「ふるさと納税」で豪華なカニやイクラが返礼品でもらえるワケは?/サイフの穴をふさぐには?(6)

#くらし 

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僕:「でも、そもそもなんで、地方の自治体に税金を納めたらカニやらイクラやらお礼の品がもらえるわけ?」

モノで返してもらえる税金なんて、聞いたことないぞ?

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フゴー:「まあ一般的に“税金”とか“納税”言うけどな。実はこのふるさと納税は、正式には都道府県とか市区町村への“寄付金”なんや」

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僕:「え? 寄付金? 税金じゃなく?」

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フゴー:「そう。制度上は、あくまでも寄付金の扱いなんや。じゃあなんで、ふるさと“納税”っちゅうかというと、『寄付した分の金額を、あなたが本来払うべき税金から引いてあげますよ』っていう制度だからや。これは実質的には、寄付した自治体に納税するようなもんやから、“ふるさと納税”っていう呼び方なんやな」

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僕:「へえ……、やっぱりなんだかまどろっこしいなぁ……」

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フゴー:「日本人って、昔からあえてややこしい仕組みつくるの好きやからな。特に税金まわりでは、それが顕著や。ちなみに、ふるさと納税した後に、各自治体からもらう書類も『寄附金受領証明書』っていうんやで」

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僕:「へえ。あくまでも寄付金なんだね」

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フゴー:「本来、“ふるさと納税”は、住んでる地域だけでなく、自分の生まれ故郷とか、お世話になった地域に貢献したいという思いを反映するためにできたしくみなんや。ただ、いつしかいくつかの自治体が、その寄付金を受け取ったお返しにお礼の品“返礼品”を送り返すようになった。あくまでも、自主的にやけどな。せやから、この“返礼品”いうんは当初は制度の想定になかったものなんやけど……、気づけば、この返礼品を多くの自治体が取り入れて、今ではすっかり“いい返礼品を受け取ること”が、利用者のメインの目的に変わってしまったんやなぁ」

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僕:「そういうことだったのか……。いいんだか、悪いんだか、よくわからないな」

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フゴー:「制度の趣旨としては、いろんな意見があるけどな。制度として使うことが合法的に認められている以上、これを使わん手はないで。どうせ払うはずの税金を先に払って返礼品をもらう、言ってしまえばタダみたいなもんやんか。ちゅうわけで“ふるさと納税”は、自分みたいなサラリーマンができる数少ない節税対策の1つなんや」

そうか。本来払うべき税金を別の自治体に納めたら、お礼の品がもらえる……。いつもの税金の支払い先を変えるだけでプレゼントがもらえるんだから、そりゃあ、誰でもそっちに払うようになるよな……。どう考えても得でしかない。

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僕:「聞けば聞くほど得することしかないね。余裕ができた分のお金、全部ふるさと納税に突っ込もうかな……!」

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フゴー:「そうやなぁ。ただ残念なことに、ふるさと納税で控除される税金には、それぞれの所得によって上限額があるんや。自分みたいにすべての税金をふるさと納税にツッコむヤツが出てきたら、魅力的な返礼品がある自治体にばっかり税金が集まってしまうやろ?」

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僕:「なんだ……せっかく美味しいものがたくさん食べられると思ったのに……。じゃあ僕は、いくらまでならふるさと納税できるのかな?」

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フゴー:「自分の給料だと、だいたい年間5万円くらいまでやろな。家族がいるかどうか、とか個々人の状況で上限額は違うから、ふるさと納税の専用サイトでシミュレーションしてみるのがいちばんええわ。シミュレーションは総務省のサイトでもできるし、それぞれのふるさと納税のポータルサイトでもできるで」

ふるさと納税できる金額の目安


僕はさっそくふるさと納税のサイトを見てみることにした。シミュレーションもかんたんに見つけることができた。


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僕:「なるほど、この上限額までの中で、好きなものを選べばいいのか。どれどれ……、いろいろあるなぁ、米なんかもあるんだ。2万円で新米20kg??……こんなにもらえるのか……」

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フゴー:「そうやな。カニとかイクラみたいな普段食べられないような豪勢なものを頼むのもいいけど、米などの食料や生活必需品を選ぶと家計に直結するからな。自分みたいに、これからに向けて、お金を貯めようとしている人間にはそっちの方がいいかもしれんな」

■著者/オロゴン
都市銀行で10年勤めた後、ベンチャー企業経営者を経て個人独立。
経営者として事業を軌道に乗せる過程で、サラリーマン時代には知らなかったお金や社会のルールが多く存在することに衝撃を受け、独立した2018年より、ブログ・Twitter・ネットラジオVoicyにて情報発信を開始。社会やお金のしくみをわかりやすく伝えるスタイルが多くの支持を集める。

■監修/大河内 薫
税理士。株式会社ArtBiz代表取締役。
日本大学芸術学部卒。「税知識をカジュアルに」をモットーに、YouTubeやTwitterで一般向けに税知識を発信。「お堅い・まじめ」などの税理士イメージを打破し、税金を学ぶことへのハードルを下げる活動に従事。また、日本では稀な芸術学部出身の税理士として、クリエイターや芸術・芸能系のクライアントに特化

著=オロゴン、監修=大河内 薫/『サイフの穴をふさぐには? 学校も会社も教えてくれない税とお金と社会の真実』(KADOKAWA)

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