「冷え」よ、さらば!“衣”から見直す保温術を医師がレクチャー
寒さが増してくる季節。「冷え」を解消しようと厚手の服を着こんでいませんか? 実はそれ、「効果的な保温方法ではありません」と指摘するのは、「冷え」解消のエキスパート、石原新菜先生。では、どうすれば衣類で体を保温できるのか、教えてもらいました。
【「頭寒足熱」を心がけて「首」のつくところを保温】
体を温めるときには、頭部より足元を重点的に。「東洋医学では、冷えは万病のもとといわれ、体を温めることを重視します。そして、温めるときの基本は『頭寒足熱』。文字どおり頭を冷やして足元を温めるという考え方です」(石原先生)。足を保温すると全身に温かい血液が流れるため、効率よく体が温まります。一方、頭部が温まり過ぎるとボーッとして、脳の機能も落ちることに。
また、「首」「手首」「足首」を温めることも重要です。「この3カ所は脂肪が少なくて、血管も体の表面近くを流れているので、血液が冷えやすいところ。逆にいえば、温めやすい場所です」。重点的に保温しましょう。
【外出時は頭部の保温もしっかりと】
冷え対策の基本は「頭寒足熱」ですが、外出時は頭部をしっかり保温すると、寒さを感じにくくなります。体全体の 20%もの熱が頭部から放散されているともいわれており、熱が奪われやすいのです。また、頭部が冷えると脳が「寒い!」と感じるため、体の中心部に熱が集まり、末端への血流が悪くなってしまいます。髪の毛がある程度防寒に役立ってはいますが、ニット帽などで熱の放散を抑え、さらにポカポカを目指して。
体の保温ポイントを覚えて、効果的に保温しましょう!【東京ウォーカー/記事提供=レタスクラブ】
Information
医師。イシハラクリニック副院長。日本東洋医学会会員。西洋医学に漢方医学、自然療法、食事療法を取り入れた治療に当たる。近著に『しょうがで体温を 1度あげる』(主婦の友社)。
イラスト=モリナオミ 編集協力=中村 円
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