ケアレスミスが多過ぎてテストがいつも壊滅的。どうすれば?【小川大介先生の子育てよろず相談室】

#育児・子育て   

梨花さんもInstagramで大絶賛の子育て本「頭のいい子の親がやっている『見守る』子育て」の著者、小川大介先生が、悩める親たちにアドバイス。「うちの子のこんなところが心配」「私の接し方、コレでいいの?」など、子育てに関するありとあらゆる悩みにお答えします。連載第18回目のお悩みはこちら。

 


【お悩み】


中学受験を考えている小4の娘についてです。テストでのケアレスミスが非常に多いのが悩みの種です。先日の塾のテストでも、点数を稼ぐべき簡単な計算問題が、半分もできていない状態。問題の読み間違いなどで落としている問題もたくさんありました。これが全部できていれば20点くらいは違ったのにと思うと、本当にもったいないと思ってしまいます。いつもケアレスミスでの失点が多いので、「ちゃんと見直しなさい」と言っているのですが、なかなか減りません。ケアレスミスを失くすにはどうすればいいでしょう?(Yかあさん・37歳)

【小川先生の回答】


■集中し過ぎるとパフォーマンスは落ちる

ケアレスミスをよくする子というのは、決してボーっとしているわけではありません。むしろ、がんばり過ぎてしまう子に多くみられます。娘さんもおそらく、過去に間違えてしまったなど、本人なりにうまくいかなかった記憶があるため、自分に対して不信感を持ってしまっているのでしょう。「次こそはちゃんとしなきゃ!」と必要以上に気を張っている状態かと思われます。

でも実は、人というのは全てに気を張ろうとすると、逆に失敗してしまうもの。集中し過ぎると、周りを見る余裕がなくなり、パフォーマンスが落ちてしまうのです。ですから、ケアレスミスをよくする子に対し、「もっとちゃんとしなさい」という指示は厳禁。既に集中しているところに、“もっともっと”と気合を入れると、ミスは増えるばかりです。

■がんばってダメなら手を抜いてみよう

ケアレスミスの多い子は、ものすごいがんばり屋さん。「自分の解けるスピードよりももっと速く解こう」とか、「今の自分ではダメだからもっとがんばらなければ」など、自分ができる以上のことをしようとがんばっています。“もっとやらなきゃ”と思っているから、“終わったから次の問題”というように、結局目の前のことで精一杯になってしまう。だから見直す余裕も無いのです。がんばり過ぎて、そのために余裕を失くしてしまい、結果ケアレスミスが増えるという悪循環に陥っています。ですから、がんばってもうまくいかない時は、ちょっと手を抜いた方がいい。お子さんに「ちゃんとしなさい」とプレッシャーをかけるのではなく、今のお子さんができる問題をできるスピードで解かせましょう。“できる”と思っていることであれば、余裕を持って隅々まで意識を向けることができるため、自然と見直しにも目がいきます。かつ、“今のままのあなたで十分にできるんだ”という体験をさせてあげることで、自分に対する不信感が払拭されるので、自信と余裕を持って取り組めるようになりますよ。

回答者Profile

小川大介先生
小川大介

教育家。中学受験情報局『かしこい塾の使い方』主任相談員。

京都大学法学部卒業後、コーチング主体の中学受験専門プロ個別塾を創設。子どもそれぞれの持ち味を瞬時に見抜き、本人の強みを生かして短期間の成績向上を実現する独自ノウハウを確立する。個別面談の実施数は6000回を数え、受験学習はもとより、幼児低学年からの能力育成や親子関係の築き方指導に定評がある。各メディアでも活躍。著書多数。YouTubeチャンネル小川大介の「見守る子育て研究所」で情報発信中。


文=酒詰明子

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