クレジット払いにプリペイド、決済アプリなどお金の支払い方法が、すさまじいスピードで変化しています。そんな中、現金を袋に分けて家計管理をする、昭和なスタイルを貫く女性は多数。なぜ現金を袋に分けるのか? 昨年から袋分けにハマり、独自の手法を極めてきたというののこさんが、お金のプロ・風呂内亜矢さんと袋分け家計管理の魅力について語ります。見直すべきポイントや、さらに貯蓄がアップするためのアドバイスも伝授!

節約主婦がお金のプロに語る、キャッシュレス時代にあえて“袋分け”を選んだ理由とは? 画像(1/4) 袋分けについて熱く語り合う、ののこさん(左)と風呂内さん(右)

うちの家計、ヤバイ。それがすべてのスタートだった

風呂内さん(以下 風):初めまして。きょうはよろしくお願いします。インスタグラムでののこさんのすばらしい袋分けを拝見しました。最初に、どうして袋分けを始めようと思われたのですか?

ののこさん(以下 の):ありがとうございます。うちはもともと、夫婦別々にお金を管理していたんです。生活費は夫から渡される一定額の中でやりくりしていて。ところが昨年、なんと夫の借金が発覚して! ローン会社への利子が積もって300万円にもなっていて……。これはヤバイと青ざめ、否応なしにお金と向き合うことになりました。

風:それはたいへんでしたね……。

の:まず夫に正座してもらい、2時間かけて理由を聞き出し、家族で再スタートを切ろうという話になりまして。

風:それはもう、決死の覚悟ですね!

の:必死でした。とはいえ、今まで家計簿なんてつけたことがなく、自分には絶対無理だと思って。でも、ネットでふと目に留まった「袋分け」は、ただお金を袋に仕分けてそこから使うだけだから、私にもできるかも?って。何よりお金の増減が目で見て分かるのがいいなと思いました。

風:そうでしたか。ののこさんは1週間いくら、という週分けにせず、食費や日用品など、費目ごとに袋を分けていますね。

の:はい。何にいくらかかるのか把握しないと、節約のしどころが分からなかったので。ただ、食費だけは1日1000 円、1週間で7000円と予算を決めた方が分かりやすくて、週分けにしました。

節約主婦がお金のプロに語る、キャッシュレス時代にあえて“袋分け”を選んだ理由とは? 画像(3/4) 【写真を見る】無印良品のパスポートケースを活用して、袋分けをしているののこさん

袋分けを始めて、0円の貯金が130万円に!

風:費目の立て方がとても上手ですね。初めに自分に合った費目や予算の立て方を見いだすまでが、一般的にはたいへんなんです。予算が合わずに赤字が続いて、挫折する人もいますから。

の:確かに袋分けを始めてから、つまずいたことがあります。お米を買うと、その週の食費が吹っ飛ぶんですよ。そのダメージを軽くするために「お米費」の袋を後から追加しました。

風:そうそう、食費のほかにお米費があるのが、おもしろいなと思っていました。だんだんとやっていくうちに、ちょうどいいい費目のバランスを見いだしていかれたんですね。

の:そうですね。費目や予算は微調整しながら半年くらいで定着しました。そして0円だった貯金が、1年間で130 万円貯めるところまでいきました。

風:わ~、それはすごいですね! 

課題は夫の課金癖をストップさせること!

の:今は専業主婦なので、なんとか家計を立て直すために手探りでやってきました。袋分けは使えるお金が目に見えるので、面倒くさがり屋の私でも節約できるようになりました。何より現金を下ろしてきて、袋に仕分ける作業が楽しくって。少しは貯め癖がついてきたかもしれません。ただ、わが家の唯一の問題は夫のゲーム課金。ストレスの多い職業だし、家にいるときは家事・育児にとても協力的。真面目に働いてがんばってくれるので、唯一の楽しみくらい自由にやらせてあげたいと思うのですが、やめてほしい!

節約主婦がお金のプロに語る、キャッシュレス時代にあえて“袋分け”を選んだ理由とは? 画像(6/4) パスポートケースはお出かけのときも持ち歩き、このケースから支払いをする

風:ゲーム課金ですか。よく「ラテ・マネー(※)」と表現しますが、取るに足らないカフェラテ代も、積み重ねると1年で10万円など、バカにならない金額に。今後も旦那様と話をして、ゲームに代わる趣味が見つかるといいですね。

の:そうなんですよね。ただ、あまり圧力をかけると悪い方向にいく予感もあって。本人には問い詰めていないのですが、少し前に「予備費」の袋から現金が減っていたときがあったんです。あえて「予備費」からこっそり抜くあたり、これはもう身内の犯行と思わざるをえません(笑)。

風:それは衝撃……。袋分けの唯一の弱点は、セキュリティ問題ですよね(苦笑)。

の:それ以来、現金が入った袋は家の金庫に入れ、金庫の鍵はスマホケースのポケットに入れ、毎日枕の下にスマホを挟んで、しっかり握ったまま寝ています(笑)。


※ラテ・マネー:カフェラテのように、強い理由もなく日々何となく使ってしまうお金のこと。


令和の時代も現金袋を小脇に抱えて駆け抜ける!

風:旦那様に関する課題はいくつかありますが(苦笑)、それでも袋分けを始めて1年半とは思えないほど、貯め上手になっていますね!

の:子どもとの時間を重視するために、いったん仕事をストップしている今は、いろいろなお店やサイトのポイントをためて活用する〝ポイ活〟も同時にやり、お米や日用品など、家計の足しにしています。

風:さすがですね。最近は上手にポイントを活用すると、お得なことがたくさん。ただ、今後また働きだした場合、どれだけ〝ポイ活〟にパワーを注げるか分からないので、ポイントがなくてもいい状態はキープしておくといいですね。

の:そうですね。今もポイントで買った分のお金は、つもり貯金をしていて、ポイントに頼り過ぎないようにしています。

風:それはいいアイディアですね。

の:絶望的だった去年に比べて、今は少しだけお金に希望も出てきたので、そろそろ将来にかかるお金のことも具体的に計画を立ててみようと思います。

風:その調子でファイトです!


金庫の鍵は厳重に管理!

節約主婦がお金のプロに語る、キャッシュレス時代にあえて“袋分け”を選んだ理由とは? 画像(10/4) 袋分けをしている現金ケースは、番号と鍵のダブルロックがついた 金庫に保管

袋分けをしている現金ケースは、番号と鍵のダブルロックがついた金庫に保管。「鍵はスマホケースにしまい、寝るときは枕の下に挟む。「大事なものは自分で守ります!」


袋分けを始めて1年半で130万円もの貯金ができたという、ののこさん。注目すべき発言は「使えるお金が目に見えるので、面倒くさがり屋の私でも節約できるようになりました」。節約はしたい、でも面倒くさい…と思っている人は、ぜひ参考に!


撮影=松本順子 取材・文=田中理恵