子どもが4月から中学生になるが、「子どもが全然勉強しない!」「子どもは中学校のテストを甘く見ている」と、不安に思っているご家庭もあるのではないでしょうか。

2月~3月は、中学入学準備の時期です。この小学校の最終段階で、学習してきたことをもう一度最初から見通して復習することは、中学校以上での成績を安定させ、伸ばしていくためにとても重要です。

「百ます計算」で知られる、陰山英男の監修のもと、『小学校の総復習が7日間でできる本』(KADOKAWA)が2020年1月18日(土)に発売されました。

中学入学準備は大丈夫? 小学生のための「おさらい術」(後編) 画像(1/5)  「小学校の総復習が7日間でできる本」

小学校5教科の本当に大事なところを効率的かつ効果的に総復習できるように構成しています。問題の形式に一貫性を持たせることで、勉強が苦手な子どもでも、取り組みやすくなるようにし、小学校の学習内容を復習することに特化しました。

テーマ毎の「中学校入学までに必ず押さえておくべき復習ポイント」や「中学校のさきどり」解説など、中学校に入ってからの「成績アップ」につながるしかけが盛りだくさんです。

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■小学校の5教科の復習法とは何か?

中学校に入ってから苦労する子の特長と、その対策を、陰山先生に聞きました。科目別に解説してもらいます。


●理科

理科は、社会などほど覚えておくことがそれほど多くはありません。


ただし、中学校の理科は、小学校の内容が前提となり、自然の中の法則や原理につながってきます。小学校の内容は確実に理解しておきたいです。


さらに、「液体を混ぜる際の濃度の問題」など、算数・数学にかかわるテーマの基本ができていないと苦労します


私は、小学校4年生までを純粋な小学校の学習期間、5・6年生は4年生までの学習を生かして中学校の学習をより楽にする準備期間と位置付けてきました。そのため、小学校高学年の学習を進める際は中学校の先生の助言を精いっぱい聞き、指導の中に取り込んできました。


その際、中学校の理科の先生から「液体を混ぜる際の濃度の問題に関して、比例や割合の問題は徹底してできるようにしておいてほしい」と言われたことが印象的でした。

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●社会

社会においても、中学校の教科書は小学校で出てきた言葉がわかっているものとして教材が作られていますから、専門的な社会科用語でも基本的なことは理解し、覚えていなければいけないのです。


社会の授業は暗記ではない、ということが理想論として語られますが、中学校ではその暗記ができておらず授業ではただボーっとしているだけ、という生徒は多くいます。


社会ではまず、産業や現代社会に対する理解が必要です。また、6年生で習う歴史は中学校での歴史学習の基礎となっており、これも完全に理解し、なおかつ覚えておかなければなりません。


これらの社会科の知識は、小学校で習っていない漢字なども使われながら、社会科独特の用い方をします。意味をしっかりと理解しておくことが、社会科学習全体の理解を促すことにつながっていきます。


難しい漢字などがあっても、骨子となる重要語句はちゃんと覚えておくことを心がけてください。

中学入学準備は大丈夫? 小学生のための「おさらい術」(後編) 画像(12/5) 【画像を見る】小学校で習ったことを総復習!

●英語

今は小学校でも英語の指導がなされ、それが土台となって中学校の英語学習が始まっていくようになっています。ところが、この小学校の英語で問題なのは、各学校によりその指導のレベルに違いがあり、中学校の英語を学習するときのスタートが切りやすい学校とそうでない学校に分かれているのです。


ただレベルの高い指導をしていればいいというものでもありません。なぜなら指導のレベルを上げてしまうと、ついていけないがゆえに、英語に苦手意識を持ってしまう子どもたちもいるからです。こうした観点では、英語も他の教科と同様、中学校の学習で困らない、基礎を固めておくことが重要になってきているのです


英語については、中学校での本格的な学習を前提として、重要な英単語の意味理解を確かなものにし、できれば暗記しておくことが、中学校での英語学習をスムーズにスタートできることにつながってくるでしょう。

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【監修者紹介】

隂山 英男(かげやま ひでお)

教育クリエイター。陰山ラボ代表。一般財団法人基礎力財団理事長。

1958年兵庫県生まれ。岡山大学法学部卒。

兵庫県朝来町立(現朝来市立)山口小学校教師時代から、反復学習や規則正しい生活習慣の定着で基礎学力の向上を目指す「隂山メソッド」を確立し、脚光を浴びる。

2003年4月尾道市立土堂小学校校長に全国公募により就任。

百ます計算や漢字練習の反復学習を続け基礎学力の向上に取り組む一方、そろばん指導やICT機器の活用など新旧を問わず積極的に導入する教育法によって子どもたちの学力向上を実現している。

近年は、ネットなどを使った個別の小学生英語など、グローバル人材の育成に向けて提案や実践などに取り組んでいる。