自分に合った片づけ方が分かる!「利き脳」で知るタイプ別・快適収納

#くらし   
細かい仕切りで挫折しやすい右右タイプ


収納本のお手本をまねしても、すぐ挫折したり元に戻ったり… 。そのたびに、収納への苦手意識が膨らんでいませんか? 実はその解決法は、「脳」が得意な方法を見つけることでした。「利き脳」を味方にし、ストレスのない収納を始めましょう。マスターライフオーガナイザーの吉川圭子さんに教えてもらいました。

右脳タイプと左脳タイプで、うまくいく収納法が違う


「利き脳は、自分のことを知る一つの手段」と吉川圭子さん。「苦手なこと、得意なことは人それぞれ違います。誰かがうまくいった片づけ法や収納法が、必ずしも自分に向いているとは限りません。では、自分が苦手なこと、得意なことは何か?と考えたとき、手助けになるのが利き脳なんです」

右脳は、ひらめきやイメージを処理して、音楽を聴いたり図形を読み取ったりする分野に敏感。左脳は話すことや書くこと、分析や論理的な思考が得意です。情報を取り込む「インプット」と、行動に表わす「アウトプット」で、どちらの脳がスムーズに使われるかにより、タイプは「右右」「右左」「左右」「左左」の4 つに分けられます。

利き脳を知る方法は指組みと腕組み(下記参照)だけでとっても簡単。タイプが分かると気持ちがすっと楽に!

【利き脳とは】

考えたり、行動したりするときに、心地よくスムーズに使える脳のこと。右利き、左利きと利き手があるように、脳にも右脳か左脳かの「利き脳」があり、インプットとアウトプットの組み合わせでタイプは4つ。それぞれに行動の癖や苦手なこと、得意なことの傾向があるんです!

【写真を見る】指と腕の組み方で利き脳がすぐ分かる!


【あなたの利き脳をチェック!】

指組みと腕組みで分かります。意識せずに自然に組み、どちらも「下にくるほう」を見ます。

インプット:指組みでチェック

●右手の親指が下なら右脳タイプ

●左手の親指が下なら左脳タイプ

アウトプット:腕組みでチェック

●右腕が下なら右脳タイプ

●左腕が下なら左脳タイプ

アウトプットとインプットで分かる! 利き脳の4タイプ


【この4タイプに分かれます】

インプット:情報を取り込んで把握するときに使う脳

アウトプット:整理した情報を行動で表すときに使う脳

■右右タイプ……IN:右脳/OUT:右脳

■右左タイプ……IN:右脳/OUT:左脳

■左右タイプ……IN:左脳/OUT:右脳

■左左タイプ……IN:左脳/OUT:左脳

上のチェック法で自分の脳タイプが分かったら、自分の整理収納、片づけ癖を思い起こしてみて。あの方法もこの方法も、うまくいかなかったのは脳のせい! これからは、脳が得意な収納を伸ばしましょう。

右右タイプ  細かいことは気にしない♪


【直感で行動し、細かい分類や「戻す」作業が苦手】

芸術的な感性を持つ右脳タイプ。インプットもアウトプットも右脳が優位の「右右タイプ」は、視覚で物事を捉え、直感で行動するのが特徴です。ものを取り出すときに「あの辺りにある」という位置認識能力はすぐれている反面、使ったら元の場所に戻すルーティーンが非常に苦手。細かな分類やラベリングも面倒くさく、出しっぱなしのものや使いっぱなしのものも増えがちです。

細かい仕切りで挫折しやすい右右タイプ


【このタイプのよくある困りごと】

・ 計画どおりに進められない

・ 目に入らないものは使わなくなる

・ 空きスペースにものを積み重ねてしまう

【こう伸ばそう!】

空間の把握が得意で美的センスにすぐれていますが、手順が多いととたんに面倒に。パッと感覚的にしまえるワンアクション収納や、緩い分類でしかも中身が見える収納なら、楽しみながら、きちんと整理整頓ができます!

緩くて、見える収納なら苦にならない


右左タイプ ビジュアル命!


【理想を目指す完璧主義者。それがアダになることも】

ものごとを右脳で感覚的に捉え、左脳の緻密さで表現しようとするタイプ。ビジュアル重視でお店のようなディスプレー収納を理想とし、実用性にも妥協せず、完璧を目指そうとします。そのために、なかなか作業に取りかかれなかったり、一つダメになると急激にモチベーションが下がることも。空間の管理は得意ですが、「まだ入る」と詰め込んでしまう面もあり、在庫管理は少々苦手。

完璧を目指して挫折しやすい右左タイプ


【このタイプのよくある困りごと】

・ 一つダメになるとモチベーションが下がる

・ 慎重になり過ぎて捨てられないことがある

・ 在庫管理がうまくできない

【こう伸ばそう!】

「形から入る」作戦でやる気をアップ! 好みの収納グッズを検討したり、計画表を作って準備するところから攻めましょう。慎重さからすぐに結論を出せないこともあるので、迷ったもの専用の「迷いボックス」もぜひ用意して!

ビジュアル重視で形から入ってみると◎


左右タイプ 個性が大事!


【人と同じルールではうまくいかない個性派タイプ】

数字の世界を絵画で表わすような、ものごとを論理的に捉え、感覚的に表現するタイプ。発想や行動がユニークで個性的なため、共通点が見いだしにくいタイプでもあります。頭で理解していてもそのとおりに動けない、という自己矛盾も抱えやすく、情報収集が得意な反面、論理的に納得しないと動けない面も。「ほかの人はできているのに、なぜできないのか」と自分を責めることも多いのでは!?

難しく考え過ぎて挫折しやすい左右タイプ


【このタイプのよくある困りごと】

・ 論理的に納得しないと動けない

・ 煩雑な作業が苦手

・ 便利そうと思って買った収納グッズが使いこなせない

【こう伸ばそう!】

とにかく「マイルール」を見つけること。クローゼット内もアイテム別ではなく色別にするなど、自由な発想で! 自分さえ納得できていれば、「なぜこれがこんな所に?」という収納でも、ちゃんと使いこなせます。

自分がラクなマイルールを見つけて


左左タイプ コツコツ、きちんと


【整理上手な反面、大きな収納空間はカオスに!? 】

気持ちや感覚、デザインよりも、合理性や機能性を重視するタイプ。ストイックなため、ものを捨て過ぎてしまうこともあります。出したものを戻すなどのルーティーンが苦にならず、細かい分類収納やラベリングも大好き。一見片づけや収納が得意と思われがちですが、ルールや仕組みがないと、とたんにフリーズする面も。仕切られていない、決められていない空間が大の苦手なのです。

広いスペースに挫折しやすい左左タイプ


【このタイプのよくある困りごと】

・ 仕切りのない広い空間の整理が苦手

・ ストイックになり過ぎて捨て過ぎることがある

・ ルールがないと片づけられない

【こう伸ばそう!】

細かい仕切りがある小物ケースなども使いこなせるこのタイプは「迷ったら仕切る!」が上手な整理への近道。日用品などの買い置きはラベリングやリスト化で管理を。苦手な大空間はまずはエリアを分け、細かい所から考えて。

迷ったら仕切る!で快適収納を目指そう


アウトプットの利き脳は、後天的に変わることも!


例えば経理の仕事で数字を毎日扱ううち、もともと右脳タイプだったのが、左脳寄りになるなど、トレーニングされることで利き脳が変化することがあります。下のリストで確認を!

【右脳タイプの特徴】

□一気にものごとを進めるのが好き

□ものごとを先延ばしにすることがよくある

□優先順位をつけるのが苦手

□「なんとかなる」と考えがち

□柔軟性を好む

□自由に意見を出し合うのが楽しい

□見える範囲にものを置こうとする

□同時に複数のことが実行できる

□作業にかかる時間を見積もるのが苦手

□書類を扱うことに苦手意識がある

□本は飛ばしながら読む

□買い物はメモを持たずに店内を見て回るほう

□ファイリングが苦手

□周りに人がいたほうが仕事がはかどる

□マニュアルは見ずにやろうとする

□約束の時間に到着できないことが多い

□毎日同じ作業をするのは好きではない

【左脳タイプの特徴】

□コツコツものごとを進めるほう

□ものごとを前倒しで計画・進行するのが好き

□優先順位をつけるのが得意

□何でも事前に計画を立てる

□「仕組み化」が好き

□プロジェクトを完成させるのが楽しい

□ものを常に定位置に戻す

□一度に1つのことだけをする

□予定を見通すことが楽にできる

□書類を扱うのが好き

□本は飛ばさずに読み進める

□買い物にはリストを作り、予定どおりに買う

□ファイリングが好き

□単独で仕事をするのが得意

□マニュアルがあれば、それに従う

□待ち合わせ時間には遅刻しない

□ルーティーンワークが苦にならない

チェックが3個以上多くついたほうが、後天的な利き脳です! 指組み、腕組みで分かった利き脳のうち、アウトプット脳をこの結果と置き換えて。腕組みの結果と違った場合、このチェックの結果を優先しましょう。

さて、あなたはどのタイプでしたか? これまでいろいろな収納法を試してみてしっくりきていないなら、ぜひ今回の結果を参考に、脳が得意な収納にシフトチェンジしてみて!

※「利き脳片づけ術」は、坂野登京都大学名誉教授の「しぐさ利き脳理論」をベースに一般社団法人日本ライフオーガナイザー協会が片づけに応用してまとめた、行動や癖を知るためのライフオーガナイズの手法の一つです。

撮影=松園多聞 イラスト=Qoonana 編集協力=前中葉子(BEAM) 

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Information

教えてくれたのは:吉川圭子さん
2007年、双子出産を機に、空間的にも時間的にも効率よく過ごすことに興味を持ち、現在マスターライフオーガナイザーとして活動。片づけ・整理収納法とともに、その人に合った空間、思考整理のアドバイスを行なう。
■公式サイト:プラススタンダード


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