「コンピューター」とは「計算する人間」のことだった! 眠れないほど面白い地球の雑学(129)【連載】

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地球の雑学 その129


地球はどうやって生まれたのか。気になりませんか? 人間の身体の知られざる秘密など、思わずだれかに話したくなる理系のウンチクで、あなたの雑談を‟スケールアップ"!

『人類なら知っておきたい 地球の雑学』から、第129回目をお送りします。

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「コンピューター」とは「計算する人間」のことだった!


世界で初めて「プログラム可能な計算機」を考案したのは、「コンピューターの父」と呼ばれている、イギリスのチャールス・バベッジ。1839年、微分方程式問題を簡単に解くために、バベッジは最初の機械式デジタル・コンピューターを考案したのである。その構想には、現在のコンピューター動作に関する多くの原理が盛り込まれており、1世紀の時を経て、より新しい機械を生み出すこととなる。

それこそが、1946年2月、アメリカのペンシルバニア大学で誕生した、今日の情報化社会到来の原動力となったコンピューター「ENIAC」。その誕生は、従来の計算機の歴史を大きく飛躍させただけでなく、これをきっかけに、コンピューター技術の発展は一気に加速していくこととなる。

こうした経緯から、現在では「コンピューター」というと複雑な計算を行なう機械のことを指しているが、「コンピューター(computer)」という言葉はかつて、手書きで計算をする人=「計算手」のことを指していた。

デジタル・コンピューターの登場以前、数学者たちは複雑な問題をたくさんの小さな問題に分割し、数人から数百人単位でチームを構成した計算手たちに、それぞれの計算問題を同時平行しながら解かせていた。特に18世紀中頃には、天文学上の計算にこの手法を用いることで、数学者たちは以前なら解けなかった問題を、ごく短期間で解くことに成功したといわれている。

現在、さまざまな計算は機械が自動で行なうようになったが、大規模な計算の問題を複数の小さな問題に分割するという考え方は、最新のスーパーコンピューターにも採用され、今も大きな成果を上げ続けている。

著=雑学総研/「人類なら知っておきたい 地球の雑学」(KADOKAWA)

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人類なら知っておきたい 地球の雑学


人類なら知っておきたい 地球の雑学
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著者:雑学総研
珍談奇談の類から、学術的に検証された知識まで、種々雑多な話題をわかりやすい形で世に発表する集団。江戸時代に編まれた『耳袋』のごとく、はたまた松浦静山の『甲子夜話』のごとく、あらゆるジャンルを網羅すべく、日々情報収集に取り組んでいる。

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