意外に知らない!? 山菜の“わらび”と和菓子の“ワラビ餅”の関係

春といえば山菜。山菜といえば、たらの芽、ぜんまい、ふきのとうとありますが、やはりわらびを置いては語れません。さて、そのわらびですが、同じ名前の和菓子も有名です。そう、「ワラビ餅」。
独特の丸まったかたちが特徴的な山菜のわらびと、涼しげな半透明の夏の和菓子ワラビ餅、色といい、味といい、全然似ていません。では、なぜ同じ名前が使われているのでしょう? 今回は、そんな「わらび」と「ワラビ餅」の関係性に迫ります。
ワラビ餅が大好物だった醍醐天皇
ワラビ餅の歴史は古いようです。その昔、平安時代の醍醐天皇は、ワラビ餅が大好物で、なんとワラビ餅に「太夫」の位まで与えたそうです。
また、戦国時代の連歌師である谷宗牧(たにそうぼく)は、日本各地を旅して書いた『東国紀行』のなかで、静岡県に立ち寄ってワラビ餅を食べた際「年たけて又くふへしと思ひきや蕨もちゐも命成けり」と詠んでいます。ワラビ餅に舌鼓を打った様子を歌にするなんて、よほど美味しかったのでしょうね。
ワラビ餅は山菜のわらびから作られていた!
このように古くから親しまれてきたワラビ餅。その原料は、じつは山菜わらびの根から採れるデンプンなんです。このデンプンを乾燥させた粉—わらび粉を使った和菓子なので「ワラビ餅」と名付けられました。

しかし、わらびの根から採取されるこのデンプン量はごくわずか。ですから、よく目にするワラビ餅は、じつはサツマイモやタピオカからとれたデンプンや、くず粉を使用したものがほとんどなんだとか。
その証拠に、わらびから採れたデンプン100%で作ったワラビ餅は、よく見る白っぽいワラビ餅ではなく、黒こんにゃくのような濃い土色をしています。ですから、100%わらびのデンプンで作られたものはとても貴重な和菓子なんです。
【関連レシピ】山菜の天ぷら
さて、ここからは、山菜のわらびを使ったレシピをご紹介しましょう。ふきのとうやたらの芽など、春が旬の食材といっしょに楽しんでくださいね。

【材料】(2人分)
・好みの山菜(ふきのとう、たらの芽、うど、こごみなど)…適宜
・菜の花…2本
・生しいたけ…2枚
・わかさぎ…4尾
・ころも(卵1個、小麦粉1/2カップ、片栗粉大さじ3)
・レモン…適宜
・・揚げ油、塩
【下ごしらえ】
1.((たらの芽))根元のかたい部分を包丁で削り取る。
2.((こごみ))根元のかたい部分を切り落とす。
3.((ふきのとう))外側の汚れた部分をはがし、下の部分を少し切り落として十文字に切り込みを入れる。天ぷらにする場合はがくを広げ、つぼみの部分を出す。
4.((うど))皮を厚めにむき、食べる大きさに切ってから酢水に5分さらす。天ぷらにする場合は、すぐ揚げるならさらさなくてもよい。
5.((ふき))ゆでる鍋の大きさに合わせて切り、まな板にのせて塩を全体にふり、両方の手のひらで押しつけるようにこする(板ずり)熱湯でゆでてアクを除き、冷水にとって筋をていねいに取る。
【作り方】
1.山菜は下ごしらえする。菜の花はかたい部分を切り落とし、しいたけは石づきを除く。
2.計量カップに卵を溶きほぐし、冷水を加えて1カップにし、卵水を作る。ボウルに小麦粉と片栗粉をふるい入れ、卵水を加えてさっくりと混ぜ合わせる。
(山菜はよりからりと揚げたいので、ころもに片栗粉を加え、できるだけ薄くつける)
3.1の山菜、菜の花、しいたけをころもにまんべんなくくぐらせ、中温(170℃)の揚げ油で順にからりと揚げる。わかさぎも同様に揚げ、油をきって器に盛りつけ、レモン、塩適宜を添える。
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