毎日へとへとだからこそ知っておきたい!「子どもにとってよい食事」とは?
食品そのものは学力や性格に影響なし? 食べる環境や親子の関係値が大事
続いて、教育家の小川大介先生にお話を聞きました。中学受験情報局『かしこい塾の使い方』の主任相談員でもあり、家庭教師として中学受験を目指す小学校高学年の子どもたちや家庭と日々向き合うほか、レタスクラブニュースの連載「小川大介先生の子育てよろず相談室」でもおなじみです。そんな小川先生が考える「子どもと食事」の関係とは…?
「子どもの偏食や少食が気になるのは親として当然のことですが、一番よくないのは、無理に『食べなさい』と強制することで『食べることは嫌い』『食事の時間が楽しくない』と子どもに思わせてしまうこと。あれこれ食べさせようとした結果、食事そのものが嫌いになってしまっては意味がありません」と、小川先生。病気にならず、必須栄養素が最低限取れていれば、「少々偏食でもよい」という考えを持ってもよいと話します。
「例えば、お菓子でもカルシウムやビタミンが取れるものはあるし、野菜嫌いなら飲みやすい青汁を飲ませて食物繊維を補うこともできます。少食で1回に多くの量を食べられない子であれば、1日4食、5食にすればいいんですよ」。
これまで何千人もの子どもと接してきた小川先生は、食べ物が学力や集中力に影響する、といったことは考えなくていいと言います。
「食べ物によって学力が低下する、集中力が切れやすいということではなく、親が子どもにどう関わっているかが大きく関係していると感じています。親に愛情を注がれ、自分を受け入れてもらえていると感じている子どもは、偏食でもきちんと集中できます」。
食事の時間は「栄養を取る時間」ではなく、「親子のコミュニケーションの時間」に
小川先生によると、最も大切にしたいのは、「子どもが食事の時間を楽しみにすること」。栄養は少々偏っても、嫌いなものを無理やり食べさせたり、いやいや食べるより、食べたいものを食べているほうが親子の会話も弾み、笑顔が増え、食事の時間が楽しくなります。

これは必ずしも子どもと一緒に食べなくてはいけない、ということではありません。最近ではさまざまな事情により子ども1人で食事をすることも多くありますが、
「例えば、塾で食べる弁当には『頑張ってね』『今日は〇〇入れたよ』と書いたメモを1枚添えてみてください。そして、子どもの帰宅後に弁当箱を見たら『全部食べたね』『残してたけど時間なかったかな?』と一言声を掛けてあげてください。子ども1人で作り置きの夕食を食べる時は、食べる時間を見計らってLINEでメッセージを送ったり、『食べている写真を送ってね』と伝えたり。お金を渡してコンビニで食事を買わせる時は、後で『何買ったの?』と聞いてあげたり。現代には便利なツールがいくらでもありますから、そんなコミュニケーション一つで、子どもは1人で食べていてもつながりを感じられるものなんですよ」。
食事は栄養を取らせることだけが目的ではなく、大切な親子のコミュニケーションのツールの一つ。一緒に食べられなくても、心は離れていないことを伝える工夫をすれば親子ともに安心感につながります。
子どもは完璧な手作りの食事より、親の機嫌がいい方がうれしい!?
「日本の親は手作りの食事や完璧な3食にとらわれすぎ」とも小川先生は言います。
「欧米などでは、朝食も夕食も簡単なもので済ませることが多いですが、それでも子どもは育ちます。買ってきたものでも問題ないんですよ。それで親の時間が30分捻出できるのであれば、その分、本の読み聞かせをしたり、学校の話を聞いてあげたりするほうが子どもは喜びます。
極論を言えば、子どもは完璧な手作りなんて求めていません。親の機嫌は、家庭内の雰囲気を左右します。手作りにとらわれて、忙しく不機嫌になっているほうが子どもにはマイナスです。楽しく笑顔で、無理なく持続できる範囲で食事を出せばよいと考えています。1食や1日の栄養やバランスを細かく気にするよりも、子どもが『ご飯、何時から?』と楽しみにしてくれることを心掛けるといいですね」。
Information
管理栄養士、コンビニ外食研究科。総合病院、女性クリニック、企業カウンセリングにて1万8千人以上の栄養相談を実施した経験を生かし、食育活動やレシピ開発、食のコンサルティングのほか、講演、イベントなど多方面で活躍中。テレビや雑誌、新聞などのメディアにも多数出演している。モットーは「食生活が楽しいと人生が100倍楽しい!」。
株式会社エビータ
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小川大介
教育家。中学受験情報局『かしこい塾の使い方』主任相談員。
京都大学法学部卒業後、コーチング主体の中学受験専門プロ個別塾を創設。子どもそれぞれの持ち味を見抜き、本人の強みを生かして短期間の成績向上を実現する独自ノウハウを確立する。個別面談の実施数は6000回を数え、受験学習はもとより、幼児低学年からの能力育成や親子関係の築き方指導に定評がある。各メディアでも活躍。著書多数。
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