お出かけすると必ず「何か欲しい!」。娘のおねだり攻撃をどうかわせばいい?【小川大介先生の子育てよろず相談室】

#育児・子育て   

Amazonでも好評価の書籍「頭のいい子の親がやっている『見守る』子育て」の著者、小川大介先生が、悩める親たちにアドバイス。「うちの子のこんなところが心配」「私の接し方、コレでいいの?」など、子育てに関するありとあらゆる悩みにお答えします。連載第25回目のお悩みはこちら。

 


【お悩み】


年中の娘のおねだりに困っています。どこかにお出かけをすると、必ず「何か1個欲しい!」とおねだり。先日も家族で相撲を見に行ったのですが、絶対に要らないであろう相撲グッズを「1個だけでいいから買って!」と主張してきました。「買ってもどうせ使わないでしょ?」と言っても、全く聞かずに駄々をこね続けるばかり。根負けして買ってしまいましたが、案の定ちょっと遊んだらもう見向きもしないようになりました。お出かけするたびに何かを欲しがるので、つい怒ってしまい、せっかくのお出かけがいつも楽しく終われません。(MKさん・33歳)

【小川先生の回答】


■欲しいのはモノではなく、楽しかった思い出

おそらくお子さんは、お母さんとお出かけするのが楽しくてしかたないのでしょう。そして、その“楽しかった”という思い出を持って帰りたいのだと思います。そのため、“ここに来た”という証が欲しい。いわばマーキングですね。あれもこれも欲しがるわけではなく、「何か1個だけ」と言うのが、その証拠です。“楽しかった思い出を持ち帰る”ことが目的で、そのモノ自体が目的ではないため、家に持ち帰ってもあまり遊ばない。“持って帰った”ということで、既に満足してしまっているのです。ですから、まずは「楽しかったっていう思い出を持って帰りたいんだよね」と、お子さんの気持ちに共感してあげましょう。そのうえで、思い出の持ち帰り方には、“モノを買う”以外にもあるということを教えてあげればいいだけです。

■思い出を切り取ってスクラップに

お子さんの本心は、思い出として何かを切り取って帰りたいだけ。ただ、その持ち帰り方として、“記念に何かを買う”ということしか思いつかないのでしょう。ですから、例えば「一緒に絵日記を書いて帰ろう」とか、「よく見ておいて、家に帰ってから一緒に粘土で作ってみよう」など、別の方法を提案してあげるといいでしょう。お母さんと一緒に何かを作ることで、お子さんにとってはそのお出かけがさらに楽しい思い出になるはずです。手軽なものとしては写真を撮るのも一案ですが、スマホの写真だけでは納得してくれないかもこともあるかもしれません。そんなときは、チェキのようにその場ですぐに現像されるものがおすすめ。お出かけ用の手帳やスクラップブックを用意して、チェキで撮った写真や行ったところのチラシなど、何かを貼って帰るというのも楽しいと思いますよ。

回答者Profile

小川大介先生
小川大介

教育家。中学受験情報局『かしこい塾の使い方』主任相談員。

京都大学法学部卒業後、コーチング主体の中学受験専門プロ個別塾を創設。子どもそれぞれの持ち味を瞬時に見抜き、本人の強みを生かして短期間の成績向上を実現する独自ノウハウを確立する。個別面談の実施数は6000回を数え、受験学習はもとより、幼児低学年からの能力育成や親子関係の築き方指導に定評がある。各メディアでも活躍。著書多数。

文=酒詰明子

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