランスを調整し、風邪やインフルエンザにかかりにくくする働きがあるというデータがあります。ビタミンDが豊富な食材は、さば、鮭、まぐろなどの魚やきのこ類全般なので、積極的に食べるようにしましょう。また、日光浴によっても体内でビタミンDは生成されます。手のひらだけの日光浴でも効果があります。地域によって紫外線量が違うので、冬だと北海道では60分、関東では20 分、沖縄では8分ほど手袋をしないで外出するとよいでしょう。

日光浴でビタミンDを生成しよう


帰宅後は30 秒手洗いとがらがら&ぶくぶくうがいを


帰宅後の手洗いとうがいは習慣になって いると思いますが、どちらも〝さっと〟で終わっていませんか? 手を洗うときは、流水で、手のひら、手の甲、指先、爪の間、指の間、手首をこすりながら30秒ほどか けて洗います。また、うがいはがらがら、ぶくぶくを3回ほど繰り返しましょう。 水でも効果はありますが、殺菌力のある カテキンを含んだ緑茶でうがいをすると より効果的です。外出先でうがいができ ないときには、ペットボトルの緑茶を少し ずつこまめに飲むのもおすすめです。

【手洗いのポイント】

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指先・爪の間を念入りに

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指の間もすり合わせて

寝る前の入浴& ストレッチで睡眠の質を上げて


疲れがたまっていては体調を崩しやすいので、毎日疲れを残さないために睡眠の質を上げることが大切です。そのためには、寝る1時間くらい前にゆったりと湯船につかって血行をよくし、お風呂上がりに簡単なストレッチをするとよいでしょう。深部体温がしっかり上がり、布団に入る頃には深部体温が下がって熟睡しやすくなります。

【タオルを使った簡単なストレッチ】

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1. 両足を肩幅に開き、タオルを肩幅の広さで持ち、ゆっくりと息を吸いながら腕を持ち上げる。そのあと、息を吐きながら腕を下ろす。横隔膜の動きを意識しながら、この動作を5~6回繰り返す。

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2. タオルを肩幅で持ったまま、息を吸いながら腕を上げ、ひじを伸ばしたまま息を吐きながら体を右側にゆっくりと倒し、左の体側を伸ばす。反対側も同様に行なう。この動作を5~6回繰り返す。

予防法のまとめ


1. 部屋は加湿して湿度50%を保つ

2. 食事や日光浴でビタミンDを取り込む

3. 帰宅後の手洗い&うがいは丁寧に

4. 寝る前に入浴&ストレッチを

5. インフルエンザの予防接種を受ける

本格的に寒くなり、風邪が流行するのはこれから。今さら……と油断せずに、大谷先生の教えを習慣化して今シーズンも元気に乗り切りましょう!

撮影=千葉 充 イラスト=ナカオテッペイ 編集協力=早川徳美

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Information

教えてくれたのは:大谷義夫先生
池袋大谷クリニック院長。日本呼吸器学会専門医、日本アレルギー学会専門医。2009 年に開院し、せき・せきぜんそく外来、睡眠時無呼吸外来なども開設。
【関連サイト】
ユニ・チャーム
アイリスオーヤマ

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