【雑学】理論上は腐らないのに、ミネラルウォーターに“賞味期限”がある理由

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水を備蓄する際には賞味期限をしっかり確認


近年では有事の時に備えて“水”を備蓄している人も多いと思います。しかし実は水にもちゃんと賞味期限があり、放置しておくと飲めなくなってしまうことも。そこで今回は飲料水の賞味期限について紹介していきましょう。

 

「水が腐る」ことは理論上ありえない!?


水は水素原子(H)2つと酸素原子(O)1つが結合した「H2O」という分子であることは、小学校の頃に習ったと思います。つまり水はれっきとした無機物で、「水が腐る」という現象は理論上ありえないことになります。

そのためネット上でも「水ってどうやって腐るの? 原理がわからない」「密閉容器に入れてたら永遠に腐らないのではないだろうか」「『水が腐る』ってどういう状態?」といった疑問の声が。水は腐らないはずなのですが、なぜ市販の飲料水には賞味期限が定められているのでしょうか。

その理由の1つは、一般的に飲まれている水は純粋な「H2O」ではないから。そもそも水素原子と酸素原子で出来た“純粋な水”は「理論純水」と呼ばれており、自然界には存在しないもの。水はだいたいどんなものでも溶かす高い溶解性を持っているので、普段身の回りで見かける水には二酸化炭素などの何らかの物質が溶け込んでいます。

その中には当然微細な有機物も含まれており、これを微生物などが分解。その結果、「水が腐る」という理論上ありえない現象が引き起こされるわけです。

 

水の賞味期限はペットボトルの賞味期限?


【写真を見る】水の賞味期限の原因はペットボトルにあった!?


とはいえ市販のミネラルウォーターはしっかりと殺菌しており、水に含まれている成分はほとんど無機物。さらにペットボトル容器でしっかりと密閉されているにも関わらず、市販品の中には2年や3年といった短めの賞味期限を記載している商品もあります。

ウォーターサーバーブランド「アルピナ」の公式サイトによると、この理由は“水”ではなく“ペットボトル”の方にあるとのこと。実はペットボトルにはどんなに密閉しても若干空気を通す性質があり、数年間放置していると徐々に空気が入ってきてしまいます。この現象によって風味などが変質するまでの期間が、“水の賞味期限”。

ちなみに水の賞味期限は商品によってさまざまで、最近は長期間保存できる“保存水”も開発されています。例えば「株式会社ジャパン・ミネラル」は、2016年に「カムイワッカ 麗水」という15年間も保存できる水を発売。備蓄用のミネラルウォーターとして注目を集めています。

災害の時などには飲料水の備蓄が重宝しますが、購入の際にはしっかりと“賞味期限”を確認した方が良さそうですね。

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