足の速さは才能じゃない!YouTube登録者数13万人超の【走りの学校】校長が教える「子どもの足が速くなる」コツ

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「子どもの足が速くなる」理由

「運動会で1位が獲れない」「クラブで足の速い子に負けちゃう」など、なかなか速く走れるようにならない悩みを持つお子さんは多いでしょう。

そんな相談を受けたとき、あなたならどのような対応をしますか? 「足の速さは才能だからねぇ……」なんて答えてしまいませんか?

その答えを強く否定し、「足の速さは才能じゃない!」と明言する走りのコーチがいます。【走りの学校】校長の和田賢一さんです。

和田さんはジャマイカで、あの世界記録保持者のウサイン・ボルト氏とトレーニングを共にし、その経験を活かして構築した理論を『走り革命理論 今まで誰も教えてくれなかった「絶対に足が速くなる」テクニック』として書籍化しました。

今回、「もっと速く走れるようになりたい!」と願うお子さん、そして「足の速さは才能なのでは」と考えている方々のために、同じようなお子さんを持つお父さんを例に、「絶対に足が速くなる理由」について紹介します!

※本記事は和田賢一著の書籍『走り革命理論 今まで誰も教えてくれなかった「絶対に足が速くなる」テクニック』から一部抜粋・編集しました

足の速さは才能じゃない!


父親 和田さんはYouTubeなどで「足の速さは才能じゃない」とおっしゃっていましたが、そう言いきれる理由はどこにあるのでしょうか?

和田 当然ですが、オリンピック選手のように、走りに関して究極までテクニックを突き詰めた先には、個人差が生じます。それ以外の一般的な方々の最大の問題は、ほとんどすべての人が、とてつもなく大きな伸びしろに気づかず、「走るテクニックの差」と「先天的な能力の差」とを混同し、それらを才能の差としてひと括りにしてしまっていることなんです。

父親 私自身、足の速さを追求して、ずいぶんと長い間、人並み以上の努力をした時期があります。それでも足は速くなりませんでした。息子の足がこれから速くなると信じたいけれど、過去の自分を思い返すと、足の速さなんて所詮、才能なんだと思わされる経験の連続でした。

和田 おっしゃること、とてもよくわかります。僕自身、足の速さは才能だと何度も言われてきましたし、そう思い込んでもいました。でも、陸上大国のジャマイカでボルトさんのコーチに尋ねたとき、「お前の足は必ず速くなる」と即答されました。ジャマイカに滞在できたのはわずか3カ月間でしたが、100mのタイムが手動で11.8秒から10.8秒まで短縮されたのです。これは、間違いなくテクニックの習得によるものでした。

父親 1秒も!? テクニックを身につけたからですか?

和田 間違いなく、そうです。

今持っている能力の大部分は後天的に習って身につけたことである


和田 ここで、水泳を例にお話をさせてください。お父さんは25m泳ぐことができると思いますが、なぜ泳げるのでしょうか?

父親 学校とスイミングスクールで習ったから、ですかね。

和田 泳ぎ方を習わなかったらどうでしょうか。

父親 うーん、今も泳げないと思います。

和田 そうですよね。僕たちのほとんどは、いきなりは泳げません。習うことで、泳げるようになります。適切な指導を受ければ、まったく泳げないという子どもはほとんどいないのではないかと思います。これは水泳に限ったことではなく、呼吸や排泄などの生命維持に関わる活動は別として、自転車、かけ算、PC操作など、僕たちができることの大部分が「もともとはできなかったけれど、段階的に習うことで身につけたこと」なんです。

「走り方は習うものではない」という常識


和田 ここで質問なのですが、「走り方」って習ったことはありますか?

父親 うーん……記憶がないですね。そもそも走り方って、習うものという認識がないですね。「走れ」って言われれば、ほとんどの人は普通に走れるわけですし。

和田 そこなんです。走り方を習う機会というものが、僕たちにはほとんどなかったんです。

『小学校学習指導要領解説・体育編』では、水泳のクロールに関して
「手を左右交互に前方に伸ばして水に入れ、水を大きくかくこと」
「肩のローリングを用い、体を左右に傾けながら顔を横に上げて呼吸をすること」
といった、比較的詳しい記述があります。一方、走り方については
「いろいろな走り出しの姿勢から、素早く走り始めること」
「体を軽く前傾させて全力で走ること」
といった記述はありますが、肝心の走り方、つまり走行中のフォームについては具体的な説明がないんです。

つまり、泳ぎ方は詳しく習うのに、走り方はしっかりと習わずに幼少期を過ごすんです。だから、足の速さは個々人の才能として片付けられてしまう。しかし、走り方を習って身につけてさえしまえば、今よりも確実に足は速くなります。

父親 そうおっしゃいますが、実際のところ習う機会の有無は問題じゃないのでは? 走り方を習わなくても私たちのほとんどが走れるわけですし。

和田 実は僕も、そう思っていたんです。ジャマイカで、走り方には大きく2種類あるということを知るまでは。

【まとめ】

1 ほとんどの人が足の速さの差を「才能」の差だと勘違いしているが、実際にはテクニックを習得しているかどうかの違いである。
2 生命維持に関わる活動を除き、習うことなくできることはほとんどない。
3 私たちのほとんどは「走り方」を習ったことがない。

次ページ:走り方には「ランニング」と「スプリント」の2種類がある(2/2)

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