【話題の腸活】腸内環境を整えるほか脂肪蓄積の抑制も!最近よく耳にする「短鎖脂肪酸」って?

#美容・健康 
腸から健康になりたい!

私たちの健康にとって腸内環境はキーポイント。腸内には約1,000種100兆個もの腸内細菌が生息し、善玉菌や悪玉菌などのバランスが大切だということはよく知られています。ところで、最近よく耳にする「短鎖脂肪酸(たんさしぼうさん)」についてご存じですか?近年研究が進み、腸でビフィズス菌などの腸内細菌が作り出す「短鎖脂肪酸」の働きが話題を呼んでいるそうなんです。

腸内環境を整えるだけでなく、脂肪の蓄積も抑制するなんてすごい!「短鎖脂肪酸」とは何か、ビオフェルミン製薬の薬剤師・山下明子さんに伺ってみました。

ビオフェルミン製薬 薬剤師の山下明子さん

山下さんによると、「短鎖脂肪酸は、悪玉菌の増殖を防ぎ、腸のバリア機能、エネルギー消費を高める作用があります。脂肪の蓄積を抑制する作用を持つ場合もあるため、『ダイエットにも良い?』と注目されているんですよ」とのこと。


Q.「短鎖脂肪酸」って何?

ビフィズス菌などの腸内細菌が、食物繊維やオリゴ糖などをエサとして食べることで産生する代謝産物の一つです。「短鎖脂肪酸」にはいくつかの種類があり、代表的なものに酢酸(さくさん)やプロピオン酸、酪酸(らくさん)などがあります。私たちの健康にとってさまざまな良い働きをすることが近年報告されており、中でも効果を期待されているのが“酢酸”と“酪酸”です。

腸内細菌が短鎖脂肪酸を産生


Q.「短鎖脂肪酸」にはどんな働きがあるの?

・脂肪の蓄積を防ぐ“酢酸”
酢酸は、体内の余分な脂肪を蓄えている細胞「白色脂肪細胞」で作用します。白色脂肪細胞には酢酸を感知するセンサーがあり、血液によって運ばれた酢酸をこのセンサーが感知すると、脂肪細胞に過剰なエネルギーが取り込まれるのをブロックし、脂肪の蓄積を抑制します。他にも、大腸の運動を刺激する作用やバリア機能を強固にする作用、炎症を抑える作用も報告されています。

・エネルギー消費を高める“酪酸”
酪酸は、活動している時に働く自律神経である「交感神経」に作用します。交感神経のセンサーは血中の酪酸を感知すると心拍数や体温を上昇させ、エネルギー消費を高めます。

では、そんな「短鎖脂肪酸」を増やすためにどうしたらよいのでしょうか。ポイントを2つ教えていただきました。

Q.「短鎖脂肪酸」を増やすためには?

1.善玉菌(ビフィズス菌など)を摂る
短鎖脂肪酸は善玉菌などの腸内細菌によって産生されるため、まずその善玉菌を増やすことが大切です。善玉菌の中で代表格といわれているのは乳酸菌とビフィズス菌ですが、ビフィズス菌は短鎖脂肪酸の中でも“酢酸”と“乳酸”の2種類を作りだしてくれます。

2.食物繊維を摂る
食物繊維は大きく、「水溶性」と「不溶性」の2種類に分けられます。どちらも腸内環境を整える働きがありますが、善玉菌が特に好むのが水溶性食物繊維です。具体的には、根菜類やきのこ類、海藻類などを、普段の食事に1品追加するのがおすすめです。

きのこ類、海藻類などには善玉菌が特に好む水溶性食物繊維が


短鎖脂肪酸に関する研究が進む中で、どんな食物繊維を摂取するかによって、短鎖脂肪酸の種類が変わってくることがわかってきました。目的に応じた食物繊維を選ぶことも有効です。ビフィズス菌には、オリゴ糖を含むものをエサにすると、酢酸がより多く産生されます。オリゴ糖を含む食品には玉ねぎ、ごぼう、大豆などがあります。

玉ねぎ、ごぼうなどはオリゴ糖を含む食品



短鎖脂肪酸のメカニズム


Q.なぜ、「短鎖脂肪酸」の産生に食物繊維がいいの?

たんぱく質や脂質、炭水化物などは、消化管の中で消化酵素によって分解、小腸から体内に吸収されるため、善玉菌のエサになりにくい傾向にあります。
一方、食物繊維は「人の消化酵素で消化されない食物中の難消化性成分の総体」と定義されています。消化されずに大腸まで届くことでビフィズス菌などの腸内細菌のエサになり、人体に良い影響を与える「短鎖脂肪酸」を産生するのです。

野菜、海藻などに含まれる食物繊維は“第6の栄養素”といわれるほど健康によいとされています。「日本人の食事摂取基準」によると1日当たりの目標摂取量は成人(18歳~64歳)男性21g以上、女性18g以上とされています。しかし、現代の日本人は高齢者層以外で摂取量が不足しており、達成できていません(下図参照、厚生労働省 令和元年国民健康・栄養調査「日本人の食事摂取基準(2020年版)を元に作成)。

日本人の食物繊維摂取量のグラフ


食物繊維と合わせてビフィズス菌も摂取しよう

ビフィズス菌は、主に大腸にすみつく腸内細菌の1種。腸内で有害な菌の繁殖を抑えたり、腸の働きを良くしたりする、善玉菌の代表格です。赤ちゃんのときは腸内に多く存在していますが、加齢に伴いその割合が減少するといわれています。ビフィズス菌が作り出す「短鎖脂肪酸(酢酸など)」は、悪玉菌の増殖を抑制し乱れた腸内環境を正常に近い状態へ改善し、腸内環境を整えます。ビフィズス菌はヨーグルトなどの発酵食品、サプリメント、整腸剤などに含まれていますが、腸内環境は人それぞれ異なるので、自分に合った商品を選ぶことが大切です。

なお、担当者は次のように語っています。
「(今回の狙いは?)"腸"への注目がより一層高まっている昨今、『腸活』を実践されている方も増えているかと思います。中でも善玉菌や食物繊維での腸活は有名ですので、改めてその効果についてお伝えすることが目的です」

「(今回のイチオシは?)ビフィズス菌などが作り出す短鎖脂肪酸は腸内からダイエットのサポートをしてくれるのです」

「(ユーザーへのメッセージは?)夏前でダイエットに力を入れている方もいらっしゃるかと思います。さまざまなダイエット方法を試すときには、腸内も一緒にダイエットに最適な環境へ整えていただければと思います」

「短鎖脂肪酸」は脂肪の蓄積抑制作用などから、糖尿病などの生活習慣病の予防も期待されているそうです。そして、短鎖脂肪酸を増やす“ビフィズス菌などの善玉菌”や“食物繊維”は継続して摂取することが大切なんだそう。これらを無理のない方法で習慣化し、腸から健康になりましょう!

<参考>
・厚生労働省 令和元年国民健康・栄養調査「日本人の食事摂取基準(2020年版)」
・腸内細菌学雑誌 16:35-42,2002


文=秋武宏美

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