美術館を訪れる:新たなるインスピレーションを得る
上野の森美術館
上野の森美術館で開催された「モネ 連作の情景」(※)は睡蓮や積みわらを描いた代表作をはじめ、日本初公開の作品を含む約60点を展示。この展示会ではモネが季節や天候の移り変わりに応じて同じ景色を描いた「連作」に焦点をあてています。
※展覧会は終了しています。
私は印象派といわれる絵が好きで、ゴッホやモネなどの作品を見に時々、美術館に足を運びます。こう言うと、いかにも美術に詳しそうですが、絵を学んだわけでも、絵心があるわけでもありません。しかし、美しい絵を見ていると心が癒されます。
その中でもモネの作品は、描かれている場所の空気感や風の匂いまでが直接伝わり、まるで絵画の中に入り込んだかのような感覚が味わえます。季節や時間帯によって変わる景色の表情を見事に捉えた瞬間を楽しむことができ、優しく温かな色彩が心を穏やかにしてくれます。美術に詳しくなくても、その魅力を存分に感じることができます。
また、美術館によってはおしゃれなカフェが併設されており、展示を楽しんだ後にそこで過ごす時間もまた特別です。美術館でのひとときは、心を穏やかにし、ふとした瞬間に良いアイデアや考えが思い浮かぶ新たなインスピレーションを得られる時間です。
博物館に行く:子供の頃の好奇心を蘇らせる
国立科学博物館
日本を代表する国立科学博物館では、地球科学、生物学、人類学、宇宙科学など、幅広い展示が楽しめます。特に、迫力満点の恐竜の骨格標本は必見です。
恐竜などの標本に特別な興味がない私でも、日本館に展示されているフタバスズキリュウの標本には心が奪われました。フタバスズキリュウとは、白亜紀後期に生息していた全長約7メートルの首長竜で、日本の福島県で発見された化石から名付けられた生物です。長い首とスリムな体が優雅な印象を与え、その骨格は精巧で細やかです。日本独自の繊細さが感じられるその魅力的な美しさに息をのみ、しばらく立ち止まって眺めてしまいました。
日本館はネオルネサンス調の建物で、ステンドグラスや美しい装飾が施されており、国の重要文化財にも指定されています。博物館や美術館では、展示物だけでなく建物自体を楽しむのも魅力の一つです。
また、地球館に展示されている動物の剥製は、今にも動き出しそうなほどリアルで圧倒されます。絶滅した動物の剥製もあり、その姿はまるで生きているかのようです。映画『ナイト ミュージアム』さながら、もしかしたら?夜になると本当に動いているかもしれないと思うほど。動物園やサファリパークに行かなくても間近で動物を観察できます。
地球や自然の壮大な成り立ちを眺めていると、人間や自分の存在がいかに小さいかを実感せずにはいられません。
地球、生物、自然、動物、植物、人類、すべてが見事な創作物であり、まるで誰かが意図的に作り上げたかのようです。その壮大さには感慨深いものがありました。国立科学博物館を訪れると子供の頃の好奇心が蘇り、さらに当時では感じられなかった新たな発見や感動も味わえます。
美容鍼を体験する:やってみたかったことに挑戦!
美容鍼(びようしん)を体験
美容鍼とは、顔や首に細い鍼を刺して血流を改善し、美肌効果やリラクゼーションを促す療法です。以前から興味があったのですが、なかなか試す機会がありませんでした。しかし、今回は美容鍼の施術を体験するために思い切って予約を取ることに。
顔や首に細い鍼を刺しますが、ほとんど痛みはなく、施術後には顔がすっきりと引き締まり、肌のトーンも明るくなったように感じました。
初めての体験だったため少し緊張しましたが、施術が進むにつれてリラックスできました。全身がほぐされ、心身ともにリフレッシュできました。
この体験では、体をケアすることが心にも良い影響を与えると実感。そして、自分自身のケアと美容の大切さも改めて感じました。
施術してくださった先生の「美容鍼は、5年後、10年後の自分のためです。美容に手間暇やお金をかけることは決して無駄にならず、努力は必ず報われます」という言葉に、ハッとさせられました。
50代ともなると、これまで頑張ってきた自分を少しずつ労わる時期に。ちょっとした自分へのご褒美!たまには贅沢をして心と体をリフレッシュし、これからの人生をもっと楽しむことも大切にしたいです。
自分だけのアーティストデートを楽しんで
アーティストデートは、自分自身と向き合う贅沢な時間です。忙しい日常から少し離れ、新鮮な経験を楽しむことでインスピレーションが得られます。新しいものを生み出すきっかけや、何かを解決するための大切なチャンスになるでしょう。
まずは、アーティストデートで何をしてみたいか具体的に書き出してみるのがおすすめです。この作業は意外にワクワクするものです。例えば、自分のためだけにコーヒーを淹れて好きな本を読む、自然の中を散歩する、新しいカフェを訪れる、美術館や博物館を巡るなど、リストにしてみましょう。これが、自分のための特別な時間を具体的に計画し、行動に移す第一歩となります。
また、一人で行動することは自分自身を好きになるための大切なステップです。何かを一人でやり遂げたと感じた時、それは自信につながります。一人の時間こそが自分自身と深く向き合い、内なる声を聞く貴重な時間となるのです。
私の場合、アーティストデートをすると、不思議と心が軽くなり、気分がリフレッシュされます。そして「また明日からがんばろう!」という前向きな気持ちが自然にわいてきます。この時間が、私にとってのリセットボタンとなり、新たなエネルギーをもたらしてくれるのです。自分だけの貴重な時間を持つことで、日常生活がさらに豊かで充実したものになります。この時間が心の栄養となり、日常をより彩り豊かなものにしてくれます。
さあ、次はどんなアーティストデートをしようかと考えるだけでワクワクしてきます。新たなインスピレーションや発見が待っているこの特別な時間を体験してみませんか? ぜひ、素敵なアーティストデートを楽しんでみてください。
* * *
「アーティストデート」で自分と向き合うことで、リフレッシュしたり、新たなエネルギーを得ることができるのですね。身近なことでも試すことができるという「アーティストデート」、まずはやりたいことをリストにすることから始めてみてはいかがでしょうか。
※こちらの記事は、レタスクラブWEB主催「レビューコラムコンテスト」の優秀作品に、編集部が加筆・修正したものです。
【プロフィール】
いおか
長年の主婦生活と子育てに全力投球し、気がつけばあっという間に子育てが終了。現在は介護福祉施設で事務の仕事をしながら、副業でライターとしても活動中。主にヨガに関連する記事やオンラインヨガサイトでのコラムを執筆。ヨガ歴は20年以上。椅子ヨガの指導者資格を取得済。さらに、現在は腸活アドバイザーの資格取得に向けて勉強中。