洋風文化かと思いきや、家で履く「スリッパ」は日本生まれ?/子どもに話したい雑学(32)

家で履く「スリッパ」はどこで生まれたか知ってる?

ニオイが凄すぎて室内で開けられない!? 世界一臭い缶詰の正体/子どもに話したい雑学
『頭のいい子が育つ! 子どもに話したい雑学』32回【全56回】


子どもをもつ親たちに、ぜひ知っておいてほしい教養系雑学。

「ざるそばともりそばの違いは?」「ポン酢のポンってなに?」
これ、答えられますか?

「日々のコミュニケーションの中でいろんなことを教えてあげたい」「子どもの好奇心を高めたい」そんな方に、わかりやすく、楽しみながら「タメになるうんちく」をお教えします!
子どもが思わず「パパ、ママ、すご~い!」と言ってしまう学校では教わらない「おもしろ知識」「生活の知恵」をどうぞ。

※本記事は多湖輝監修の書籍『頭のいい子が育つ! 子どもに話したい雑学』から一部抜粋・編集しました。


家で履く「スリッパ」は日本生まれだった


スリッパは、日本人にとって身近な履物である。少なくとも、トイレ用のスリッパぐらいはどの家にもあるだろう。おもに板の間で履き、畳の部屋に入る時に脱ぐスリッパは、日本人の生活の洋風化の証拠。しかし、じつはこれ、日本で生まれた履物なのだ。

時は明治初期、考案したのは徳野利三郎という仕立屋だった。鎖国が終わり、多くの西洋人が日本にやって来たが、彼らは屋内で靴を脱ぐ習慣がなく、そのまま畳に上がってしまった。宿舎となっていた旅館や寺が困り果てて徳野に相談したとも、西洋人自らがオーダーしたとも伝わるが、徳野は工夫を重ね、現在のスリッパに近いものを作り上げた。

甲はビロードやラシャ、台は古い畳表を2、3枚重ねて和紙で補強し、外底には帆布を用いた、履きやすく丈夫なスリッパだった。西洋人はこれを靴の上から履いて、日本の部屋を汚さないようにした。やがてこれが、日本の家庭や公共の場で使われるようになった。

語源となった「スリッパー(slipper)」は、足をするりと滑らせて履くことのできる、留め金や紐(ひも)のない履物のこと。日本のスリッパに近い室内履きから、ミュールやかかとの高いパンプスまで、ひっくるめてスリッパーと呼ばれるそうだ。

監修=多湖 輝/『頭のいい子が育つ! 子どもに話したい雑学』(KADOKAWA)

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