洗濯と日向ぼっこ vol.6-1「考えごとで家事を楽しむ」 山崎ナオコーラのエッセイ

雑誌『レタスクラブ』で連載中の山崎ナオコーラさんのエッセイ「考えごとで家事を楽しむ」をレタスクラブニュースでも特別公開!
家事に仕事に子育てに大忙しの毎日。実体験に基づいた言葉で語られるからこその共感や、生活を楽しむためのヒントが隠されています。
vol.6「洗濯と日向ぼっこ」を4回に分けてお届け。今回は第1回目をお送りします。
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「洗濯物を干す」は、「日向ぼっこ」と同義だ。
洗濯機で回した服、あるいは手洗いした服を、たくさん抱えて掃き出し窓を開ける。新鮮な空気に包まれる。良い季節ならば、日差しがさんさんと降ってくる。それを肌で受け止めながら、一枚一枚、服を物干し竿やハンガーにかけていく。
洗濯物がなければ、私はわざわざ日を浴びるために庭へ出ないだろう。のんびりできる理由などない。仕事の納期はせまっているし、このあと子どもを保育園に連れていかなくてはならない。焦りの中で朝を過ごしている。
生きとし生けるもの、みんなが日光を必要としている。真偽のほどはわからないが、うつ病に日向ぼっこが効く、という趣旨の文章を読んだことがある。まあ、私は医者ではないから、病気にどう効果があるのかは想像もできないし、本当はなんの効果もないかもしれない。でも、自分の感覚としては、柔らかい日差しを肌で受け止めているとき、日頃のストレスが緩和されていくような感じがする。太陽光があってこそ生命が誕生したわけだし、日光はやっぱり生きていくのに必須なのでは、と思う。
(続く)
文=山崎ナオコーラ イラスト=ちえちひろ
Information
1978年福岡県生まれ。埼玉県育ち。2004年『人のセックスを笑うな』で作家デビュー。エッセイ『指先からソーダ』『かわいい夫』『母ではなくて、親になる』、小説『美しい距離』、絵本『かわいいおとうさん』(絵ささめやゆき)などの著作がある。目標は「誰にでもわかる言葉で、誰にも書けない文章を書きたい」。
山崎ナオコーラさんのTwitter
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