冷蔵庫で眠ってない? ポッカレモンを使い切るワザ
正直にお答えください。今、お宅の冷蔵庫に、いつ開けたかわからない「ポッカレモン100」が入っていませんか?
「秋刀魚にちょっとかけたくて」「焼肉を塩レモンで食べたくて」、そんな時に生のレモンよりも手軽な便利アイテム「ポッカレモン100」を買ったものの、次の出番まで放置。そして、いざ使おうとするときの「これ大丈夫かしら? レモンだもん、大丈夫よね?」と言い聞かせながら使う、あの後ろめたさ。
うちにはあります、眠ったままのポッカレモン。
卓上タイプの70mlをはじめ、120ml、300ml、450mlと必要量に合わせて選べるため、小さいサイズを買うにも関わらず、なぜか最後まで使い切った記憶がありません。
開栓後はいつまで使える?
開封後、冷蔵庫保存でどのくらいの期間まで使えるのかを「ポッカレモン100」の広報担当者にうかがうと、衝撃の回答が。
「ポッカレモン100は保存料を使っていないので、なるべくお早めのご使用をお願いしています。できれば、1〜2週間ぐらいが理想です」
え〜〜〜〜〜っ!!!
思っていたよりずっと短い期間でした。自己流に1〜2ヶ月の放置は許容範囲と考えて、今まで何十年も理想からかけ離れた鮮度のレモン果汁を使ってきたことになります。
「それ以上になると環境によっては、カビが発生したり発酵など、中身が変質する可能性があるため」と広報担当者。
「じゃあ、カビるまでは大丈夫なのでは?」と使用期限を伸ばそうと必死の私に、広報の方から前向きなご提案。
「では、たっぷり使えるポッカレモンのレシピをお試しいただき、まずは、開封したものを使い切ってはいかがでしょうか?」
なるほど、その手があったか。試してみました、ポッカレモン使い切りレシピ。
【レモンラッシー】
<材料> (1人分)
牛乳…150ml、ポッカレモン100…大さじ2、はちみつ…大さじ1
※はちみつは1歳未満の乳児には与えないでください。
<作り方>
1.グラスにすべての材料を入れ、よく混ぜ合わせる。お好みで氷を浮かべる。
おすすめポイント:一杯で、ポッカレモン100を大さじ2杯も消費できるレシピで、一般的な 120mlビン入りなら4回で使い切ります。お子さんがひとりでつくることができる簡単レシピなだけでなく、なんと、牛乳のカルシウムをレモンのクエン酸が吸収しやすくする、栄養学的にも優れたメニューです。
【バナナとキウイのヨーグルトドリンク】
<材料> (1人分)
バナナ…80g、キウイフルーツ…50g、ポッカレモン100 (下ごしらえ用)…大さじ1、ヨーグルト…50g、ポッカレモン100…大さじ1、はちみつ…大さじ1、豆乳…150g、氷適量、ミント適量
※はちみつは1歳未満の乳児には与えないでください。
<作り方>
1.バナナとキウイフルーツは皮をむいて一口大に切り、ポッカレモン100大さじ1を混ぜ合わせ冷凍しておく。
2.ミキサーに冷凍したバナナ、ヨーグルト、ポッカレモン100、はちみつ、豆乳を入れ、30秒ほどミキサーにかける。
3.冷凍したキウイフルーツを入れて、さらに15~20秒ほどミキサーにかける。
4.グラスに注ぎ、氷を入れてミントを飾る。
おすすめポイント:下準備でもポッカレモン100を使うので、1人前をつくるのに全体で大さじ2杯を消費。豆乳を飲み慣れない人でも、フルーツとレモンの爽やかな酸味と香りで、とても美味しくいただける健康的なドリンクです。朝食にもぴったり。
【レモンポン酢】
<材料> (約1カップ分)
日本酒…50ml、みりん…50ml、しょうゆ…50ml、ポッカレモン100… 50ml
<作り方>
1.鍋に、日本酒とみりんを入れて加熱し、沸騰させて、すぐに火を止めておく。
2.ボウルに、(1)を入れ、しょうゆ、ポッカレモン100を入れてよく混ぜる。
おすすめポイント:鍋のおいしい季節到来です。市販のポン酢にはないレモンの爽やかさを感じる手づくりの風味を楽しめます。なんと一度に50ml消費できるため、最小サイズの70ml入りでは、1.5回分もありません。完全に使いきれます。
このほかのポッカレモン100の消費方法としては、毎日醤油と併用して使えば、塩分を控えることができて、健康的。焼き魚はもちろん、おひたし、お豆腐、漬物など、何にでも手軽に使えるのが、ポッカレモン100の魅力です。
ポッカの誕生と名前の由来
ところで、よく考えるとポッカレモンの”ポッカ”ってどういう意味なんでしょう?
ポッカレモンの発売は今から61年前の1957年。まだレモンの輸入が自由化されていないため、とても高価な果物だったそうです。そこで、旧ポッカコーポレーション創業者・谷田利景氏は多くの人にもレモンを味わえるようにとビン詰めスタイルでの合成レモン商品の開発に成功。1972年には果汁100%になりました。
この創業者である谷田さん、じつは名古屋のニッカバーのオーナーさんで、創業時の社名はニッカレモンでした。しかし、酒の割材として売り出す中で、ウイスキーメーカーと類似の名前では都合が悪くなり、当時、流行っていたゴルフ用のズボン「ニッカーボッカー」からヒントを得て、ポッカと社名変更したそうです。
必需品なのに使いきれないポッカレモンでしたが、その歴史を知れば、大切に使い切らなきゃ申し訳ないという気持ちもより一層高まりました。レシピを知った今は、もう生活に欠かせないポッカレモン。あの、独特な風味の秘密は「内緒です」と教えてもらえませんでしたが、生のレモンにはない風味と魅力がこの1本の瓶にたくさん詰まっていることがわかりました。
文:スーパーマーケット研究家・菅原佳己
Information
ポッカサッポロフード&ビバレッジ
■菅原 佳己
スーパーマーケット研究家。1965年東京生まれ。名古屋在住、一児の母。夫の転勤で国内外の転居を繰り返し、スーパーの研究を続ける。ご当地スーパーブームの火付け役として、テレビ、ラジオ、雑誌、新聞などで活躍中。著書『日本全国ご当地スーパー掘り出しの逸品』『日本全国ご当地スーパー 隠れた絶品、見~つけた!』(講談社)。「みなさんも日頃から疑問に思っていることありましたら、ご連絡ください。あなたに代わって、お調べいたしますよ〜」
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