青色LEDの発明はいったい何が画期的だったのか 眠れないほど面白い地球の雑学(110)【連載】 画像(1/2) 地球の雑学 その110

地球はどうやって生まれたのか。気になりませんか? 人間の身体の知られざる秘密など、思わずだれかに話したくなる理系のウンチクで、あなたの雑談を‟スケールアップ"!

『人類なら知っておきたい 地球の雑学』から、第110回目をお送りします。


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青色LEDの発明はいったい何が画期的だったのか

2014年のノーベル物理学賞は、青色発光ダイオード(LED)を開発した物理学者の赤崎勇(あかさきいさむ)、天野浩(あまのひろし)、中村修二(なかむらしゅうじ)の3氏に与えられた。LEDは身の回りの照明やディスプレイにもたくさん使われているようだが、そもそも青色LEDのすごさとは何なのだろう。

LEDの開発は20世紀半ばに始まり、1962年には赤色が、1968年には緑色が開発された。だが、あらゆる色をつくり出す光の3原色の赤・緑・青のうち、青色の開発だけは遅れていた。

光源として用いるには白色が適しているが、青がなくては白色を出すのが難しく、照明としての明るさも足りない。そのため、せっかくのLEDも広範囲には活用できず、青色LEDの開発は20世紀中にはできないだろうと考えられていた。

だが1990年代前半、赤崎、天野、中村の3氏が半導体から青色を引き出す技術を編み出した。窒素ガリウムを材料として明るい青色を放つことを成功させて量産につなげ、白色光源が実用化されたのである。

素子そのものが光るLEDは、電子機器の小型化・軽量化を可能にした。エネルギー損失も少ないので、家庭では省エネの、地球規模では温暖化防止の大きな力となる。

また、青色の光は波長が短いので、デジタルデータの書き込みに使えば容量を大幅に増やすことができるなど、青色LEDによって可能になることは多い。地球中でLEDが用いられる場面はますます増えていくだろう。

青色LEDそのものよりも、開発によって可能になった技術の多さ、人類にもたらされる利益の多さが画期的、なのである。

著=雑学総研