【インタビュー】話題のドラマ『作りたい女と食べたい女』のお料理監修について、ぐっち夫婦に聞きました！

料理家・ぐっち夫婦インタビュー

──ドラマ『作りたい女と食べたい女』拝見していますが、料理がとても美味しそうですね……！　ドラマのフード監修を担当されるのは『和田家の男たち』に続いて２作目でしょうか。他に映像の料理監修を手がけられたことはありますか？

Tatsuyaさん「そうですね、ドラマは『作りたい女と食べたい女』が２作目ですね！　TEAM SHINOというフードコーディネーターのチームをSHINOさんがやっていて、広告ムービーの料理監修の仕事をしています。単発現場の広告ムービーと違い、ドラマの現場は長期間の現場になるので、スタッフのみなさんと仲良くなれるから嬉しいみたいですよ」

──ドラマにおける料理監修というのは具体的にどのような流れで、どんな作業をされるのでしょうか。詳しく教えていただけますか。

SHINOさん「ドラマによって違ってきますが、今回のように原作と漫画絵がある場合は世界観をそのままに撮影でできるようにすることを意識してレシピを起こしていきます。ドラマによっては全てのレシピをゼロから監修もあり、献立メニューであったり、シーンのカット割りから打ち合わせに入ることもあります。

『作りたい女と食べたい女』の場合は、漫画でレシピを公開している訳ではないので、可能な限り漫画の料理の通りになるように私たちでレシピをアレンジしています。私たちは普段大盛りの料理を作ることは多くないため、ドラマのシーンで映えるように調整したものです。今回は特に見た目に重きを置いて料理作りをさせていただきました」

──今回のドラマのお料理監修の中で、何か苦労した点、あるいは裏話などはありますか？

SHINOさん「漫画の画から料理を読み取るのにまず苦労しました。おそらくこうやって作っているだろうなから試作に入り、形にするまで、時間を要するものもありました」

Tatsuyaさん「TV番組の『デカ盛りハンター』や『オモウマい店』とかで出てくるような、超大盛り料理もこの漫画では登場します。飲食店の方は慣れているので調理できますが、（野本さん役の）比嘉さんは10人前もフライパン振れないよなぁ〜、と。演者さんが怪我する可能性も極めてゼロにしたいので、など、原作に影響の出ない範囲で調理方法を変更したりもしました」

──今回のドラマ「作りたい女と食べたい女」の現場に参加された感想をお聞かせください。キャストの比嘉愛未さん・西野恵未さんの印象はいかがでしたか？

SHINOさん「比嘉さんと西野さんには今回初めてお会いしましたが、おふたりの明るいお人柄で現場がとても和やかでした。漫画から出てきたのでは？と思うほどの見事なお芝居に感激しました」

Tatsuyaさん「漫画の世界のふたりそのままで、現場に居てこうやって、良い作品が出来上がっていくんだなあと感じました。お二人とも明るく、現場を盛り上げてくれました」

──ドラマのお料理監修のお仕事について、面白いと感じる点、難しいと感じる点などがあれば教えて下さい。

Tatsuyaさん「現場の皆さんとチームで作品を一緒に作っていけるのは面白いと感じます。実際にテレビで放送を見た時は感無量ですね。大変だったけど……やってよかったなあって（笑）　逆に、放送を見た時にもう少しこうしたかったな……という反省もあります。次回にはこう見せたいなど、より良いものができるように日々勉強ですね」

SHINOさん「ひとつのものをチームで作り上げる現場は楽しく、一期一会の出会いを嬉しく感じています。限られた時間や環境下で、湯気やグツグツ感などの美味しく見せる演出をするのに、試行錯誤の繰り返しでした。モニターをチェックしながらベストな状態に仕上がり、現場で『おいしそう！』の言葉をいただいたときは嬉しい瞬間です」

　　　＊　　　　　＊　　　　　＊

再現度の高いお料理の裏には、プロのさまざまな工夫がありました。ドラマは12月14日（水）まで、夜22:45から放送中です。調理シーンや完成したお料理にも注目しながら、ドラマを楽しんでくださいね！

夜ドラ『作りたい女と食べたい女』
NHK総合　2022年12月14日（水）まで　22:45～23:00

【ぐっち夫婦 プロフィール】
夫Tatsuya、妻SHINOの夫婦で料理家として活動。
「日々の暮らしを楽しく美味しく。ちょっとおしゃれに」をモットーに、ライフスタイルに寄り添うレシピを考案し発信している。書籍出版の他、雑誌やテレビ出演、メディア連載の他、イベントにも多数出演し、オンライン料理教室も開催。YouTubeチャンネル「YouTubeふたりごはん【料理家ぐっち 夫婦の料理チャンネル】」などSNSの総フォロワー数は100万人以上を誇る。

取材・文＝レタスユキ