2種類のバッグの使い分けが大事! 身軽な「非常持ち出しバッグ」を持って避難しよう

#くらし   
「非常持ち出しバッグ」と「避難生活バッグ」を用意しておく

『消防レスキュー隊員が教える だれでもできる防災事典』 2回【全8回】


いつ降りかかってくるか分からない、自然災害や人災、事故などの被害。そんな「もしも」のときに備えておくべき対処法を教えてくれるのが、消防レスキュー隊員のタイチョーさんです。

数々のレスキュー現場で救助してきたレスキュー隊員だからこそ知っている、「災害対応のプロ」ならではの知識やテクニック。そのどれもが、子どもやおばあちゃんなど力が弱い人でも実践できるものばかり!

自分や大切な人の命を守る知識やテクニックを身につけて、不測の事態が起こったときも冷静に対処できるように、ぜひ親子・家族・友人同士みんなで防災意識を高めて備えていきましょう。

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災害が発生した直後は、身軽な「非常持ち出しバッグ」を持って避難しよう

「非常持ち出しバッグ」と「避難生活バッグ」を用意しておく

2種類のバッグの使い分けが大事!

災害時の備えとして防災バッグを用意しているご家庭も多いですが、用途に合わせて2種類の防災バッグを用意することが大切です。
 
一つは「非常持ち出しバッグ」です。災害発生直後、命の危険がある場合にすぐ避難できるよう、必要最低限のものだけを入れます。

もう一つは「避難生活バッグ」です。災害発生から1~2日後に使用する目的で、非常食などを入れておきます。避難生活が始まったときに取り出せるようにしておきます。

★非常持ち出しバッグの中身(例)

非常持ち出しバッグは軽い

ライト、笛、モバイルバッテリー、ビニール袋、非常用トイレ、下着、救急セット、雨具、ヘルメット、マスク、アルコール消毒液、体温計、防犯ブザーなど(薬や生理用品、おくすり手帳、母子手帳、液体ミルクなど)

★避難生活バッグの中身(例)

避難生活バッグは重い

水、非常食、非常用トイレ、簡易ベッド、ボディシート、トイレットペーパー、ロープ、着替え、マスク、アルコール消毒液、体温計、防犯ブザーなど(3日間~1週間分)

居住地域の災害リスク、小さな子どもがいるなどの家族構成、病気や障がいの有無に合わせてカスタマイズすることが大切です。

NG行動

✕災害発生直後に重たいバッグを持って避難する
地震発生直後、数日分の水や食料を詰め込んだ重たい避難生活バッグを持って避難することは危険です。重たいがために転倒したり、迅速に避難することの妨げになったりする恐れがあります。

助かる命を助けるために
・非常持ち出しバッグは玄関付近に置く
・避難生活バッグは屋外倉庫※などに置く
 ※家屋が倒壊しても取り出せる場所

日常生活のなかに「ローリングストック法」を取り入れよう

もしもの備え:「無理なく」備蓄し、使い切り、また備蓄する

食べ慣れたものでストレス軽減!

災害が発生すると食料品の買い占めや物が届かない状況が起こり、食料品を普段どおりに買うことが難しくなります。

ローリングストック法を取り入れよう

そこで、普段から非常食や日用品を少し多めに買って備蓄し、食べて消費したら、また一定量の備蓄を買い足す「ローリングストック法」を取り入れることが大切です。

過去の大災害から、ライフラインの復旧に1週間以上、災害支援物資の到着に3日以上かかることも想定し、普段から食料品を備蓄し、最低3日分は用意しておきましょう。

★ローリングストック法のポイント

1 備蓄しているものを、古いものから順に普段の生活で消費していく
2 一定量の備蓄をキープする
3 離乳食やミルク、アレルギー対策もする

備蓄する、食べる、買い足す

災害時でも普段食べ慣れている食料品があることでストレス軽減につながります。

★体を壊さないための栄養食を備蓄する

災害発生時はおにぎりやカップラーメンなどの炭水化物ばかりになりやすいため、サバ缶や牛肉缶、フルーツ缶などの缶詰でタンパク質やビタミンを摂取できるようにしましょう。

助かる命を助けるために
・日用品(ティッシュペーパー・トイレットペーパー・マスク・乾電池など)も備蓄する

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「いざ、そのとき」のあらゆる災害から命を守るテクニック、ぜひ身につけましょう!

※本記事はタイチョー(著)、みぞぐちともや(イラスト)の書籍『消防レスキュー隊員が教える だれでもできる防災事典』から一部抜粋・編集しました

著=タイチョー、イラスト=みぞぐちともや

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