サボり飯だって上等! 料理がちゃんとできてない…の自己否定感から解放されよう

#くらし   
大丈夫! あなただけじゃないっ


自分が日々作る料理に、自信を持てていますか? どちらかといえば「ちっともちゃんとできてないなぁ」と嘆いている人のほうが多いのではないでしょうか。なぜそのような自己評価なのか、本当にそうなのか。今、主婦の間で話題の『料理が苦痛だ』の著者・本多理恵子さんと考えてみました。

料理って孤独! だから生まれるネガティブ思考


「料理担当というのは実に孤独」と本多さん。「基本的には1人で担当するものなので、孤独からの閉塞(へいそく)感が生まれがち。そこから『私ってダメね……』『みんなはちゃんとできてるんだろうな、すごいな』という自己否定感につながることも。

でも果たして、みんなは本当にちゃんとしているのでしょうか。私の料理サロンに来られる生徒さんたちの話を聞くと、結構誰もが適度に手を抜いていると分かってホッとしたりします。時にはお互いのサボり料理のひどさを得意げに披露し合って大笑いすることも」

「自分だけができてない」というのは、実は思い込みなのかも。そこで、どのようなシチュエーションから孤独に陥りがちなのか、具体的に考えてみましょう。

【写真を見る】1人で担当する孤独からネガティブ思考が生まれる


【チームじゃなく1人】

多くの人が1人で料理を担当するため、責任を自分だけで背負いがち。情報が入らないので他人の様子が見えず、ますます孤立してネガティブ化。

【誰からもNO評価】

たとえ不評でもリアクションは欲しいもの。何の評価もないと料理が単なる作業になってしまう。結果、また評価がもらえないという無限ループに。

【1人だからマンネリ化】

チームメイトがいないので、「誰かと話すうちにアイディアが出る」ことがない。結局自分が好きなものや作りやすいものばかりのメニューに。

【共感し合う機会ナシ】

恥ずかしくて相談しづらい、料理の悩み。どうしているか聞きたいけど、聞くといわなきゃならないから聞けず、結果、誰とも傷口をなめ合えないまま。

【他人のSNSで自己嫌悪】

SNSのすてきな投稿だけを見て自分と比べ、「私はダメだ」と落ち込んでしまう。それが料理の話に限らず、人生すべてのように思えてしまうことも。

本多さんが語る「私も以前はこうでした」


「基本的にビビリなので、私の場合〝孤独〟→〝恐怖〟という流れでした。でも恐れる必要はありません。実は周りは同志だらけですよ!」(本多さん)

【家族の評価が脳を支配】

たまたまの失敗に突っ込まれると、二度と作れなくなりがち。昔、息子に「砂が入っててイヤ」と言われて以来、アサリのみそ汁を作るのが恐怖に。

あぁ、あの恐怖が…


【料理を習いたいのに料理教室に行けない】

「料理するのを見られたくない」人、多いですよね。私も昔はそうで、悲観していました。それが「作らない料理教室」を始める動機に。

見ないで~


【味つけが「みりん&しょうゆ」のオンパレード】

「3品同じ味つけ」はザラ。七味や万能ねぎで逃げ切ろうとするも家族から苦情が。味つけしなきゃと思い込み、ほかの選択肢がなかったあの頃。

大量消費?


【持ち寄りパーティーの恐怖】

持ち寄り=品定め。初メニューに挑戦して失敗し、結局でき合いを買って遅刻したことや、自分の料理だけが減らずショックを受けたことも(涙)。

恐怖のカウントダウン


本多さんのサボり飯テクニック


そんな本多さんがやる気のないとき作っているのが〝サボり飯〟。「カフェオーナーとしては、お見せしたくなかった」と恥ずかしがるところを無理やり教えてもらいました。キーワードは「何でもカレー&マヨ」です。

【とりあえず何でもカレーに】

一石三(?)鳥のメリットがあるカレー


カレールウを溶いたり、カレー粉をふったりすることで、いつもの料理が別物に変身! スパイスで代謝もよくなるし、味が決まりやすくなり、結果塩分を控えることもできて一石三(?)鳥。

★残りおかずでキーマカレー

何でも刻んでブッ込んじゃおう


小さく切った、とりのから揚げやウインナなど肉系おかずの残りものを鍋に入れ、野菜のみじん切り、トマト缶、カレールウも入れて蒸し煮に。電子レンジ加熱も可能です。

肉系おかずの残りを切って…


野菜のみじん切り、トマト缶、カレールウを入れて蒸し煮に


▲肉系のおかずは細かくなくても大丈夫。鍋に入れる順番さえ守れば、ほったらかしでOK。

★きのうのみそ汁でカレーうどん

ルウとうどんをみそ汁に入れるだけ!


凍ったままの冷凍うどんとカレールウをみそ汁に加えて、温めるだけ。刻みねぎがあれば完璧です。

サボり飯の救世主・冷凍うどんをそのままイン!


▲みそ汁の具もそのまま生かす。冷凍うどんはサボり飯に最適。常備すべし!

【とにかく何でもマヨネーズを混ぜる】

★ご飯に混ぜてマヨドリア

ご飯にマヨネーズとちくわ、ふりかけを混ぜてとろけるチーズをのせ、パン粉をふってオーブントースターで焼き色をつけます。

カフェご飯のような佇まい?


▲まるで手間がかかっているかのよう!

★さば缶に混ぜてマヨさば丼

さば水煮缶にマヨネーズとしょうゆを混ぜ、ご飯にのせるだけ。お好みで貝割れ菜や青じそ、いりごまをオン。

貝割れ菜や青じそでグッとグレードアップ


▲手抜きなのに体にも脳にもいい♪

★調味料に混ぜてマヨディップ

なかなか使い切れない調味料は、マヨに混ぜて消費。このほかオイスターソース、豆板醤(トウバンジャン)、コチュジャン、焼き肉のたれなど何でもお試しあれ。野菜やゆで卵、かまぼこにつけて食べれば立派なおかずに。

マヨディップがあれば、これらも立派なおかずに


カレーマヨ


▲+カレー粉〈カレーマヨ〉

ゆずマヨ


▲+ ゆずこしょう〈ゆずマヨ〉

チリマヨ


▲+ チリソース〈チリマヨ〉

ノリマヨ


▲+ 岩のり〈ノリマヨ〉

主婦ならば誰もが味わう、料理の苦痛。ちゃんとしなきゃ!と思えば思うほど、その呪縛は強くなっていきます。でも大丈夫! ちゃんとできてないのは、あなただけじゃありません。みんなだってそんなときはあるサと、楽な気持ちで前向きにサボってみましょう。

監修=本多理恵子 イラスト=松元まり子 取材・文=長田由香

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Information

『料理が苦痛だ』著者 本多理恵子さんとは?
鎌倉のカフェ「Rietta」オーナー。料理サロンも主宰し、参加人数は延べ1万1000人超。自称料理嫌い。だからこその視点の料理テクで、多くのサロン参加を救っている。野菜ソムリエ。苦痛からの抜け出し方を1冊にまとめた新刊『ようこそ「料理が苦痛」な人の料理教室へ』も8/28発売。


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