【運動が苦手】体を動かした方がいいのはわかってるけど続かない!自分なりの「楽しいポイント」はどこ?/がんばらないご自愛(5)

#くらし   
苦手なんです運動!

『万年不調から抜けだす がんばらないご自愛』 5回【全8回】


「完全に体調のいい日が1日もない!」という悩み、結構色んな人が抱えているかもしれません。
30代半ばの竹内絢香さんも漠然とした不調に悩まされていた一人でしたが、「ご自愛」のおかげで日々が少しだけラクになったそうです。

ここで言う「ご自愛」とは、自分の心やカラダがちょっとプラスになる行動や考え方のこと。

・どうしても気分が上がらないときは「日光」を浴びてみる
・楽しさや気持ちよさを求めて「運動」してみる
・不安な気持ちに支配されそうなときは、「瞑想」をしてみる
・自分の中にある「固定観念」を整理してみる

など、毎日がほんの少しラクになるかもしれない「誰でもできるご自愛」を、心療内科医の鈴木裕介先生の解説つきでご紹介します。

※本記事は竹内絢香著、鈴木裕介監修の書籍『万年不調から抜けだす がんばらないご自愛』から一部抜粋・編集しました


運動にチャレンジ

運動に「楽しさ」を求めたことなかったな…!



運動が好きな友人に「どうして続けられるの?」と聞いてみた時に「楽しいから」と返ってきたのは、衝撃でした。私にとって運動は「何らかの効果を得るためにやるもの」であって、それ自体に楽しみを求めたことがなかったからです…!

それ以来、私もカラダを動かすこと自体の楽しさや気持ちよさ、終わったあとの爽快感などに注目するようになりました。「これは続けたい!」という感動にはまだ出合えていませんが、いろいろ試してみて「気持ちいいと感じるセンサー」も少しずつ育っていくのかなと期待しています。

その友人は「カラダを動かさないと気持ちが悪い」とも言っていて、自分のカラダのいい状態を理解しているんだ ! すごい ! と感激しました。私はカラダがだるいのが普通で、気持ち悪さに気づけないんですよね。友人のようになれると最強だな~と憧れています。

運動と目的の話

・「運動」は心身の健康を保つうえで最も有効なご自愛
・痩せる、健康にいいといった「効能」ではなく、楽しさ、気持ちよさといった「快」を目的にしてみよう

運動と目的の話

運動が心身の健康と関係していることを疑う人はもはやいないでしょう。WHO(世界保健機関)はうつ病の標準治療のひとつとして運動を推奨していて、軽症のうつ病であれば、薬物療法と同じくらいの効果があると言われています。さらに、有酸素運動はパニック障害や、過敏性腸症候群などあらゆる病気の症状を改善することが知られています。

ウォーキングやランニングなどの有酸素運動は、脳内の血流を増やして、神経を修復するBDNF(脳由来神経栄養因子)や、セロトニン産生を活性化させるIGF-1(インスリン様成長因子)などのホルモンの生成をうながします。とくにBDNFは記憶力の向上に作用するので、勉強をする前にランニングやサイクリングをすると成績が上がりやすいですよ。

一方で、マジメな人ほど、「ちゃんと運動しなきゃ」「続けなきゃ」といったプレッシャーがストレスになってしまい、うまくできなくてヘコんでしまうことが多いです。「痩せる」とか「うつを防ぐ」といった効能ばかりに注目しすぎると、運動が「仕事」みたいに堅苦しいものになってしまいます。竹内さんみたいに「運動が嫌い」という気持ちも、体育の授業でイヤな思いをしたり、運動の効能ばかりが押しつけられたりしたことが関係しているかもしれません。

ですが、そもそもカラダを動かすことそのものに「快」があるんです。「ちゃんとした」運動じゃなくても、猫が日なたで気持ちよさそうに寝転んでカラダを伸ばしている姿を想像してみてください。あれこそまさにカラダの快の感覚に忠実になるってことで、運動のあるべき形のひとつなんじゃないかなと思うんです。

これって効果あるのかな?

カラダがポカポカしてる!


●竹内 絢香:イギリス好きな漫画家&イラストレーター。著書に『英語力0(ゼロ)なのに海外営業部です』『がんばらなくても死なない』などがある

●鈴木 裕介:内科医・心療内科医。秋葉原saveクリニック院長。
著書に『我慢して生きるほど人生は長くない』『メンタル・クエスト 心のHPが0になりそうな自分をラクにする本』がある

著=竹内絢香、監修=鈴木裕介/『万年不調から抜けだす がんばらないご自愛』(KADOKAWA)

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