6月4日は虫歯予防デー! 知っておきたい最新・ 虫歯&歯周病ケア

#美容・健康   

歯の2大疾患といわれる虫歯と歯周病に加え、最近では酸蝕と呼ばれる症状も増えているそう。上手にケアしてこれらの疾患を防ぎ、歯の健康寿命を延ばしましょう。歯学博士の加藤正治先生に教えてもらいました!

【画像を見る】虫歯ができるメカニズム


虫歯Q&A


Q. そもそも虫歯って何?

A. 虫歯菌の働きによって歯のエナメル質のミネラルが溶け出すことが、虫歯の始まりです。虫歯菌の餌になるのが糖分、特に砂糖です。食事のあと、口の中に残った糖分を虫歯菌が分解し、酸を発生して歯を溶かします。成人なら、歯肉が下がってきて露出した歯根(歯ぐきの中に埋まっている根っこの部分)や詰めもの、かぶせもののすき間からも発生します。

Q. 虫歯になったサインはある?

A. 磨き残して歯こうがたまっていくと、その部分の歯の表面のすぐ下からミネラルが抜け出ていきます。これは初期虫歯といわれ、本格的な虫歯になる一歩手前の状態。歯こうを落としてよく観察すると白っぽく見えます。これが進行して茶色くなったり穴があいてしまうと、歯科医による治療が必要になってきます。そうなると、神経のある歯の場合、冷たいものがしみるという症状が出てきます。

Q. 虫歯予防に大切なのは?

A. 正しい歯磨きで歯に虫歯菌を増やさないことが大切です。また、磨き残しの古いプラーク(歯こう)ほど強い酸で歯を溶かすので、上手に磨けていない部分が虫歯になりやすいといえます。そして食事の内容や回数を見直しましょう。だらだら食いは最も危険! 食事の間隔をあけることによって、唾液のパワーでミネラルが回復(再石灰化)する時間を確保することがポイントです。

Q. 自分で虫歯は治せるの?

A. 歯の表面のエナメル質が溶け出して、白く見えてきた初期虫歯の段階なら、自分で治すことも可能です。歯の表面にこびりついている歯こうを落とすために、丁寧に磨きましょう。このときフッ素やハイドロキシアパタイト系の薬用成分が入った歯磨き剤を使って磨くと、唾液による歯の再石灰化(健康な状態に戻る)を助けてくれるのでおすすめです。

歯が白濁して見える初期虫歯がホワイトスポット。この段階なら自分で治すのも可能


歯周病Q&A


Q. 歯周病ってそもそもどんな病気?

A. 歯周病とは、プラーク(歯こう)の中に住み着いた歯周病菌に感染することで起こる細菌感染症のこと。進行すると歯肉が炎症を起こして出血したり、歯周ポケットと呼ばれる歯と歯肉の境目が深くなり、歯を支えている土台(歯槽骨)が溶けて歯がグラグラと動くように。最終的には歯が抜け落ちてしまいます。歯を失う原因のNo.1ともいわれています。

歯を失う原因No.1ともいわれる歯周病


Q. 歯周病になると、どんなコトが起こるの?

A. 歯周病が怖いのは、糖尿病や心疾患など全身疾患との関わりがあるということ。進行すると、歯ぐきから出血している血管が切れている) 部分から歯周病菌が入り込み、血管を通って体中に回っていきます。その結果、血圧が上がったり、内臓などにも影響が及びます。実際に歯周病が治ったら糖尿病が改善されたケースもあるのです。

口から入った歯周病菌は、血管を通って体中に回って悪い影響を


Q. 予防はできるの?

A. 歯周病は予防も治療もできます。プラーク(歯こう)や歯石を除去し、歯周病菌を取り除くことがポイント。歯周ポケットの奥など自分では困難な箇所まで除去できる、歯科医院での専門的なクリーニングを定期的に受けましょう。その上で毎日の正しい歯磨きを行なって、歯肉を引き締めて清潔な状態を保ちましょう。

Q. 私って歯周病?

A. ストレスや喫煙、歯ぎしりなどが歯周病のリスクを高めることも。下記の項目のうち3つ当てはまると、歯周病かもしれません。6つ以上だと歯周病がさらに進行している可能性があります。

【CHECK LIST 】

□朝起きたとき、 口の中がネバネバする

□口臭が気になる

□ブラッシングするとき出血する

□歯肉がむずがゆい、痛い、腫れる

□かたいものがかみにくい

□歯が長くなったような気がする

□前歯が出っ歯になった。歯と歯の間にすき間ができ、 食べ物が挟まる

□喫煙習慣がある

□食生活や睡眠時間など 生活が不規則だ

□歯ぎしりをすることがある

あなたの歯と歯ぐきは大丈夫ですか? まずは自分の口内をしっかりチェック! 心配ならば、歯科医を受診すると同時に、1日1回の徹底的なケアを習慣にしましょう。

イラスト=まつむらあきひろ 編集協力=石原輝美、黒木博子(smile editors)

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Information

教えてくれた人:加藤正治先生
高輪歯科院長、歯学博士。ハイドロキシアパタイト(歯の主成分)による歯のケアの研究で知られ、「セルフケア処方」を提唱。健康セミナーなど一般向けの講演活動も積極的に行ない、予防に力を入れた診療も信頼を得ている。


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