上司の給料を知って絶望 月収15万円だった現役介護士の僕(2)
介護職に就いたのはなりゆき
多くの介護士は「社会貢献がしたい」「昔からお年寄りが好き」などの理由で、介護の仕事を志します。でも僕の場合は、保育士の仕事が上手くいかなかったから。
業界のことを何も知らずに、専門職である介護職に未経験で飛び込んだ無謀さの自覚すらなく、「まぁなんとかなるだろう」と考えていたダメな奴でした。はっきりいって僕は介護という仕事を舐めていたかもしれません。

しかし、実際に始めてみると非常に奥の深い仕事でした。
介護施設は入居者の終の住処になることが多いので、人生の最後をサポートするために、相手に寄り添ってケアを提供することを求められました。介護技術の習得はもちろん、さまざまな病気の知識も必要でした。また、人によって求めるサービスが違うので、臨機応変に対応する力も求められます。
それでも、保育士になるくらい「誰かのためにサービスを提供する」マインドは元々あったので、介護職に転職してもさほど違和感はありませんでした。介護の仕事は未経験でも始められるし、働きながら資格を取ってキャリアアップできるので、労働者のセーフティネットの役割を果たしています。僕は働き始めて半年で「介護職員初任者研修(※)」を取得し、ある程度の仕事をさせてもらえるようになりました。
※介護職員初任者研修…数ある介護資格の中で初心者が取得しやすく「身体介護」ができる。
上司の給料を知って絶望
しかし、介護職の給料は世間的にもものすごく低い水準だと気づきました。職員同士でも「今月の生活が厳しい」「給料が低いから転職したい」などの会話が多く、「もしかして、介護職以外の人はもっとたくさんの給料をもらっているのか!?」と、世間知らずの僕は驚きました。
同時に、「ベテラン職員も生活が苦しいってどういうこと?」「自分も数年後、同様にお金に困っているのだろうか?」と、不安になりました。
介護の仕事は好きでしたが、生活が安定せず、お金に困るようなら、介護の仕事も一気につまらなくなり、ストレスになりそう。実際に僕が先行きの不安さを強く感じたエピソードがあります。

僕の上司はとても優秀で情熱的で、常に利用者に満足してもらえるようにと考える志の高い人でした。
10年近くのキャリアがあって施設にとっても必要不可欠な存在。僕はその上司に多くの知識や技術を教わり、憧れの存在でした。
しかし、その上司は経済的な理由で10年のキャリアを捨て、介護職より給料の高い会社に転職したのです。他にも、僕より10年先輩の上司のボーナス額が、僕と1万円しか変わらないと知ったときは、はっきりいって絶望しました。
意識高く働いても給料は低いまま
介護の仕事は高い専門性が必要なのに、給料が異常に低いと感じます。介護施設の収入源である国からの補助金が少ないことで、介護職の給料は低い水準のまま。
高い意識を持って働いたところで、もらえる給料には上限があるので、頑張るほどその能力やスキルや経験を搾取(さくしゅ)されてしまいます。
このままでは、「介護の仕事を続けることすら危うく、普通の生活もままならない」、「結婚や家庭を持つことさえ、ハードルが高くなる」と危機感を抱きました。
今後のライフステージの変化に対応できないと考え、対策を練ることにしました。

著=深井竜次/「月収15万円だった現役介護士の僕が月収100万円になった幸せな働き方」(KADOKAWA)
Information
『月収15万円だった現役介護士の僕が月収100万円になった幸せな働き方』
Twitter@tantan4423
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