【消えたママ友(最終回ネタバレ)】美人ママ友が子どもも夫も置いて突然失踪した理由
【ネタバレ!】有紀ちゃんの口から語られる驚愕の真実
キッチンカーの中で仕事をしていた有紀ちゃんは、春香のよびかけに答えることはありませんでした。

春香を他人のように扱う有紀ちゃんの冷たい態度に、悲しい気持ちになる春香でしたが、有紀ちゃんから手渡された紙袋の中には「連絡する」と書かれた手紙がー。

誤解が解け、以前のような関係に戻った春香、ヨリコ、友子。
そんな中、ヨリコから「有紀ちゃんから連絡がきた!!」という知らせが。
3人は、夜の公園で有紀ちゃんと再会することになりました。
「本当に来てくれたんだ」
夜の公園のブランコにのっていたのは紛れもなく有紀ちゃんでした。
「いい子でかわいい息子とやさしいダンナさんがいて…なんでいなくなったりしたの?」と正直な感情をぶつけるヨリコ。
「私はあなたたちが思っているような人間じゃない」
「私はいてもしょうがない」
「よそゆきの顔をしていただけ」
みんなの憧れの的だった有紀ちゃんの口から語られた真相は、驚くべきものでした。
もともと子どもが好きな方ではなかった、という有紀ちゃん。
子どもが好きだという夫と、子育てを手伝ってくれるという義母の存在は頼もしく思っていました。
しかし出産後に感じたのは、あふれでる息子への愛。
「仕事を辞めて、育児に専念したい」
と夫と義母に申し出ますが、もったいないと反対されてしまいます。
仕事に復帰してからは、ツバサの育児はもっぱら義母の担当となっていました。家事も育児もツバサと一緒に寝るのも義母。
「早く帰ってツバサに会いたい」と思っても、出張先で声を聞きたいと連絡しても
「静かにしてちょうだい」
「いまツバサはお風呂に入っているのよ」
とツバサとの関係に入り込ませないように仕向けてくる義母。
「私がママなのに…」
夫に相談しても、
「母さんは好きでやってくれているんだから好きなことをするといいよ」
「これが不満なら単なるわがまま」
と突き放されていました。
そんな環境が続き、息子は有紀ちゃんではなく義母になつくようになっていたことから、この家に居場所がないと感じたため、なにもかも置いて出で行ったと話します。
家族も仕事もすべてを持っているかのように見えていた有紀ちゃん。
しかし、彼女が姑との関係に悩んでいたこと、息子に選んでもらえなかったという苦しみから、失踪してしまったのです。その苦悩を春香、ヨリコ、友子はまったく知らなかったのでした。
【ネタバレ!】ママ友には語らなかった真相とその後の生活
「またね」と約束をして、別れた4人。
そこでママ友には語らなかった有紀の回想シーンが始まります。
ある日、会社の帰りにふらりと立ち寄ったパチンコ店。
ギャンブルの間だけは、どうにもできない義母のこと、自分を必要としていないように見える子どものこと…全てを忘れていられる、と、ハマってしまった結果、多額の借金を抱えるまでになってしまったのです。それが家族に見つかり、「家を出ていけ」と義母と夫から責められます。
ツバサを連れて家を出ようとしますが、それが叶わず、家を飛び出します。そこで偶然出会ったのは、以前パチンコ店で言葉を交わしたことのあった男性で…。
時折り胸が痛むものの、いまは自分らしく幸せに暮らせていると感じている有紀でした。
毎日顔を合わせていてよく知っているようで、実はほとんど知らないのがママ友?
作者の野原広子さんはママ友についてどう考えているのでしょうか?
作者、野原広子さんインタビュー
――子ども同士のトラブルが発端で親同士までギクシャクしてしまう描写にはドキドキさせられました…。
野原広子さん:子ども同士の関わり方がそのままママ友関係にも影響してしまうのは残念ながらよくある話ですよね。実際、「あんなに仲よかったのに…」と驚くほど冷ややかな状態になってしまったママ友関係を見たこともあります。また、仲が良かったほど、溝は深くなるようにも思います。
――野原さんご自身がそのような経験をしたことは?
野原広子さん:じつは私自身もとても仲の良かったママ友とほんの小さなことで喧嘩別れしてしまった経験があります。子ども達の無邪気なテンションにつられて、親まで無邪気になってしまったことが、距離感を間違えてしまった原因のような気がしています。大人同士の関係として時には立ち止まって冷静に自分を見てみればよかったな、と反省しています。
――最後に、ママ友関係に悩んでいる人、疲れている人にメッセージやアドバイスがあればお願いします。
野原広子さん:もしママ友関係に悩んでいる、疲れているとしたら、それは「ママ友」と考えなくていいと思います。「子どものお友達のお母さん」として一歩離れて考えたら、きっと冷静な対応が浮かんでくるはず。無理した関係はほころびが出てくると思うし、ほころびを出してはならぬと必死になればなるほど苦しくなっていくものです。そう簡単にママ友関係に距離をおくことなんてできない!という人は仕事や趣味など距離を置ける何かを見つけて、別の世界を広げてみるのもいいと思います。
最後に
子育て世代の多くの方に身近な「ママ友」がテーマの本作。春香、ヨリコ、友子、そして有紀ちゃんの、どの立場で考えるかで感想が変わってきそうな漫画ですが、ミステリーとしても一級品です。有紀ちゃんは生きていないのではないか、実はノボルは行き先を知っているのではないか…ハラハラドキドキさせられました。
もし「悩みがなさそうでいいな」「この人は何でも持っている」「うらやましい」と思った人が近くにいたとしても、人には様々な事情や考えがあるのも事実。お互いが見えているところがすべて「事実」というわけではないのかも…。
私にとってこの漫画は、「友達だからといって他人なのだから、その人のすべてが分かるわけではない」という、いわば当たり前のことを、嫌というほど丁寧に教えてくれた作品です。でも「人は人に救われる」という光も見た気がします。
文=山上由利子
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