失敗も全部私が悪い!機嫌の悪い人に対面しても「私のせいかも⁉」自分責めグセ/がんばらないご自愛(7)

#くらし   
他人のフキゲンは自分には関係のないこと

『万年不調から抜けだす がんばらないご自愛』 7回【全8回】


「完全に体調のいい日が1日もない!」という悩み、結構色んな人が抱えているかもしれません。
30代半ばの竹内絢香さんも漠然とした不調に悩まされていた一人でしたが、「ご自愛」のおかげで日々が少しだけラクになったそうです。

ここで言う「ご自愛」とは、自分の心やカラダがちょっとプラスになる行動や考え方のこと。

・どうしても気分が上がらないときは「日光」を浴びてみる
・楽しさや気持ちよさを求めて「運動」してみる
・不安な気持ちに支配されそうなときは、「瞑想」をしてみる
・自分の中にある「固定観念」を整理してみる

など、毎日がほんの少しラクになるかもしれない「誰でもできるご自愛」を、心療内科医の鈴木裕介先生の解説つきでご紹介します。

※本記事は竹内絢香著、鈴木裕介監修の書籍『万年不調から抜けだす がんばらないご自愛』から一部抜粋・編集しました


自分だけを責めない

うわ〜〜ん締切間に合わない!

「全部自分が悪い!」といった発想は、ちょっと高慢(?)なのかも…とさえ思うように


よくないことが起きたとき、まず真っ先に「あ~私が悪かった~~!」と考えてしまうタイプです。

けれども最近、「全部自分のせいにするなんて、私は全てをひとりで成し遂げているつもりなのか…?」と気づきました。仕事でも生活でも、完全に自分ひとりで管理できていることって、非常に少ないと思います。きっとどこかで誰かを助けたり、助けられたりしているはず。天気や運など、自分でコントロールできない要因にも左右されながら生きているのに、「全部自分が悪い!」といった発想は、ちょっと高慢(?)なのかも…とさえ思うようになりました。

やみくもに自分を責めてうまくいくことって、実はあんまりないのだと思います。謙虚に反省するのは大切だけれど、過剰に自責的にならないように、自分以外のものを背負いすぎない考え方を学んでいます。

原因と客観視の話

・「すべて自分のせいだ」と思い込んでしまう思考は、どんな不幸な出来事も回収できてしまう最強のフラグ
・自分の思考を客観視することで、少しずつ現実に沿った認知に近づけていくことができる

原因と客観視の話

「空がこんなに青いのも、電信柱が高いのも、郵便ポストが赤いのもみんな私が悪いのさ」なんて台詞があります。何かよくないことが起こった時に、その原因を「すべて自分のせいだ」と思ってしまうことを「自己関連付け」と言います。

つらいことがあまりにも多かった人(とくに子どもの時)は、自然とそういう思考になっていくのです。「こんな不条理な出来事がこれだけ起こるのは、私が悪い存在だからだ」という考えはいわば最強のフラグで、どんな不幸な出来事も回収できてしまうんです。身に降りかかる不幸に対して為す術がない時は、そうやって自分を悪者にした「暗黒の物語」の中でなんとか生きのびるしかなかったわけです。だから、そういう考え方を持つに至ったことには一切の落ち度は無いと断言します。

でも、この先もずっとその物語を生き続ける必要はありません。「暗黒の物語」は、不遇の時代には必要でしたが、もはや無力ではない今を生きるうえでは足かせになっているかもしれません。いらない荷物はおろして、本来背負うべきものだけを大事にしてほしいと思います。竹内さんに紹介したのは、認知行動療法でよく使われる「責任円グラフ法」というワークです。責任の割合を実際に書き出して、本当に全部自分のせいなのかを再検討する方法です。

不遇の時代を生きのびるために体得した思考のクセはとても強固なものですが、自分の思考を客観視することで、少しずつ現実に沿った認知に近づけていきます。

こうした「客観視」のトレーニングは、自分一人でやるよりも、第三者に手伝ってもらったほうがうまくいきやすいので、専門家の手を借りてみるのもいいですよ。

な…なんとかこの場をおさめなきゃ…

これは私とは無関係…


●竹内 絢香:イギリス好きな漫画家&イラストレーター。著書に『英語力0(ゼロ)なのに海外営業部です』『がんばらなくても死なない』などがある

●鈴木 裕介:内科医・心療内科医。秋葉原saveクリニック院長。
著書に『我慢して生きるほど人生は長くない』『メンタル・クエスト 心のHPが0になりそうな自分をラクにする本』がある

著=竹内絢香、監修=鈴木裕介/『万年不調から抜けだす がんばらないご自愛』(KADOKAWA)

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