「もう二度と来るな!」変わってしまった母と放っておけない私【介護未満】カリスマ主婦ブロガーが悔やむ「老後についての話し合い」

#くらし   

1日20万アクセスを誇る、元キャビンアテンダント(CA)のカリスマ主婦ブロガー、カータンさん。高齢な両親が暮らす実家での奮闘を描いたコミックエッセイ『健康以下、介護未満 親のトリセツ』が話題を呼んでいます。
体に不自由は出てきたけれど、ガッツリ介護が必要というレベルではない…。そんな“健康以下、介護未満”な両親との付き合い方を、爆笑エピソードを交えて描いたカータンさんに、家族との関係や介護のことなどをたっぷりお聞きしました。

話題のコミックエッセイ『健康以下、介護未満 親のトリセツ』


恥ずかしくないし、怖くもない! 老いは親にも自分にも必ず訪れるのだから


――『健康以下、介護未満 親のトリセツ』には、お父様に紙パンツをはかせる話やお母様が情緒不安定になっていくようすなどが赤裸々に描かれていましたが、勇気がいることだと感じました。なぜ、ご両親や介護のことを描こうと思ったのでしょう?

「親の老いは、デリケートな問題なので、リアルタイムで描くことには抵抗がなかったわけではありません。でも、同世代の友人と話している時、みんな私と同じように悩んだりしている。早かれ遅かれ、老いは誰にでも訪れるもので、何も私の親だけが特別ではないと思ったんです。いつか訪れる自分の姿でもありますし。
だから、恥ずかしかることでもないし、自分のためにも描き残しておきたいという気持ちになって、ブログで発信してみることにしました。そうしたら、同じ境遇の方たちから、すごく反響をいただいて」

父が仏に見える…


――読者からはどんな感想が多かったですか?

「『泣いて、笑いました』という感想を多くいただいて、描いてよかったと思いました。親の老いは、切なくて、時にイライラもしてしまう。でも、さっきまでここにあったものが、魔法のように消えて、『ない!ない!』とイライラ探していたら、ひょんなところからは出てきて、『なんでこんなところにしまい込んだんだ!』と大笑い…なんてこともあったり。落ち込むことを家族で笑いに変えられると、ちょっと救われたりしますよね」

ものがどこにいったかわからない…。冷蔵庫から洗剤が…!


――タイトルが絶妙です! ご両親がこのような状況の方って多いと思うんですね。まぁまぁ元気で、介護まではいかないけど、ちょっとした助けは必要というか。どんな思いが込められているのでしょうか?

「うちの親の場合は、父は目が不自由ですし、母は認知症です。二人だけで生活するのは難しくはなってきましたが、でも、誰かが少し手を貸してあげれば、まだ二人で生活できる。
ガッツリ介護しているわけではないので、『健康以下、介護未満』と付けました」

実家に行く目的は変わったけれど…。今も昔もオープンな仲良し家族のまま


――家族や姉妹での会話も多く、仲のよさが伝わるシーンもあちこちに描かれています。もともと、どんなご家族なのでしょう?

「子供の頃から、かなりオープンに何でも言える家庭でしたね。家族でテレビを見ている時、キスシーンが出てくると、親が慌ててチャンネルを変えるという家庭が、私の子供時代には多かったのですが、うちは、子供が『きゃー、キスしてる』、親が『あら、そうね』みたいな。今でいう恋バナとかもよくしてました。
姉は私と2歳しか離れていないですが、子供の頃から親よりしっかりしてるくらいで、姉についていけば間違いない、という感じでした。私は典型的な妹タイプです」

――元CAという華やかな肩書きをもつカータンさんですが、イラストや漫画を描くようになったのは、幼少時から?

「実は…、子供の頃から絵を描くのは嫌いで、正直、今も苦手です(笑)。でも、新人CAの時に、先輩のいじめがきつくて、みんな『やめたい病』にかかってしまった時期があったんですね。その時、少しでもストレスを発散できたらと思い、月に1回、同期新聞を発行することにしたんですが、そのうち、新聞に漫画も描くようになって。メールなどが普及していない時代なので、みんなの自宅に直接郵送していたのですが、その漫画がウケて、次第に『フライトから帰ってきたら、親が先に漫画を読んでいた』なんて言われるようになったのが、今のような漫画を描くキッカケになりました」

――このカータンさん独特のユーモアたっぷりの表情や描写が、『介護』という、ある意味、重くなりがちなテーマを重くなりすぎずに伝えているように感じます! 実家にはけっこう頻繁に通っていらっしゃるのですか?

「今は週2回、隔週で週3回、行っています。デイサービスから帰ってくる父の出迎えと、隔週で往診がある日の付き添いのためです。基本的に、姉と交代で。父のせん妄が出て、大変な時期は泊まることもありましたが、実家が近いので基本は泊まらずにいます。
“介護未満”の生活になる前も、実家には週1度は顔を出していましたが、今は目的が変わりました。以前はおしゃべりをしに息抜きに行くため、今は親のケアをするためですね」

母に「元気じゃない…」と言われると落ち込む


――以前から週1で顔を出してたなんで、本当に仲のいいご家族! 現在の“健康以下、介護未満”の生活はどんな感じですか?

「今は、ケアマネージャーさんやヘルパーさんの手を借りながら、両親は二人で生活しています。父の足腰が動かなくなった時がホームにお世話になる時期であると考えていたりもしていて、二人でどこまで生活できるかわかりませんが、親は今の生活を続けてたいというので、サポートしつつ、見守る感じです」

次ページ:▶断捨離で大バトル勃発!(2/3)

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