寝室を「緊急脱出部屋」に。戸建て住宅の場合の避難は「投げる」「降下する」/だれでもできる防災事典(13)

「戸建て住宅」の緊急脱出方法

寝室を安全区域に設定! 地震の揺れを感じたら移動して「もしも」に備えよう/消防レスキュー隊員が教える だれでもできる防災事典(1)
『消防レスキュー隊員が教える だれでもできる防災事典』 13回【全14回】


「いざ、そのとき」のあらゆる災害から命を守る方法を伝授!

いつ降りかかってくるか分からない、自然災害や人災、事故などの被害。そんな「もしも」のときに備えておくべき対処法を教えてくれるのが、元レスキュー隊員で防災アドバイザーのタイチョーさんです。

数々のレスキュー現場で救助してきたレスキュー隊員だからこそ知っている、「災害対応のプロ」ならではの知識やテクニック。そのどれもが、子どもやおばあちゃんなど力が弱い人でも実践できるものばかり!

不測の事態が起こったときも冷静に対処できるように、親子・家族・友人同士みんなで防災意識を高めて備えておきましょう。

※本記事はタイチョー 著、みぞぐちともや イラストの書籍『消防レスキュー隊員が教える だれでもできる防災事典』から一部抜粋・編集しました。


「戸建て住宅」の場合は、「投げる」「降下する」で緊急避難しよう

火災の対処:「戸建て住宅」の緊急脱出方法

寝室を「緊急脱出部屋」にする

夜中、2階で寝ているときに火災が発生して煙が充満し、火災に気づく頃には、天井にまで炎が達してとても危険な状況になっていることが多いです。

1階からの避難が困難な場合は、寝室の寝具と「避難はしご」(または「避難用ロープ」)を使って緊急脱出をします。

降下するときは体をできる限りはしごに寄せて、両足を一段ずつ揃えて慌てずに避難しましょう。

<2階の寝室から緊急脱出する方法>
「投げる」枕やベッドのマットレスを下に投げてクッションにする

枕やベッドのマットレスを下に投げてクッションにする

「降下する」避難はしごを使い、体をはしごに寄せて1歩ずつゆっくり降りる

避難はしごを使い、体をはしごに寄せて1歩ずつゆっくり降りる


★火災初期の脱出方法

姿勢をできる限り低くし、口や鼻に手やマスクなどを当て、きれいな空気の層と煙の層を混ぜないように逃げる。

★炎の中を走り抜けないといけない場合

寝室の近くにシャワーや水道があれば、そこで全身に水をかけます。トイレが近くにあれば、トイレのタンク水を頭から被ることも可能です。

水を被った状態で、炎の中を躊躇なく走り切ることが大切です。

※どうしても炎の中を避難しないといけない場合です

NG行動

✕無防備に2階から飛び降りる
・2m以上の高さから飛び降りることは危険なため、できる限り安全に脱出できる環境を整えましょう。

・3階以上の高さから降下することは危険なため、窓から上半身を外側に出して「くの字」に腰を曲げ、顔は地上を見るようにして助けを待ちます。ベランダがある場合には外に出て、煙を吸わないように姿を低くして消防隊を待ちましょう。

3階以上の高さから降下することは危険なため「くの字退避」


助かる命を助けるために

避難はしご、または避難用ロープを寝室に備えておく

著=タイチョー、イラスト=みぞぐちともや/『消防レスキュー隊員が教える だれでもできる防災事典』

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